RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

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プライベート・ユートピア ここだけの場所 ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在

2014-02-04 21:30:00 | 美術
見てきました

東京ステーションギャラリー

会期は2014年1月18日から2014年3月9日。

今回はブリティッシュ・カウンシル・コレクションからイギリス現代アートになります。
ブリティッシュ・カウンシル・コレクション。。。
英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルがイギリスの優れた現代美術を集めたもの。
その特徴として特定の展示施設を持っていない、ということがあります。
そう、「〇〇に行けば見れる!!」というものではないのです。
コレクションはイギリス美術を世界に広める重要な任務を負って、特製のクレート(木箱)に入れられ、つねに海外を旅しています。
そのコレクションは彫刻、絵画、ドローイング、写真など約9,000点。

今回は1990年代からのイギリス美術の動向を知るべく、1990年代から昨年のターナー賞受賞者、今年のノミネート者の作品も含め約30名のアーティストの作品、約120点の展示となっています。

今回、じーっくり見てメモ取っていたら。
「いつもは撮影禁止なんですが、今回の展示はOKなんですよ。」
と係りのおばさんが声かけてくれました。
ありがとう!!
さっそく気に入った作品をとってきたので写真入りでご紹介します。

展示は大きく5つのセクションに分かれています。

《<Tale/Fable>昔々あるところに》


マーカス・コーツ
「カゲロウ、その亜成虫(エフェメロプテラ) 小麦粉と水による自画像」
「エビガラスズメ蛾、エビガラスズメ蛾の幼虫 シェービング・フォームによる自画像」
「ヒオドシ蝶、シータテハ蝶の幼虫 砂糖による自画像」


コーネリア・パーカー
「ワームウッド・ドームに落下する隕石」
こちらは地図に隕石を使って焦げ穴を作ったもの。
いつどこで何が起こるか分からない、、そんな印象です。

《<Landscape/Mindscape>見たことのない景色で》


アンナ・バリボール「グリーン+ブルー=シアン」
グリーンとブルーのライトが当てられ、重なったところはシアンに。
うん。
と、思いきや。
これ、フェルトペンでランプの形と陰影を描き、その上にライトの光をあてたもの、だそう。
面白い!!


トビー・ジグラー「巨大遺跡のようなもの2」
デジタルで画像処理をし、それをカンヴァスへ。
日用品も不思議な世界に見えてくる。。


ジョージ・ショウ「灰の水曜日:午後3時」
この雰囲気、たまらなく好き。
静かで不気味な印象。


ここでシャンデリアを眺めながら下の階へ。


《<Myself/Yourself>わたしの在り所》


サラ・ルーカス「ヌッド・シクラディック12」
くねっと絡み合った物体。
よく見るとストッキングが被せられています。
あぁ、確かに足っぽい。


ギャリー・ヒューム「シスター・トゥルーブ」
なんだかよく分からないもの。。
アメリカのチアリーダーを抽象化して描いたものだそう。
おぉ、そう見える。


ハルーン・ミルザ「タカ・タック」
変わった音を立てて人形がくるくるまわっていました。
音と音楽の境目とは何か、といったものだそう。

《<Quotation/Appropriation>"ちょっと拝借"の流儀》


ライアン・ガンダー「四代目エジャートン男爵の16枚の羽毛がついた極楽鳥」
チラシなどにも使われている作品。
ライアン・ガンダーの作品はメゾン・エルメスなどで見ています。
この作品はウソと本当の間を行き来する不思議な作品となっています。
笑っているように見えるけど、嘲笑っているのかもね。


マーティン・クリード
「作品NO.78 幅2.5cmのエラストプラストテープから2.5cmずつ切り出し、接着面を下にして重ね合わせてできた2.5c㎡の立方体」
タイトルでどんな作品か分かるね!!

《<Sense/Nonsense>喜劇と悲劇の幕間に》


ジム・ランビー「レット・イット・ブリード」
キラキラのターンテーブル。
下にはベルトやヘアバンドがぎっしり。


デイヴィッド・シュリグリー「アイム・デッド」
可愛らしい犬が持っているのは"I'M DEAD"の文字。
見た目は生きているようでも剥製だもんね。。
作者は2003年にBlurの「Good Song」のミュージックビデオを手がけています。
LOVE展」で見ました!!
好きだよ、この人。


デイヴィッド・シュリグリー「新芽」


デイヴィッド・シュリグリー「死者と死にゆく人」
生と死を扱った作品ばかりでした。


ジェイク・アンド・ディノス・チャップマン「私の大きな塗り絵の本」
この作者は兄弟で戦争、政治、宗教、倫理論などをユーモアのセンスで探求しているそう。
この塗り絵、一見可愛いように見えてグロいものばかり。。
赤頭巾ちゃんの後ろで家が爆発していたりとか。。


アダム・チョズコ「ナイト・シフト」
こちらの線がいっぱい入った地図。
イギリスで毎年行われるフリーズ・アート・フェアのために制作されたもの。
まず、開場前の早朝、鹿、さそり、おおかみ、スカンクなと7種類の動物を会場に放ち、その動物が通った線を記録したもの。
日中訪れた客に経路図として渡したそう。
おもしろい発想です。

あと、ビデオ作品ですが、ウッド&ハリソンの作品がおもしろかったー。
「テーブルと椅子」なんかは完成までどきどきです。


ブリティッシュ・カウンシルの貸し出しに使われるクレート。
これすらも作品に見えてくる。。

とっても面白い展示でした。
予想外。
コレクションが見れる貴重な機会。
ぜひぜひ体験してきて下さい。



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