超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

臨死体験と体脱体験の差異

2010-07-04 | 論文ガイド
<PA2009(14-4)>

パネル討論「体脱体験の現象学」(4)
●キンベリー・クラーク・シャープ
 「臨死体験と体脱体験の差異」

臨死体験は文字どおりの意味では体脱体験の一種であるが、
切迫感、時空間の認識、幻覚の度合い、人生の意味の認識
などのさまざまな違いがある。調査の結果から見えてくること
をまとめる。

http://www.kisc.meiji.ac.jp/~metapsi/psi/7-2.htm


体脱体験より体内体験

2010-07-03 | 論文ガイド
<PA2009(14-3)>

パネル討論「体脱体験の現象学」(3)
●チャールズ・タート
 「体脱体験より体内体験」

体脱体験を吟味するには、体内体験にも同じように注目する
必要がある。意識が自由に空間の位置を占めることができる
ならば、なぜ普通は体内にあるように感じられるのだろうか。
意識が、身体の位置の現実感シミュレーションを感じている
からだろう。もし体脱体験が、身体の位置でないところで、
身体もなく現実感シミュレーションを感じているのであれば、
かなり複雑なことが起きている。ことはそう単純ではない。


体脱体験に類似した実験的現象

2010-07-02 | 論文ガイド
<PA2009(14-2)>

パネル討論「体脱体験の現象学」(2)
●アーサー・ヘイスティング
 「体脱体験に類似した実験的現象」

触覚的仮想現実では、ゴーグルタイプのCGディスプレーを
かぶって、CGのキャラクターが棒で突かれたときに、操作
者の身体も棒で突く。それによって、キャラクターへと意識
移入がなされる。

人工体脱体験では、上のゴーグルに操作者の後ろ姿を映して
操作者の視点がその身体の2メートル後ろになるようにした
状態で、背中を棒で突く。そして、ゴーグルの画面を消して
目隠し状態のまま2メートル後退して、視点と身体の位置が
一致した状態に戻ってもらう。すると、体脱体験をしていた
ように感じる。

脳刺激実験では、右半球側頭葉の大脳皮質を刺激したところ、
自己の身体意識が50センチメートルほど、左後部にずれて
感じられた。

こうした実験と、超心理学的な現象を比較して議論してみる。


体脱体験の多要因論

2010-07-01 | 論文ガイド
<PA2009(14-1)>

パネル討論「体脱体験の現象学」(1)
●ヴァーノン・ネッペ
 「体脱体験の多要因論」

体脱体験には、心理モデル、脳モデル、精神病理の観点、
主観的超常体験の観点などから、多くの説明が林立して
いるが、複数の要因から起きているという可能性のもと
要因論を整理してみる。