負けてらんにぇ ! みんなでなんとかすっぺ !!

南相馬市から新潟県三条市へ集団避難→同市内の雇用促進宅に→2015.2~同市内の戸建に転居 妻と二人暮らし。

気  凛(りん) ・・・ 2.霜

2014-03-04 20:00:01 | 原発震災避難者


身辺



大地はことばをもたない。


春になって 萌えでる草 咲き出す花は大地のことばであろうが

寒いさなかの今 萌えいずる時を待つ命を護って

苦闘している辛さを語ろうとするとき

・・・ 何であらわしたらいいのか。

それが ・・・ 霜だったのだ。


霜は 大地の汗かもしれない。



先に ( 気凛 1.大地 ) 荒涼といったが ・・・ 

これは 今や冬の景色ではなくて

物質が暴威をふるい

人間さえも ・・・ 間に合う 合わぬで測られる

物質になり終わった現代の世相そのものが

・・・ 荒涼ではないか。



大地に命を感じ 大地に心を見た彼 ( 高見氏 ) こそは

・・・ 人間らしい人間だった。

彼の短い詩は

大地が身をしぼって出した霜のような

・・・ きびしさと美しさをもっている。



( 再掲 )
      霜 ( しも )

                   八木 重吉

  地はうつくしい気持をはりきって

  耐えていた

  その気持を草にも花にも

  吐けなかった

  とうとう肉をみせるように

  はげしい霜をだした









気  凛(りん) ・・・ 1.大地

2014-03-04 17:00:16 | 原発震災避難者


身辺



      霜(しも)

                   八木 重吉

  地はうつくしい気持をはりきって

  耐えていた

  その気持を草にも花にも

  吐けなかった

  とうとう肉をみせるように

  はげしい霜をだした



この詩は 冬の大地をうたっているようだが

彼自身のせっぱつまった気持を圧搾して出しているようだ。

彼自身がうつくしい気持ちをはりつめていたのだから。



私たちの凡眼は ものの奥まで見すかす力をもたないために

はなやかなものとて一つもない 荒涼たる姿しか映らないけれども

大地は そのふところに 春になって芽吹く草や木の種や根を護って

大気の寒さと必死に戦っているのだ。


大地とても

できれば その切迫した気持を何かに託して語りたいだろう。

しかし悲しいかな 草や花となって叫ぶわけにはいかない。

寒気がきびしいから。


大地は それを霜として吐きだした ・・・ と彼は見た。

肉をみせるように はげしい霜をだしたという表現に

包みかくして あくまでも人に知られまいとこらえて

それでもかくしきれない思いを ようやく霜にあらわすところ

大地のもつ せつなさそのものが感じられる。



大地は 物質ではないのだ。

大地は 生きている。

生きていればこそ

草木の芽や種の命をあたため育てることができるのだ。














桃の節句★ ・・・ 「 桃 」 の字の不思議

2014-03-04 14:00:16 | 原発震災避難者


身辺



3月3日は 華やかな雛人形を飾って

女の子の健やかな成長と幸せを祈る行事を行う日。

上巳 ( じょうし ) の節句 桃の節句などといいます。


桃が ちょうど盛りの頃で

桃色 ( ピンク ) の美しさをたたえて めでる意味もあるでしょうが

桃には古来より

邪気を払い百鬼を制す という魔よけの信仰があったようです。



兆 ( きざし ) は 未来を予知するかたちを表しています。


「 桃 」 は 兆しを持つ木 ・・・ とされて

兆しをもつ木は 未来を予知し 魔を防ぐ

・・・ という信仰が生まれたのだそうです。


したがって ・・・

鬼退治物語の主人公は 桃太郎でなければならないのです。



なお 桃太郎が 二つ割れた桃の中から生まれてくるのも

「 兆 」 の字が ・・・ 「 割れ目 」 を意味するからです。


桃は 春早く花を開き 多くの実を結ぶ ・・・ 多産の木。


「 兆 」には 数字の単位 ( 億の一万倍 ) として多数の意味があり

二つに割った桃の実は 女陰に似て

・・・ 聖なる呪 ( まじな ) いの要素をもっています。



聖なる多産な桃が 凶を払い 魔を防ぐことによって

女の子の末長い幸を祈る行事が ・・・ 桃の節句といえるのですね。














ひな祭り★ ・・・ ちらし寿司/はまぐりのお吸い物

2014-03-04 12:00:22 | 原発震災避難者


身辺



「 ひな祭り 」 のごちそうのメインは ・・・ はまぐりのお吸い物。


はまぐりは

形が栗に似ていることから 「 浜の栗 」 ・・・ はまぐり。


はまぐりは ほかの貝とは合わないことから

夫婦の末長いきずなを願い 一夫一婦制を教えるものとなり

はまぐりの吸い物には

一組の殻に 二つの身を入れる習わし ・・・ となったとか。


はまぐりは 肝機能を高めるタウリンの宝庫

・・・ ひな祭りの祝い膳の主役です。



はまぐりのお吸い物と一緒に

ひな祭りによく食べられるのが

手まり寿司や かやくごはんや ちらし寿司。


ごはんに具を混ぜたものを 「 かやくごはん 」 といいますが

・・・ 加薬ごはんのこと。

ごはんは冷えるとベーター化し 栄養がなってしまうところから

酢や さまざまな具を混ぜた 「 かやくごはん 」 は

そうしたごはんの栄養を補います。 ちらし寿司も同じです。


かやくごはんや ちらし寿司には

血糖値の急激な上昇を抑える働きもあるとか ・・・ 。














春一番 ・・・ 3.全身で生きる

2014-03-04 09:00:50 | 原発震災避難者


身辺



全身で生きることが 私たちに一番大事なんだがね。

全身で生きる時 三千大千世界とともにあるんだね。



こういう生き方をことばで出すと

もったいない

かたじけない

ありがたい

冥加 ( みょうが ) に余る ・・・ というんだろうなァ。


こういうことばは 卑屈ととられるかもしれんけれども

・・・ そうじゃない。

全身で全世界をうけとめた いや いただいた叫びだ。

ここにこそ ほんとうのいのちが息づいているんだね。



坊やの今の感動 鮒の子の目の光をみつける心

これを童心というのだろうが ・・・ 忘れないようにしてね。




      ふなっこ  (再掲)

                   宮沢 章二

  氷が はっても こおらずに

  小川の どこかで 生きていたんだね

  春がきたんで 春がきたんで

  ふなっこ すーい すい


  草の芽 木の芽が わらうから

  おねぼうしてなんか いられないよね

  春が来たんで みんなの目玉が

  ひかって すーい すい














春一番 ・・・ 2.大人の目

2014-03-04 06:40:24 | 原発震災避難者


身辺



おとなになると ・・・

そろばんがコンタクトレンズのように 目にはりついて

・・・ いのちの光を見とおしてしまうんだろうなア。


損か得かだけで 外をみわけるんだろう。

鮒の目の輝きなんて一文にもならんものには目がとまらんだろう。

忙しい忙しいって ブツクサつぶやいてさ。


そういう時 人間は全体で生きていないんだね。

欲だけがキョロキョロしてるんだな。



子どもは欲がないから 全身で生きてるんだろう。

だから もののいのちを全身でうけとめるんだろう。



ほんとうの詩人とか宗教人といわれる人は

そういうもののうけとめ方

・・・ ものをみる純粋な目を一生忘れぬ人なんだろうなァ。