三谷てつおの県議会日記

三重県議会議員三谷てつおが議会での審議の内容やさまざまな出来事を報告。

「鳥羽港改修工事に係る調査報告書」は真実を語っているか?その2

2012年09月01日 11時27分10秒 | 社会、政治、三重県、議員
 今回の報告書を読んでびっくりしたことの一つは第4章まとめの「共通する背景・要因」として「公共事業の執行に対する強い責任感」を挙げていることである。「国の補正予算による補助金を活用し、事業を完了させたいという強い責任感が職員にあった」と堂々と書かれている。
 アレ?このロジックはかって聞いたことがある!そう思った方はナカナカ記憶力のいい方である。そう忘れもしない「官官接待」の時の論理とうり二つ。100万円料亭で使っても1億円の補助金をとってくればいい。・・・この種の「強い責任感」が三重県庁では未だ活きていると言うことをこの報告書は見事に証明している。
 もう一つ驚いたのはH造船が「99.99%」で落札したことを「工期の厳しい工事であったため、コストが高く、利益の出しにくい工事であり、工期内での完成にリスクがあったことから、公表されている予定価格に近い価格で応札となった」「したがって、H造船にとって有利な落札ではなかった」と容認どころかお墨付きを与えていることである。
「工期内での完成にリスク」については、すでに7月26日での本ブログ「この闇の真相は」8月5日の「闇はますます深くなるのか???」で触れているが、その時書けなかったことなどを含め改めて近いうちにご報告をする予定である。
 「99.99%」の落札が「有利な落札ではなかった」とするならば、いったいどれだけの数字ならば「有利な落札」になるのか?ぜひ教えてほしいものである。
 同じ県土整備部発注の工事で、今年6月まで1者入札あるいは多くて2者入札で落札率98%前後を繰り返していた工事がある。一種の特殊工事であるが、地域要件などに加えて3000万の工事でも1億の実績を要求するなど複数の要件が組み合わされることにより、施工可能業者が結果?として極めて限定されてしまう。・・・そんな仕組みがごく当たり前のようにまかり通っていたのである。
 今回が同じだとは言わないが、「鋼構造物業者」へのこだわり、「制作ヤード」の変更などなどいくつかの要件が積み上げられた結果、限定的な業者しか入札に参加できなかったのではないか?
 このようなことも厳密に検証されたのかどうか?報告書からは読み取りづらいところである。
 ぜひ詳細な検証結果をご報告願いたい。石垣副知事の「強い責任感」に期待するところです。

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1 コメント

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Unknown (小野欽市)
2012-09-02 20:37:35
北川、野呂と続いた三重県政にあって新生三重をはじめとする県議会にはほとんどチェック能力がなかったのか?それとも一部の勢力が権力と結託してすべきことを放棄し、自らの権限強化に勤しんでいたのか?まだまだ闇は続きますね!!
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