洲之内コレクション

2008-06-08 23:35:41 | Weblog
梅雨入りから一週間。昨年あたりから【季節にそぐわない気象】が日常化しているせいか、気温の急激な変化にも驚かなくなりつつあります。慣れとは恐ろしいものです。サミット直前のためかCO2削減やエコの掛け声ばかり賑やかですが、さてさて、三ヶ月後も同じ勢いを保持できるかどうか。
数日前、妙なFAXが舞い込みました。NHK連続テレビ小説が終わる頃に電話が鳴り、画面には心当たりのないFAX番号が表示されています。取り敢えず受話器を取ると、FAXを告げるピーという音。ウチのFAXは内容を確かめてからプリントする設定のため、受信終了後に画面で内容を見ると、まったくの白紙が二枚送信されていました。市外局番から判断すると宮城県内から送信のようですが、親類縁者・友人・知人はもちろんのこと通販等で物品購入をした業者もなく、ただ疑問が膨らむばかりです。何らかのメッセージが記載されており明らかに送信先を間違えたのならば、こちらからミスを知らせることもできますが、親切心のつもりで厄介事に巻き込まれても困りますからそのまま放置しておきました。用紙の裏表を間違えてセットし、かつ番号を押し間違えたという初歩的なダブルミスと思いたいところです。
「洲之内徹が盗んでも自分のものにしたかった絵」を眺めています。残念ながら、宮城県立美術館に収蔵されてしまった洲之内コレクションを見る機会はないままですが、「気まぐれ美術館」シリーズではわかりにくかった作品そのものの有する迫力や存在感をこの本から実感することができます。帯の図版も、靉光「鳥」・海老原喜之助「ボアソニエール」・佐藤哲三「赤帽平山氏」・松本竣介「ニコライ堂」という、「気まぐれ美術館」読者には納得の選択。作品を見るのか人を見るのかよくわからないような近頃の展覧会を思うと、これ一冊により得られる幸福感や充実感のほうがはるかに大きいように、私には思えます。ま、そのあたりは人それぞれですね。白洲正子の追悼文(再掲)が秀逸。