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超心理マニアのためのブログ

マット・イシカワによる超能力研究の文献ガイド

視線感知実験のメタ分析

2007-08-12 | からみあう心たち
からみあう心たち(21)・・・徳間書店より近刊

100年にわたってつづけられている視線感知実験は、椅子に
すわっている人を背後から見つめて、見つめられているかどうか
をすわっている人が判断する簡便な実験である。

見つめるかどうかをランダムに指定し、偶然には50%のところ
54%ほどが当たる。いろいろなトリックが指摘されるが、
遠くから窓越しに見つめるとか、テレビカメラのモニターを通じて
見つめとか、実験を厳密にしても、同様に現れるのである。

懐疑論者による、実験の欠陥、インチキ、選択的報告などでは、
実際のところ、これらの実験結果はまったく説明できないのである。

ドリームテレパシー実験のメタ分析

2007-08-11 | からみあう心たち
からみあう心たち(20)・・・徳間書店より近刊

1960年代から70年代まで、マイモニデス医療センター行なわれた
夢見状態でターゲットをESPで感知する実験について、2003年
シャーウッドとロエは、その後の20人の研究の全報告をメタ分析した。

それによると、47の研究報告の総計1270試行で、偶然平均50%
のところ59%が当たっており、偶然比220億分の1であった。
これを当たった実験だけが選択的に報告されたとして説明するには、
18900試行がお蔵入りになってないとならず現実的な数字ではない。
またじょうごプロットの形状をみてもその問題の兆候は見えない。

多くの実験者で厳密な実験が重ねられ、統計的にも意味のある結果が
得られているので、ESPが起きていることは確実であると結論できる。

プリンストン大学の遠隔知覚実験

2007-08-10 | からみあう心たち
からみあう心たち(19)・・・徳間書店より近刊

キャリントンの実験をもとにして、遠隔視(リモートヴューイング)実験が
70年代に確立した。スターゲートプロジェクトにかかわったスタンフォード
研究所の実験が有名であるが、プリンストン大学でも同様の実績が
あがっている。

遠隔視の実験では、送り手がランダムに決定された訪問場所に行き、
その地点の風景を受け手が当てるという実験である。プリンストン大学の
遠隔知覚実験では、そのほとんどが予知の構図で行なわれた。すなわち
受け手の印象が記録された後に、地点がランダムに選ばれ、送り手は
受け手の記録を知らないまま、その地点を訪問するのである。

プリンストン大学の工学部長であったロバート・ジャンらは、2003年に
25年間の成果をまとめて発表した。それによると、全653試行の結果は
3300万分の1できわめて有意であった。

キャリントンの千里眼実験

2007-08-09 | からみあう心たち
からみあう心たち(18)・・・徳間書店より近刊

ケンブリッジ大学の心理学者ウエイトリー・キャリントンは、1941年、
品質向上のための工夫を多数ほどこした実験方法を導入した。
1)事前に実験計画を明確にすること。
2)採点を公明正大に行なうこと。
3)統計的に有意になるように計画すること。
4)再現可能な実験にすること。

方法)
1回の実験を10日間とし、毎日乱数によって大辞典のページ数を決定し
そのページの最初から描画可能な項目を絵に描き、その晩所定の閉鎖
した部屋に掲げる。被験者は、すきなところからそのターゲットを知覚して
絵を描く。

結果)
5回の実験で約250人が2200枚の絵を描き、第三者によって判定
させたところ、1209枚がターゲットと類似と判定され、偶然では
3万回に1回の割合でしか起きない成功率であった。

ワルコリエの千里眼実験

2007-08-08 | からみあう心たち
からみあう心たち(17)・・・徳間書店より近刊

フランスの研究者ルネ・ワルコリエは、1921年に「テレパシー」を
出版し、1938年には「実験的テレパシー」の出版を英語で行なった。

ラインらの実験でESPの存在を確信していた彼は、テレパシーが
どのような性質をもつかをおもに研究した。その結果、ターゲットの
イメージが写真のようにそのまま伝えられるのではなく、部分要素が
分離されて伝えられ、ときには別のイメージに組みあがっていることに
気づいた。

これは、
現代の脳神経科学が明らかにした視覚像の形成過程とも合致する。


シンクレアの千里眼実験

2007-08-06 | からみあう心たち
からみあう心たち(16)・・・徳間書店より近刊

第一線のジャーナリストであるアプトン・シンクレアは、1942年に
ナチの勃興を描いた「ドラゴンの歯」でピューリッツァー賞を受賞する。

じつは彼の妻のクレイグがESP能力をもっており、人の書いた絵を
遠隔地から透視して当てられるという。シンクレアは数々の実験を妻
に対して行ない、1930年に出版した「メンタルラジオ」では、数十の
絵が偶然をはるかに超えた類似性で報告されている。

ジャーナリストとしてのシンクレアは、多くの批判にこたえて、
「証拠なしに確信するのはばかげているが、真に証拠があるのに
確信を拒絶することは同様にばかげている」と述べた。


ESPカードの古典的実験

2007-08-05 | からみあう心たち
からみあう心たち(15)・・・徳間書店より近刊

厳密な状況で顕著な結果を残した2番目の古典的実験は、ESPカード実験
である。デューク大学のラインの研究室から世界に知られた。

1940年著書「60年後の超感覚的知覚」でラインは、それまでの60年間
のカード当てテストを総括した。それを最近フィオナ・スタイカンプが改めて
統計的に分析している。

ラインの結果は、実験上の欠陥や被験者のインチキなどによっていると思わ
れているが、それは誤りである。懐疑論による指摘には対処をした実験を
行なっており、それでも数百兆分の1という天文学的有意性をあげていた。




遠隔的精神作用の古典的実験

2007-08-04 | からみあう心たち
からみあう心たち(14)・・・徳間書店より近刊

厳密な状況で顕著な結果を残した古典的実験は、遠隔的精神作用の実験で、
1923年にオランダのグローニンゲン大学で行なわれた。ブルグマン博士
らが、ダムというテレパシー能力が見られる学生に対して行なった。

ダムは、目隠しをして小部屋に入れられ、カーテンから片腕だけを出して、
テーブルに載せる。テーブルの上には、6×8の48のマスが描かれており、
もうひとりの被験者が、ダムの腕を所定のマス目に誘導するのである。

187回の実験で、偶然で4回のところ60回成功した。ターゲットが
ランダムでないとか、通常の感覚器官で情報が伝わったなどの批判に耐えた
実験である。

また、正答と誤答とで生理学的指標も意味ある違いがあり、無意識の現象を
とらえる最初の実験ともなった。

霊視によるアイソトープの発見

2007-08-03 | からみあう心たち
からみあう心たち(13)・・・徳間書店より近刊

ベセントとリードビーターが1908年に著した「オカルト化学」
では、原子の内部構造や、ネオン原子の変異形態「メタネオン」
が「霊視」されていた。またその原子量は22.33である
とも書かれていた。

イギリスケンブリッジ大学のアストンは、1912年ネオンの測定
の過程から、まさにその原子量のところに成分を見つけ、
「オカルト化学」と同様に「メタネオン」と命名した。

この業績はアイソトープの発見であり、原子力開発の扉を開く
ものである。1922年にアストンは、ノーベル賞を受賞する。


無作為化対照実験は心霊研究で開発

2007-08-02 | からみあう心たち
からみあう心たち(12)・・・徳間書店より近刊

スタンフォード一族の寄付金でアメリカの名門スタンフォード大学に
1911年に作られた「心霊ファンド」は、もっぱら
心霊現象の研究のために研究員が選定されることとなっている。

その初代研究員となったクーヴァーは、超心理の研究を実証するために
無作為化対照実験を考案した。この方法は、現在の医学・心理学の一般
的方法となる。ところが超心理実験のほうは、有意水準を5万分の1にした
ため、実証されず否定的な結果がまとめられた。100分の1であった
ならば有意であったのだが。


超常信奉者は潜在的抑制が低い創造的人間だ

2007-08-01 | からみあう心たち
からみあう心たち(11)・・・徳間書店より近刊

不要な情報を認知せずに潜在的に抑制することは人間の
生活上の知恵である。健全な人間は、たくみにこの潜在的
抑制を行なっている。それによって日常に必要な行動に
集中できるのである。

この潜在的抑制が低いとどうなるのだろうか。ひとつには
意味のない関連性を把握する統合失調症の症状だ。しかし、
他方では創造的な天才となる可能性もあるのだ。

ラディンは、潜在的抑制の低下が超心理の世界を個々の心に
招き入れるのだが、それに認知能力が対応できるか否かで、
天才か狂気かの違いがでるという。

超能力のスコアは、性格の開放性因子(知性因子)と相関が
見られているのも、それを裏付けているのかもしれない。



超常信奉者は頭が悪いのか

2007-07-31 | からみあう心たち
からみあう心たち(10)・・・徳間書店より近刊

超常的現象はありえないので、それを信奉する人々は頭が悪い、
統計的思考ができずに、ただ信じたいがための確証バイアスに
おちいっている。

以上は懐疑論の立場の有力な仮説だが、調査データにてらすと
どうも分が悪いのだ。

教育の程度と超常現象信奉のあいだには、確実な正の相関がある。
つまり、教育のレベルが高いと超常現象信奉も高いのである。
さらに詳細に検討すると、超心理信奉は教育レベルに応じて高まる
一方で、宗教的超常信奉はぎゃくに低下するのである。

超常現象信奉が高まるとよく、「科学が子供に理解されてない」と、
理科教育の成果が疑われるが、それこそが思いこみかもしれない。


どのような人が超常体験をするか

2007-07-30 | からみあう心たち
からみあう心たち(9)・・・徳間書店より近刊

超常的現象を体験する人は精神疾患が疑われる。
たしかに、統合失調症、側頭葉てんかんの患者の一部は
よく超常体験を報告する。しかし、超常体験を報告する
人々のほとんどは正常と判断される範疇の人である。

ラディンは質問紙調査から超常体験を報告しやすい人々の
特徴をまとめた。・・・「30歳代までの左利きの女性で、
身体の諸感覚が敏感であって、慢性的な不安に悩んでおり、
やや内向的で、論理よりも感情で判断する傾向があって、
創造的な芸術の才があり、瞑想のような訓練をしており、
型にはまらない考え方をもち、事実よりも可能性に
より興味をもっている人」だそうである。

恐怖の予兆でESPが抑制される

2007-07-29 | からみあう心たち
からみあう心たち(8)・・・徳間書店より近刊

ラディンは、www.GotPsi.orgに寄せられる予知内容のテキスト
分析を行なった。「テロ」「航空機」「爆発」「煙」などの9語を
テロ関連後に指定し、エジンバラ連想シソーラスで単語の
類似性から文書のテロ関連度を評価した。

その結果をサイトが立ち上がった2000年から3年間分を
調べたところ、テロの当日がもっとも「低く」、その日に向けて
有意(p=1/3300)に減少した。

この結果を説明する仮説:
恐怖の未来を予知してしまい、あまりの恐ろしさにその結果を
抑制し、自分の予知能力を無意識的に否定するのだ。「予知
された恐ろしさは、自分のESP能力の誤りだ」とみなすという。

もし仮説が正しいとすると、他の実験でもESP能力の否定が
おきているのではないか、となる。そこでラディンは、同サイト
の別な5者択一のESP実験について、3年間の1700万試行
の実験について正答率の推移を見た。その結果、やはりテロの
前にきわめて大きな低下が見られた(p=1/2700)。正しい
選択肢を選ぶのを、多くの人が積極的に避けたことになる。



9・11テロの予兆

2007-07-28 | からみあう心たち
からみあう心たち(7)・・・徳間書店より近刊

医者のマクレゴー博士は、テロの前日の深夜、ニューヨーク
から西海岸までフライトの機中にいた。うとうとすると、
コンクリートに閉じ込められた恐ろしい夢を見た。

テロの数週間前マリーという女性は、夫が運転する車にのって、
ワシントンDCをドライブしていた。ペンタゴンの脇を通ると
黒煙がのぼる幻覚が見え、大騒ぎをした。

オンライン画像予知テストで、9月9日のショーンというユーザー
は、「左後方から航空機が来た。・・・ふたつのビルの間を落下する
すばやい動きのシーン、四角い窓がたくさん並んだ前を落ちていく。
・・・カリフラワーのような、火山が灰を巻き上げたような形」と、
予知内容を投稿してきた。

興味深い話だが、逸話を集めても、ESPの実証にはならない。
厳密な定量的な評価が必要だ。どうするかというと・・・