三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

「正、強、仁」を求めるもの??

2005年12月01日 06時06分39秒 | 社会、政治、三重県、議員
 昨日は朝から「三重県警察学校初任科第129期生卒業式」に出席をした。いつも思うことだが、自衛隊や警察などこの種の学校、職場でのイベントは本当に清々しい。警察学校の玄関に到着すると、肩に金モールの肩章をつけた礼装姿で、かって議会担当でご苦労をされていた総務課の方が迎えてくれた。
 控え室に入ると県警本部長、警察学校長、公安委員長などお歴々がズラリと勢ぞろい。前夜繰り広げられた広島幼児殺害容疑者のペルー人逮捕話で盛り上がっている。なんでも広島からは二人しか刑事が来ていないので、3~40人を動員してアパートを取り囲んでの「捕り物劇」であったそうで、何はともあれ、取り逃がさなくてヨカッタ!
 そんな話をしていると「始まりますので・・」と案内の声。先導の方の指示に従って体育館に足を踏み入れると、そこは「凛」とした空気が漂うまさに「式典」会場である。卒業生、在校生全員が背筋をピンと伸ばし、身じろぎもせず、「シワブキ」一つ聞こえない静寂の中で着座している。
 式典が始まった。まず学校長の式辞。式辞の内容も良かったが、その式辞を顎をキュッと上げて聞き入る卒業生の顔がまた素晴らしい。
 学校長は式辞の中で「卒業生に贈るはなむけの言葉」として「正、強、仁」と言う話をした。「正」とは、警察は「不正」と戦う組織であるから、当然「正しく」なければならないが、単に「正しい」だけではなく「公正」でなければならない。「強」とは「犯罪」に対して「強い」だけではなく「社会人」「人間」として「強く」なければならない。そして何よりも大切なのは「仁」である。「仁愛」・・即ち常に県民の立場に立って「温かい心」で任務を遂行しなければならない。おおよそこんな話であった。
 ここのところ、「文化」とか「本居宣長」などの話ばかり聞かされていたので、久しぶりにいい話を聞いたなぁと「感動」の気持ち一杯でで学校を後にすることが出来た。
 午後は恒例の「企業廻り」タイム。昨日は建設関係を中心に廻った。改めて言うまでもないことだが、どこへ行っても元気がない。およそ「景気のいい」話のかけらすら出てこない。各社とも共通して言うのは「品質」の話。
 「私どもは昔から地域でお世話になりヤッテきているので、ムチャなことはできない」!その「真面目さ」を県は評価してくれない!また、ある社長の奥さんは「三谷さんが、もし、自分のお金で自分の家を建てる場合、安ければいいというパンパン大工にたのみますか?」と泣かんばかりに訴えられた。「県は古くからのところにはいろいろ言ってくるのに、最近の業者にはムリを言わない!」とも愚痴られてきた。やはり、どこか今の入札・契約制度はおかしいと率直に思います。
 「公共工事の品質確保」を「文化力」でやるとの知事答弁ではあるが、本当に「文化力」で出来るのか?甚だ疑問です。
 「公正」「人間としての強さ」そして「温かい心」・・・これが求められるのはなにも「警察官」だけではなさそうです。今の入札・契約制度に何が欠けているのか?・・H県土整備部長に果たして「温かい心」はあるか???