三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

県庁停電の原因は??

2005年06月30日 07時20分38秒 | Weblog
 一昨日、県庁・議会棟を巻き込んだ停電騒動の原因について、未だ、県当局から説明がない。本当に、まだ判らないのか?判っているが言えないのか?それとも、もともと説明する気がないのか?こちらから問い合わせをしない限り言うつもりはないのか?は定かではないが、説明がないのだけは紛れもない事実である。
 停電時に、何人かの県職員に「えらい事ですね!」と言うと異口同音に「議会中でなくてよかった」との返事。議会中であろうとなかろうと、こちらが言いたい「えらい事」とは、県庁の機能がいとも簡単に止まってしまったことを指しているのである。
 停電になって、いくつかの事が判りました。一つは県庁内であろうと議会内であろうとを問わず庁内LANがまったく、使えなくなることです。二つ目は、日ごろ電気はあるものとの前提で、仕事をしているので非常用電源のコンセントがどこにあるかなど、県庁職員は知らないということ。(災害は必ず起きるということを前提に危機管理を考えるーミチゲーションについて、もう一度復習する必要がある)三つ目は議会棟のトイレがすべて真っ暗になり使えなくなること。四つ目は電車の停止時でもいつも指摘されることですが、現在の状況の説明、今後の見通しについての説明などがなにもなく、ただ単に、原因を調査中とのみ繰り返していただけであったこと。
 昨日、中部電力の新旧支店長が退就任の挨拶に来られた。当然、県庁の停電騒ぎが話題となった。中電さんは「県庁は電力をダイヤモンドパワーから買っているので中電は関係ありません」というような冷たい態度ではなく、「千載一遇のビジネスチャンス」とばかり、環境にやさしい天然ガスを使った自家発を組み合わせた商品を売り出している「Cエナジー」の宣伝をここぞとばかり、して帰っていった。
 別に中部電力の肩を持つわけではないが、県庁と言う県政の中枢の電力確保は価格のみで決定するのではなく、「環境」「保安」「緊急対応」などいろいろな要素を勘案して、決定すべきものではないだろうか?
 原因が機器の劣化か、小動物の侵入かは知りませんが、もし、大規模災害時にこのような事態になっていたらと考えると背筋が寒くなる思いがします。でも、「危機管理」をすべての県政の基本に考えている野呂県政ですから、こんな失礼なことを考えるのは思い過ごしであると確信はしていますが、・・・でも、チョっピリ不安です。
 こんなときの大黒柱・T防災危機管理局長はこのとき、どこで、なにをしていたのでしょうか?この報告もまだ、ありません。

威あって猛からず

2005年06月29日 08時59分16秒 | Weblog
 いろいろ迷っていた今年のお中元の品をやっと、決めることができた。木曽岬オリジナルラベルの焼酎「威」である。木曽岬町の桜並木をラベルにした樫樽熟成の本格焼酎である。
 木曽岬オリジナルラベルで、「長期醸造の奥行きのあるあじわい」といううたい文句も選んだ理由ではあるが、もっとも気に入ったのは「威」という名前の由来である。「威」という言葉の元は孔子の「威あって猛からず」から名付けたと説明に書いてある。
 その意味は「威厳はあるが、猛々しくない」とのことで、まさに、「暴走する正副議長」と某新聞に揶揄されている私どもにふさわしい名前ではないかと思ったからである。
 走る速さが、速いか遅いか?馬力を入れて走っているか、手を抜いて走っているか?はそれぞれ見る人の評価に任せるとして、大切なことはその結果が県民の皆様にとって、プラスになるかマイナスになるかである。県政の進展と県民の皆様の生活の向上を目指して、「暴走」することは、むしろ、「停滞」することより、積極的な評価をしてもらえるのではないかと思っています。
 昨日、県庁が停電で仕事ができないので、県立美術館で開催されている「ジェームス・アンソール展」を見てきました。ベルギーの近代絵画を代表する作品はなかなか見ごたえがあり、それなりに感銘を受けましたが、そのモティーフは「キリストと悪魔」の関係を描いたものが多く、異様な雰囲気を醸しだしていました。「グロテスク」がコンセプトとのこと。
 しかし、「グロテスク」の本当の意味は「日常的で常識的な」ものが「醜悪で滑稽な」ものにかわる「その過程」が「グロテスク」ということだそうです。
 県会議員もマスコミに携わる人も、県の職員も、どこにでもいる市井の一市民から特権意識が鼻につく人間にかわっていくきらいが往々にしてある。「グロテスク」と呼ばれないよう、自重、自戒しながら進んで行きたいと考えています。
 「威あって猛からず」これを座右の銘にするにはまだまだ、修行が足りないか?ご指導をお願いします。 

第二回定例会がおわりました

2005年06月28日 06時07分04秒 | Weblog
 副議長になって、初めての県議会定例会がおわりました。今回の定例会は補正予算が中心で、議案だけをみれば、そう大きなものはないが、これからの三重県政の将来を左右するいくつかの予兆が見られたと思います。その一つは、なんと言っても四日市・大矢知地区の全国最大規模と言われる産廃の不法投棄問題。これから内容を精査、分析をすることになるが、その結果いかんでは、県政の土台を揺るがす大問題に発展する可能性がある。
 二番目は大赤字を抱える県環境保全事業団の経営健全化問題。議長の下に、私的諮問機関「健全化検討会」が設けられたが、ここから出てくる健全化方針と県当局の方針が食い違ったとき、どう調整するのか?おそらく大激論になるのは必至と思われる。
 三番目は県民局再編問題。県民アンケートはおおむね賛成の方向が示されているが、最初に数ありきのボタンのかけ違いが今後、尾を引き、当局の思惑通りには進まないことが予想される。
 四つ目は「指定管理者」の問題。これからのスタートではあるが、予定通り、民間ノウハウの導入による収益性や効率性の向上が図られるのか?情報公開や県議会の関与など透明性を犠牲にしてまで、導入するのであればそれだけの成果がみられなければ、議会からの反発は逃れられないと考える。
 五つ目は、県議会最終日に起きた会派再編の動きである。この動きが前回の「自・無・公」分裂の余震なのか?それともこれからの更なる大激震への予兆なのか?評論家的に言えば、目を離せない期間がしばらく続くと思います。
 今年は梅雨とは思えない、真夏を思わせる炎天が連日、続いていますが、本当に暑い季節はこれからが本番、この夏、何が起きるか。都議選の情勢が心配です。

オーオー 明治!! 慶応に負けるな!!

2005年06月27日 06時00分42秒 | Weblog
 初めて、明治大学校友会(OB会)三重県支部総会に出席した。なんとなく、行きそびれて、今まで、一度も出席したことがなかったが、三重テレビの副社長である宮本先輩から「副議長になったのだから、挨拶がてら、出でこい!」と強い勧めがあり、顔を出した。
 総会には、大学本部から、渡辺理事、平井経営学部長さらには91歳になられる青木全国校友会会長などが出席されていて、大学の現状などについて、それぞれ話があった。
 いま、三重県議会には、明治大学出身の県会議員は3名。岩名前議長、田中覚現議長、そして私である。偶然ではあるが、3名しかいない明治大学出身の議員が、昨年、今年と正副議長を独占したことになった。しかも、ここ数年来、三重県議会は、改革派県会議員として、全国に勇名を馳せている「岩名議長」の下、真の二元代表制の実現にむけて、他の都道府県議会に先駆けて、議会改革に邁進してきている。
 私ども現の正副議長は、岩名先輩の培ってこられた「議会改革の方向」をシッカリと踏まえ、明治大学ラクビー部の有名な言葉「前へ!!」の精神で、なお一層、改革を前進させなければならないと、改めて明治大学諸先輩の話を聞きながら考えさせられました。
 白雲な~びく 駿河台! 撞くや~ 時代の暁けの鐘慶応出の知事には負けないぞ!!

議会改革の講演をしました!

2005年06月26日 06時28分21秒 | Weblog
 昨日、政策研究ネットワーク「なら・未来」主催の”「市民の森」ゼミナール”が奈良の東生駒にある帝塚山大学で開催され、その講座7・「進む、議会改革」「三重県議会改革のすべて」のコースで、恥も外聞も投げ捨てて「講演」をしてきました。前半1時間は「今日までの議会改革のあゆみ」「二元代表制」「これからの課題」などを話し、後半1時間は同志社大学大学院総合政策科学研究科教授の新川達郎氏のコーディネーターで聴講にこられている皆さんと質疑応答をしました。
 当初は、1時間も話をする内容など持ち合わせていないと思っていましたので、30分位話ができれば上等と考え、会場に臨みまいたが、いざ、話はじめると、改革の歴史を振り返って、今日まで行ってきたいろいろな事柄を話すだけでも40分以上かかり、改めて先輩の皆さんのご努力、成果の多さに驚きました。
 「二元代表制における議会の機能・果たすべき役割」や「議会基本条例」などこれから取り組もうとしていることについて説明をしているうちに1時間が経ち、残り1時間は質疑応答。参加者約80人の皆さんのからは、質問の手が次々に挙がり、夢中で話をしているうちに、あっという間に時間が経ってしまいました。
 終わってからも質問に来られる市町議会議員の方も多く、中には遠く栃木県の宇都宮の市議の方もおられ、感激しました。また、堺市議の皆さんからは、ぜひ、わが市でも話をして下さいと嬉しいお誘いもうけ、一層、「来てよかった!」との思いを新たにしました。
 何はともあれ、全国の多くの皆さんが「三重県議会の改革」にこんなに注目、期待をしていただいているのかと驚くとともに、私どもの責任の大きさを痛感したところです。
 でも、一番、うれしいのは生まれて初めて、「講演」をして、「講演料」を貰ったことです。こんな話で、謝礼をもらってスイマセン!!
7月20日(水)四日市大学で宿敵竹下教授の市民講座で午後1時からまた、話します!時間がある方は、ぜひ、聴きに来て下さい!

議提条例はママコですか?

2005年06月25日 06時08分51秒 | Weblog
 野呂知事は22日の定例記者会見で、県が議員発議のリサイクル製品推進条例に基づいてリサイクル製品として認定した、石原産業の埋め戻し材・フェロシルトから放射線が検出された問題についての記者からの質問のなかで、議提条例に関し「議会には、(議決)責任について、行政が受ける監査委員などのチェックシステムはなく、考えていく必要がある」と発言したと報じられている。
 この発言が事実とすると、知事は二元代表制における議会と首長の関係をまったく理解していないか、誤解していることになる。議会は執行部側からの提案の条例であろうと、議員側の提案の条例であろうとその出自を問わず分け隔てなく審議し、質すべきはただし、修正すべきは修正し、正しければ賛成。間違っていれば否決する、という本来持っている議決機関としての責任を今日まで、粛々と果たしてきた。 
 その条例に基づいて、執行するのは執行権を持っている行政側の責任であり、そもそも議会には執行権はない。そのために具体的な条例規則などは行政サイドが作り、より、執行しやすく工夫をする。
 つまり、執行上、問題が生じれば、執行部サイドから問題提起をし、規則要綱を改変するならする、条例の一部改正をするなら、その旨、提案する。これは執行部の問題である。
 これをいかにも議提条例を執行して生じた問題は議会の責任であるかのような発言はいかがなものか?議提条例と執行部提案条例を区別して考えるのはことの本質を勘違いしていると考える以外、理解ができない。いかがですか?

インターネット配信が始まります!

2005年06月24日 12時44分27秒 | Weblog
 今日の議会の広聴広報委員会で、県議会の委員会審議、本会議の開会、閉会、関連質問など、今までインターネット配信が行われていなかった分野の録画配信を始めることが決定された。このことで、従来、行われていた本会議での代表質問、一般質問、予算・決算特別委員会での総括質疑を含め、すべての県議会での議論が、インターネットで好きな時間に、好きな場所で、関心のある議事を選別して、自由に見ることができるようになった。
 議会の一部では、議員がカメラを意識して、パフォーマンスに走るのではないか?とか、自由な意見が言いにくくなるのではないか?など慎重な意見もありましたが、「原則、すべて公開」「最後は県民の皆様の判断で決まる」などの正論を踏まえ、決定されました。
 あわせて、インターネットですから、双方向での意見交換ができ、県民の皆様からの意見、ご要望、ご質問、ご提言などを積極的に求めていきたいと考えています。
 何はともあれ、一番大事なことは、議員自身が自己研鑽に励み、県民の皆様の視線に耐えうる、常に県民の立った議論をしているかである。当然、つまらない議論をしていると、見ていただけないことになるわけですから、視聴率の上がる議論を展開したいと思います。
 また、同時に県執行部側もそれなりの答弁が期待されるわけですので、緊張感のある議会になるのではないかと思います。
 乞う、ご期待!!

自衛隊の部隊運用が変わる!

2005年06月23日 06時05分51秒 | Weblog
 昨日、40名近い県議の仲間と、久居にある陸上自衛隊第33普通科連隊を見学に行きました。県議会議員が大挙して勉強に行くということで、自衛隊の対応もきわめて丁寧で、相当な気配りをしていただいたと感謝しております。
 三重地方連絡部鈴木部長より、自衛隊の概略の説明、連隊長より、久居駐屯地の説明、ついこの間まで、イラクに行っておられた佐藤氏より、イラクでの活動の状況などの話があり、それぞれ興味深いものでありました。
 とりわけ関心を引いたことは、自衛隊の運用が来年度から変わるということです。いままでの自衛隊は防衛庁長官の下にそれぞれ陸、海、空の3幕僚長が独立して存在し、いわば、縦割りで、自衛隊の部隊運用、作戦行動がなされてきたが、来年度からは防衛庁長官の下に、統合幕僚長を置き、その下で、それぞれの幕僚長の補佐を得ながら、3自衛隊の運用を一元的に横割りで図っていくとのことである。
 軍隊の運用は戦争という最も過酷、かつ極限の状態のなかで、いかに効率よく、成果を挙げていくかが求められており、その成否は一国の運命すら左右することである。それだけに組織の運用が極めて重要であることは論を待たない。
 県の組織をみれば、ややもすると国の縦割りの流れを受けて、それぞれの部局の横の意思疎通に欠けるきらいがあるのではないか?知事が防衛庁長官ならば、統合幕僚長の役割は誰がするのか?そもそも一元的に県庁全体を横割りで運用する重要性を認識しているのか?など、いろいろ考えさせられました。
 しかし、自衛隊の昼食はあれだけボリュームがあって、364円とは安い!県庁も県議会のランチもこれだけはすぐに見習わなければならいとの思いを新たにしたところです。

万博三重県の日は期待はずれか?

2005年06月22日 06時07分19秒 | Weblog
 来る8月29日は「愛・地球博 三重県の日」である。県民の皆様のなかには、この日に合わせて万博行きを予定されている方も多いと思います。先般、県の担当者から、「三重県の日」の企画内容の説明を受けました。話をきいて、少なからずガックリきています!
 内容は郷土芸能のオンパレード。三重県各地の踊り、太鼓の演奏などがズラリ。多くの応募者の中から、どうやって選出したのかと聞くと、これだけしか応募がなかったので、全員出演ですとの答え。出演者には申し訳ないが、どれもこれも似たり寄ったりの感がする。昔あった「祭り博」を思い出した。
 ほかに何があるのと聞くと、伊勢の「おかげ横丁」のようなコーナーを用意しますと言って、慌てて、特定名称はまずいので、言い直します。正式には「おもてなし横丁」です、とのこと。どの道、大した予算もないので、ちょっとしたブース、コーナーを設ける程度にちがいない。
 ミニミニ「祭り博」と「おかげ横丁」まがいの企画では、何をかいわんやである。金を払って、どこかの広告代理店に企画をさせているのだろうが、ここから、どんなメッセージを全国に向けて、発信するつもりなのか?どんな三重のイメージを表現するつもりなのか?まったくよく判りません!
 「感性」や「文化力」を非常に大事にする県政ですから、こんな心配は杞憂かもしれませんが、少なくとも税金を使う以上、さすが「文化力指針」で県政を推進していこうとする「三重県」の「日」は他県とは違うなと言われるようにしていただきたいとこいねがうものです。
 「三重県の日」、万博のステージで三重の「文化力」=「県民の生き様」が生き生きと演じられることを期待します。やはり、無理かな?

食料自給率45%の虚構

2005年06月21日 05時56分05秒 | Weblog
 農水商工常任委員会が開催され、県の施策と重点プログラムの進捗状況の説明があった。いくつかの農林関係施策、プログラムのうち、唯一、目的達成度星ひとつが食料自給率(カロリーベース)であった。県の説明によれば、天候の影響と国の方針による「米、麦、大豆」の作付け面積の減少の結果、達成できなかったとのこと。天候と国の方針によって、結果が左右されるものを県の政策の目標にしていること自体、矛盾しているだけでなく、そんなものを県の目標にすることが、三重県の農業を元気にすることに繋がるとは、とても、思えない。
 現に、小規模兼業農家が8割を超える本県農業の実態の中、元気な農家は、たとえば「花卉園芸(観葉植物)」「施設園芸(トマトなど)」を専業で行っているところである。カロリーベースの食料自給率とは関係のない農業が元気いっぱい、ガンバっている。こんな現状をシッカリト認識し、国の押し付けの食料自給率に振り回されることなく、本県独自の農業政策を推進していくことが大切だと思う。
 こんなことをいつまでもやっていると、食料自給率を達成する前に、後継者不足で農業自体が死滅してしまうのではないかと危機感を感じているのは私一人だけではないと思います。
 県当局の猛省を求めます!!