10月19日の夜ですね、日付替わっていれば20日になりますけど、東京の地下鉄丸の内線、本郷三丁目駅停車中の電車で爆発があったそうです。
最初、その報を知ったのはツイッター。最近結構使いこなしていますよ、ツイッター。弊ブログにも窓を設けてあります。そこで「本郷三丁目の爆発、大変らしい」で知りました。その晩はプロ野球のCSがあり、巨人三連敗。その鬱憤でファンが暴動でも起こしたのかと思いきや、どうもそうではなさそう。
時間が経つと新聞社サイトでも記事更新され、どうやら旅客の一人の携行品が破裂したものらしいことが分かりました。つまり、乗っていた飲食店従業員の女性が、勤務先のお店で清掃に用いた強アルカリ性の洗剤を、缶コーヒーの空き缶に移し替えて持ち帰る途中に、洗剤と缶のアルミとが化学変化を起こし、発生した水素で内圧が高まって、破裂に至ったらしいです。
珍しいと言えば珍しいですね。この破裂で飛び散った破片で、この女性の他、14人が怪我をされたそうで、怪我も外傷というよりは水素によるやけどに似た症状だそうです。なんともお気の毒様です。
しかしこんなことあるんですね。洗剤は普通の小売店で売られているものではなく、業務用のかなり濃度の高いものだったそうで、お店で使っていた残りを小分けしてもらい、家で使う意図だったそう。なんの悪気はないです。ただ化学薬品ですね、この程度になりますと。それなりの取り扱い注意もあってほしかったです。
こうした洗剤による事故は、いわゆる『混ぜるな危険』にあるように、塩素系の洗剤と酸性の洗剤を混ぜると塩素ガスが発生します。猛毒で一寸やそっとの換気では追いつかないこともあります。それ故に時々中毒事故が報じられています。
この『混ぜるな危険』だけでなく、これからは『移すな危険』も加えなければならないでしょうね。洗剤を含め薬品は入れる容器を指定されているものがあります。今回破裂したのはアルミ缶という事で、アルミ自体もしくは内部のコーティング材とが洗剤と反応したのでしょう。塩素なので多分コーティングかと思います。薬品は金属の容器に入れるのは余り一般ではなく、ガラスやポリ容器などが多いですね。
今回の事故はお気の毒さまでした。乗っていた周囲の方はもちろんの事、この女性の方も全く予期せぬ上に責任ものしかかり、気の毒過ぎます。こうした化学を含めた科学知識を広めたいですね。かく言う私も、バケ学(化学)は弱点でありまして。