中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

中国での実践記録を理論化する試みを始めます!

2015年03月21日 17時10分49秒 | Mの研究活動や成果
私は教えるという作業自体も好きではありますが、何より夢中になるのは自分自身が調べ、新しい知見や視角を得る研究活動です。
中国に来て以来、一年間のうち、9~10ヶ月は中国の大学において日本語、また日本文化・社会を教える仕事をしています。

そのため、研究に専念したり、それに関わる仕事をする時間は2~3ヶ月程度と言う計算になります。
これまで中国の現在の職場では、自身の研究とは相当離れたことをしているという考えが私の中にはありました。
ですから、「日本へ早く帰りたい」と毎年のように思い、それが叶わない現状を憂いたような時期もありました。

しかし、このような考えを変え、もう少し現状を活用する方法を編み出そうと、今年の冒頭から考え始めていました。
その結果、

①日本に一時帰国している際は、とにかくほぼ100パーセント自分の研究に専念する。
②そして、中国に戻ってきたら、自身の教育現場で課題を見つけ、現場でデータを集め、それを活字化する。
③活字化した成果は中国や、場合によっては日本でも発表する。
④なお、中国にいる間は自身の研究活動は原則、研究論文の概要を整理・資料収集・書評論文などに限定する。

このようなスタンスで活動していこうとの考えにいたりました。
これならば、日本でも中国でも異なるとはいえ、共に研究活動をすることができます。
また、門外漢の日本語教育分野の研究とはいっても、自分の専門に近い日本文化・社会の授業現場での課題の克服に関する研究もありですし、
中国人特有の日本語取得における難しさ、課題など、中国人学習者を対象にしている私にしかできない研究が十分できると考えました。


これまでの中国経験で、自身の研究論文の主な作業は、全て一時帰国中に行ったものでした。
今後もどんどん忙しくなることを考えると、恐らくこの流れは変わることはないでしょう。
中国での日々の仕事をもっと楽しく、より実りあるものにさせるためにも、歴史に限定せず、日本語教育の分野でも少しづつ研究を始めることにしました。


そのためにまず、中国の自宅を歴史関係の研究室と日本語教育の研究室とに分けてみました(笑)
こうした時、リビングの他に部屋が三つもある環境は素晴らしいです。

歴史研究室①


歴史研究室②


そして、まだ研究書と呼べるものが皆無に等しい日本語研究室



まずは今学期の研究調査としては、日本語作文の誤用事例を実際に学生が書いた作文からリストアップする調査からはじめたいと思っています。
加えて、日本概況に関する研究をやっていきたいのですが、まずは作文の研究からとりかかるつもりです。
東京外大に留学した教え子、同じく北京外大の院に進んだ教え子には、先行研究の論文(張麟声氏の成果など)を送ってもらうようお願いしました。

こうした時、様々な地域で教え子が活躍していると助かりますね。
彼女たちには感謝をしつつ、頑張りたいと思っています。


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