三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

ボランティア休暇・・・この優雅な響き???

2011年05月26日 12時39分36秒 | 社会、政治、三重県、議員
 新知事が県職員の有給でボランティア活動ができる「ボランティア休暇」の日数を従来の5日から10日に増やすと発表をした途端、新知事と同じくメディア登場頻度の高い某市長がこちらは14日と発表。あたかも長さ競争の観を呈している状況ではあるが、「ボランティア休暇」制度そのものの本質的な議論が余り聞こえてこないのは少しさびしい。
 先日、「みえ災害ボランティア支援センター」を通じて、岩手県の山田町に応援に行っていた知り合いが帰ってきたので「どうだった?」「何か問題は?」などと常任委員会でひつこく、いやらしく質問するネタ探しを兼ねてボランティア議論をしたとき、「イヤ~、私のような引退世代はいいが、現役世代は大変ですよ!」と解説を始めた。
 何でも民間企業から来られた方の中には「給料はいらないが、欠勤あつかいにはしないように社長と約束をして来た。ボーナスに影響するから・・・」なんて言っている人や「会社を辞めて来ました!」なんてことを言っている派遣社員の方などがいて、被災地も心配だけどその人たちの将来も心配だと真顔で話をする。
 いろんな分野からいろんな人が参加していたが、民間から来た人はそれなりの思いと言うか「覚悟」を持って参加しているそうである。
 総務部の担当の方に来ていただいて「ボランティア休暇で行かれた方は帰って来ると、復命書をだすの?」と聞くと「忌引きと同じ特別休暇だから、復命書も報告もありません」との答え。「?」「報告もないの?」「給与の原資は税金では?」・・・
 県の職員は善意のかたまりで、うそ偽りを言うような方は万が一にもいないことは重々承知はいたしておりますが、せめて「向こうへ行ったら、コウコウこうでした」とか「こんな課題がありました」などの報告ぐらいがあってもおかしくないのでは・・・。
 そこでヒツコク担当に「報告を求めている県はないの?」と聞くと「数は少ないが岐阜や奈良が・・・」ああ~やっぱりあるんだ!
 大阪の橋下知事は民間に比べて公務員優遇になりかねない「ボランティア休暇」について厳しく批判をしている。
 彼とは意見が合わないことが多いが、こと「ボランティア休暇」については妙に共感を覚えるのはどうしたことか?

別に顔が見えなくても???

2011年05月23日 15時37分15秒 | 社会、政治、三重県、議員
 6月から「知事室」が24時間、インターネット中継されるのはどうも確定らしい。知事就任早々の伊勢新聞政経懇話会で新知事が楽しそうに話をしたのは覚えているが、まさかこんな馬鹿なことを・・・と思っていた。
 一体、こんなことをして何の意味があるのか?多少の金もかかるだろうし、つけっぱなしとは言え、維持補修もしなければならない。
 「顔の見える県政」実現の一環らしいが、「毎日のぶら下がり会見」などとは基本的に性格を異にするものである。
 しかも「日本一現場に飛び込むリーダー」を目指している新知事であるから、公約どおりとすれば、ほとんど部屋にいるはずもなく、いくら24時間働くと言っても、知事公舎への引越しも終わり、真夜中は常識的にはご帰宅。当然、主のいない知事室はヒト気もなく真っ暗。
 さらに聞こえてくる話によれば、画像だけで音声はなしとのこと。運良く知事がいたとしても、知事からのメッセージは何一つ伝わってこない。
 つまり知事室という箱の中で演じられるほとんど無人の「無声映画」を延々と県民は見せられることとなるのである。
 例えは悪いかもしれないが、動物園でも水族館でも檻の中や水槽の中にウロウロ歩き回っている熊や眠ってばかりでもたまには欠伸の一つ位はするライオン、砂の中にもぐりこんで目だけ出しているヒラメなどがいれば、チョッとは見ようとする気が起きるが、空の檻や水槽を見る趣味の人はいない。
 誠にウガッタ見方ではあるが、ヒョットすると新知事は「無人」の「無声映画」を延々と県民に見せて、ほんの一部県民の「覗き趣味」を満足させようとしているのではないか?とすら思ってしまう。
 ただハッキリ言える事は、このような「知事室公開」は県政の「情報公開」とはまったく縁もゆかりもないと言うこと。
 このような「意味のないパフォーマンス」は即刻、中止すべしということである。

これは大急ぎで???

2011年05月15日 16時36分13秒 | 社会、政治、三重県、議員
 12日に県議会の新体制がスタートした。正副議長とも満票の51票。白紙の無効票も一票すらでない全会一致。双方の推薦人も一人会派である「みんな」を除いて全会派からと私の議長選のときとは打って変わって円満そのもの。これも候補者の人格の違いと言うか、はたまた日頃の言動の結果か?
 そんなこんなで何はともあれ改選後の新議会が動き出した。翌13日は「新旧議長の引き継ぎ」。私が議長になった2年前、こんな「引き継ぎ式」があったのかは余り記憶にはないが、私の非力の故で中途半端で終わっているいくつかの事やこれだけはゼヒ頑張ってほしいと考えていることもあったので、議長室へと赴いた。
 「マスコミの頭撮り」がありますからと事務局から言われていたが、行ってみると各社大勢お越しである。こんなことなら「頭」だけでなく最初から最後まで全部オープンでも良かったかな!とも思ったが、事務局には事務局なりの考えもあるのだろうと思いながら「引き継ぎ書」の署名シーンに臨んだ。
 「頭撮り」が終わり、マスコミの皆さんは退室。いよいよ「引き継ぎ」である。まず最初にお願いしたのは「議員報酬」のこと。昨年、「議員報酬」の根拠と適正額を県民のご代表も入った「第三者機関」で審議してもらっては!と提案したが、全会派の同意が得られず、結局「改選後すみやかに議論を始める」との話でまとまり今に至っている。これを早く始めてほしい・・・これが第一番目。
 二番目は「政務調査費」の10%OFFが年度が変わり、満額に戻っている。これを再び10%OFFにするよう直近の代表者会議で提案してほしい。これをお願いをした。
 三番目は大災害や大きな危機に直面した時、「議会」がどう対応するのか?この検討を早急にする必要があるのではないか?このことを申し上げた。・・・この詳細については4月14日付の私のブログ「災害と議会・・・この重いテーマ」で触れているので参考にしていただきたい。
 最後に全国議長会のことを申し上げた。いうまでもなく今期の三重県議会議長はおそらく「全国都道府県議会議長会」の会長になる。来月には全議の役員会で正式に選出されるてはずになっている。
 新政権の「一丁目一番地」であるはずの「地域主権改革」はかなり色褪せたものになってしまってはいるが、それでも「関連三法」がようやく国会を通り、「国と地方の協議の場」も設けられることとなった。議会モデルなどを議論している「地方行財政検討会議」の第一分科会も一時の勢いはないものの議論は続いている。
 全国議長会から要請をしている議員の身分や職責にかかわる「自治法改正」や選挙区の任意合区を柔軟にする「公選法改正」も総務委員会委員長発議寸前まで来ている。
 地方6団体の一角を担う長として、あるいはここ2年間、かってない動きをしてきた「議長会」の代表として、まことに重い責任と役割を果たしていかなければならない。「全力で頑張っていただきたい!」と期待を込めて申し上げた。
 そんな「引き継ぎ式」が終わり、新議長と握手で別れた翌日、新聞を見て驚いた。「三重県知事の年収削減」「全国最低」の公約実現の見出しが躍っているではないか。なんでも月給を30%、ボーナスを50%削減するとのこと。そしてその議案を6月会議に提出すると定例記者会見で明言したと報じられている。
 これはウカウカしておられない。議会の報酬の議論も早くしないと、追い詰められての改革で、せっかく頑張っても何にも評価されない「某市議会」のようになってしまう。
 しかしまあ、「安ければ」いいのか?もっと低い知事が現れたら更に下げるのか?バナナのたたき売りでもあるまいし!との議論もでてくるであろうし、共産党のHさんが在籍していれば「退職金は?」と言い出すのは目に見えている。軽いノリのパフォーマンスか?それとも信念に基づく決断なのか?新県立博物館にもこだわりがあるようで、議会議論が面白くなってきた。
 ちなみに私は9月代表質問に向けて準備中です。しかしながら議長任期の2年間、一般質問はおろか総括質疑もしておりませんでしたので、6月会議ではウオーミングアップをかねて最終日に「一般質問」をさせていただきます。乞う!ご期待!!!