RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

お菓子好き。F1好き。
美術館行くの大好き。
買い物も大好き。
休日に全力で生きるOLの日記(笑)

日本の美・発見9 日本絵画の魅惑

2014-04-30 21:30:00 | 美術
見てきました

出光美術館

会期は2014年4月5日から2014年6月8日。

会期が2つに分かれています。
前期は4月5日から5月6日。
後期は5月9日から6月8日。
前期を見てきました。

「日本の美・発見」というテーマで、館蔵品のうち日本美術を選び、紹介する展示。
そのシリーズの9回目です。
今回は、出光美術館の日本絵画コレクションの内、鎌倉時代から江戸時代までのもっとも充実したジャンルの名品が一堂に会しています。
絵巻物から水墨画、やまと絵屏風、近世初期風俗画に寛文美人図、浮世絵。
さらに文人画、琳派、狩野派と等伯、出光美術館ではお馴染みの仙までと幅広い。
詳しくは章ごと書いていきます。

《第1章:絵巻 -アニメ映画の源流》
中国よりもたらされた"巻物"という形式。
ここに物語などをあらわし、日本独自の絵巻物ができました。

「橘直幹申文絵巻」
平安時代の文章博士、橘直幹が民部大輔の職に欠員ができたので、これを兼任しようと自ら作文した申文を小野道風に清書してもらい、朝廷に提出。
ですが、天皇の機嫌を損ねてしまった、というお話。
え??どこで機嫌損ねたの??
自分で書いてなくて人に書かせたところ??と色々疑問が出てくるのですが…。
天皇の機嫌を損ねたその一文。
名文として知られ、後に、内裏が炎上した際、天皇がその申文を搬出したかをわざわざ尋ねたのだそう。
うーん、なんとも。
いい話なのかな…。
絵巻には直幹邸の前の様子が描かれています。
よろずやには調理済みの食べ物が売られているなど、お惣菜屋さん的なものが見られます。
その時代を知る上でもおもしろい!!
人々が笑顔でいきいきと描かれています。

「長谷寺縁起絵巻」
色鮮やか!!
仏像の台座になるべき金剛宝石座を掘り出す場面。
嵐の中作業をしているのですが、風神雷神らしきものも描かれています。
風を袋から送り出す風神、太鼓叩く雷様など。
面白いです。

《第2章:仏画 -畏れと救いのかたち》
仏教における重要な教えなどを描く絵画は、さまざまな時代の要請を受けて描かれました。
ここでは極楽を描いたもの、地獄を描いたもの、それぞれが展示されています。

詫磨栄賀「山越阿弥陀図」
山並みの向こうから往生者を極楽へ導く阿弥陀如来。
色がとてもきれいで、また光輪を背にした姿が本当に輝いているかのようで眩しいぐらいです。

「六道・十王図」
6幅の大きな作品。
六道とは地獄道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、人道、天道。
十王は秦広王、初江王、宋帝王、五官王、閻魔王、変成王、泰山王、平等王、都市王、五道輪転王。
冥界で亡者の罪業を断罪する王たちです。
人が亡くなりお迎えがくる場面から描かれています。
冥界には不思議な生き物がいて、人は吊るされたり、溺れていたり。。。
かなり恐ろしく迫力ある作品。

《第3章:室町時代水墨画 -禅の精神の表現が芸術へ》
禅の精神の表現として、禅林で描かれた高い精神性を表現した水墨画。
それはだんだんと楽しみへと変わり、水墨画が芸術へと変わっていきました。

「山水図」
山の麗に湖水の景色。
遠くはぼやけ幻想的。

能阿弥「四季花鳥図屏風」
4曲1双の屏風。
松、蓮花、竹、鳥、花。。。
牧谿の影響を受けているそうですが、のどかな理想郷が美しく描かれています。

《第4章:室町時代やまと絵屏風 -美麗なる屏風の世界》
室町時代は、従来雪舟画に代表されるように水墨画の時代と評されてきました。
しかし近年の調査研究の結果、水墨画とは対照的な装飾的芸術であるやまと絵の屏風が相次いで確認されたそうです。

「月次風俗図扇面」
金泥がたっぷり使われ華やかな作品。
月の風俗が扇面に描かれているのですが、橋の上で宴会をする人や、弓の競技会らしきものなどがありました。
いきいきとしています。

「日月四季花鳥図屏風」
6曲1双の屏風。
右隻は柳と満開の桜。つがいの雉と5羽のひな。
左隻は水辺で松と楓。萩やすすきが風にゆれ、鹿が描かれています。
金箔が貼られていたそうですが、だいぶ(というかほぼ)剥落しています。
この屏風、枠は螺鈿細工がなされ、とても美しい。

《第5章:近世初期風俗画 -日常に潜む人生の機微を描く》
16世紀、長く戦乱の続いた時代がようやく終わります。
京都の町が落ち着くと、自由で日常を描いた作品が生まれます。

「江戸名所図屏風」
8曲1双の屏風。
江戸の主要な部分を描いています。
そしてそこに暮らす人々も描かれています。
鮮やかな色彩て活気のある世界が描かれていてついつい夢中で見てしまいます。
人いっぱいの日本橋、本丸のある江戸城、歌舞伎座などなど。
芸術作品でもありますが、江戸の人々の生活していたという資料でもあります。

「南蛮屏風」
大きく描かれた船。
派手な服の色、模様。
長身で非現実的なプロポーション。
南蛮船が来た時の衝撃が伝わってきます。

「洛中洛外図屏風」
6曲1双の屏風。
右隻には、大きく伏見城。上賀茂神社にいたる東山一帯の春夏。
左隻には、鞍馬、嵐山の秋冬。
作品の中でしか見れない伏見城。
かなり大きく描かれていますので本当に大きく目立つ建物だったのでしょう。

「世界地図・万国人物図屏風」
6曲1双の屏風。
世界地図と世界の人々が描かれています。
地図部分はかなり正確。
そして民族衣装の男女。
日本人はもちろんインディアンなども描かれています。
そんな遠いところの情報も手に入れられていたことが驚き。

《第6章:寛文美人図と初期浮世絵 -洗練されゆく人間美》
風俗画の中の女性たちは、寛文年間になると一画面に一人の女性を描くようになっていきます。
こういった作品は浮世絵の美人画へつながっていきます。

「若衆図」
書冊や刀を手にした、役者の舞台下での素顔とのこと。
少年趣味からこうした作品が描かれたそう。
すっきりとしていて美しいです。

懐月堂安度「立姿美人図」
「く」の字のようなくねっとした不自然なポーズの女性。
女性の立ち姿はこのころから増えていくことになります。

菱川師宣「遊里風俗図」
雪の積もった景色、雪をつかみ投げ合っている様子は現代でも見られますね。
遊里の座敷では男女がまったり過ごしています。
三味線をひいたり、踊ったり飲んだり。。
なんだろ、、江戸時代の人っていつ働いているのかな。笑

《第7章:黄金期の浮世絵 -妖艶な人間美》
浮世絵は喜多川歌麿、勝川春章、葛飾北斎などの絵師の登場によって、いよいよ黄金期を迎えます。
ここで展示されているのは肉筆浮世絵。
肉筆浮世絵は版画とは異なり、絵師が一枚一枚を絵筆を持って描いたもの。

勝川春章「桜下三美人図」
桜の木の下でくつろぐ3人の美女。
淡い桜の色も美しいのですが、3人の着物の色、文様。
背景の小川のほとりに咲く草花。
すべてが丁寧に描かれています。
春らしい温かさのある作品です。

《第8章:文人画 -自娯という独特の美しさ》
18世紀になると、知識人たちが自由な絵画制作をはじめます。
基本的にはアマチュアで自分の楽しみのために描きます。
ここではそういった自由に描いた作品が展示されています。

田能村竹田「梅花書屋図」
長年の友、頼山陽の死をきっかけに描いたもの。
梅林の中、友を訪ねる場面。
こまやかな筆遣いで描かれています。
描かれている人物は笑っているようにも見えました。
絵の中で友と再会していたのかな。

渡辺崋山「猫図」
バッタとそれを狙っているネコが描かれています。
緊張感漂う作品。

《第9章:琳派 -色とかたちの極致》
モチーフの形、配色の妙、奇抜な構図…。
装飾的な琳派の代表的な作品たちです。

伝 俵屋宗達「月に秋草図屏風」
6曲1双の屏風です。
金箔地にすすき、桔梗、萩。
銀色の大きな半月が輝きます。
華やかで美しい秋の夜です。

酒井抱一「風神雷神図屏風」
2曲1双の作品。
宗達の描いた後、光琳が描き、さらにその後、抱一が描いたこの題材。
其一も描いていますね。
色鮮やか。
ぱっと明るく感じます。

《第10章:狩野派と長谷川等伯 -正統な美vs 斬新な美》
16世紀後半から19世紀にかけて。
画壇の中心にいたのは狩野派でした。
強固な絵画理念と確かな表現力、そして美。
それに対し長谷川等伯は、狩野派には真似の出来ないユニークな発想によって斬新で瑞々しい美をあらわしました。

狩野松栄・秀頼他「扇面貼交屏風」
6曲1双の屏風です。
扇面を張り付けた屏風です。
扇には花鳥や山水、風俗など様々なものが描かれています。
また、開いていない扇や半開きのものも貼られていておもしろい。
そこにも描かれています。
華やかです。

長谷川等伯「松に鴉・柳に白鷺図屏風」
6曲1双の屏風です。
右隻は母鳥の下、餌を待つかのような雛。にぎやかでかわいらしい。
左隻は二羽の白鷺。こちらは凛とした印象。
白色と黒色の対比で鳥が表現されています。
さて、この作品、当初は雪舟の作とされていたそう。
左隻の左端、等伯の印が削り取られ"備陽雪舟筆"と書かれていたそうです。
江戸時代、雪舟の作品は大人気。
ですが、作品数が少ないため、そうそう世に出回りません。
そこで"雪舟筆"が増えたのだそう。。笑
近年、人気の高まっている等伯ですが、その等伯でもこんなことになっているんですね。

《第11章:仙の画 -未完了の表現》
最後は仙。
江戸時代後半の禅僧。
出光美術館の展示ではおなじみです。
ユーモアあふれる作品ですが、見るものにその意味を考えさせようとする仙の工夫が込められています。

仙「花見画賛」
花の下で宴会をし、楽しそうな人々を描いたもの。
そして
"吉野でも 花の下より 鼻の下"
との言葉が添えられています。

以上になります。
様々なジャンルから盛りだくさんの内容。
時間はたっぷりとったほうがいいかと思います。



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燕子花図と藤花図 光琳、応挙 美を競う

2014-04-29 21:30:00 | 美術
見てきました

根津美術館

会期は2014年4月19日から2014年5月18日。

春です。
今年もやってきました、国宝「燕子花図屏風」の季節。
今年は尾形光琳の「燕子花図屏風」と円山応挙「藤花図屏風」が競演です。
豪華
そのほかに琳派の金屏風、応挙に始まる円山四条派の作品などが展示されています。
毎年恒例、なので今回書いてく作品、以前にもコメントを書いたことがあるものばかり。笑
ですのでこの展示については軽く書く程度にします。

「四季草花図屏風」
6曲1双の屏風。
伊年印、、俵屋宗達の工房で制作されたもの。
金地に70種近くの草花が没骨で描かれています
百合や紫陽花などが散らされ華麗です。

「草花図屏風」
6曲1隻の屏風。
こちらも伊年印の屏風。
ですが、こちらは素地にバランスよく、あやめやけしなどが描かれています。

喜多川相説「四季草花図屏風」
6曲1双の屏風。
右から春、夏、と季節が流れていきます。
芥子、かきつばた、夕顔、菊、薄、桔梗に雪積もる南天。
夕顔は垣根に絡み付いているところが描かれているというちょっと変わったもの。
それがいいアクセントになっています。

俵屋宗達「燕子花図屏風」
6曲1双の屏風。
本展の主役です。
金地の大画面いっぱいに、青と緑の絵具のみを使って、描かれた燕子花。
圧倒的な存在感です。
いつ見ても美しい。
色の鮮やかさなど、素晴らしいです。

円山応挙「藤花図屏風」
6曲1双の屏風。
もう一つの主役です。
金地に藤の花。
薄く繊細な藤の花はきらきら輝いています。
優美です。

鶴沢探鯨「秋草図屏風」
2曲1隻の屏風。
素地に秋の草花が落ち着いた色彩で描かれています。
さまざまな高さの植物を描き、左上には大きな空間。
バランスも絶妙です。

椿椿山「花鳥図屏風」
6曲1双の屏風。
右隻には桃と柳に飛び交う燕。
左隻には梅に葦と雁。
さっと描いたかのような筆遣いですが、的確に表現されたモチーフは生き生きとしています。

鈴木其一「夏秋渓流図屏風」
6曲1双の屏風。
水の流れと木々の緑、地の金が眩しいぐらいに鮮やかな作品。
右隻はヒノキの林に流れる水と鉄砲百合咲く夏の景色。
左隻はヒノキ林の中、桜の葉が色づく秋の景色。
強い色彩で不思議な世界の印象です。
何度も見ていますが、面白くて好き。

源「業平舞図」
男装した女性の舞姿を描いたもの。
赤と青の雪輪紋、桜の花を散らし、金泥のかすみがかった着物が美しい。
所作もきれい。
静かな佇まいです。

長沢芦雪筆 銅脈賛「竹狗児図」
竹の根本に子犬が2匹。
1匹はこちらを向き、もう1匹はこちらに背中を見せています。
こちらを見ている犬の顔の愛らしいこと。
反対に背中を見せている犬は輪郭だけをシンプルに描いています。
竹は墨の濃淡で表現され、こちらも素晴らしい。

森祖仙「龍・鹿図」
龍と組み合わされる動物といえば虎ですが、こちらは鹿。
3幅の作品で、鹿・龍・鹿と展示されています。
空に昇っていく龍の両脇を固めるのは、ふわふわでかわいらしい顔をした鹿。
さすが祖仙といいたくなるその毛並の表現です。

呉春筆 日野資枝・烏丸光祖賛「南天双鳩図」
初夏の南天は白い花が咲くんですね。
その木の下に鳩が2羽。
首元の微妙な色の変化までしっかり表現されています。

松村景文「栗小禽図」
墨の濃淡のみで栗と禽が描かれています。
栗の木は対角線の構図。
大胆でおもしろい。

山口素絢・松村景文「花鳥図襖」
この襖は13面あるそうですが、今回はそのうち8面の展示。
素絢が描いた4面は春から秋の景色。
つつじや水仙、桔梗などが描かれ、屏風下部には金が散らされています。
景文が描いた4面は早春の水辺の景色。
鴨が優雅に泳ぐ、穏やかで美しい景色。
このような襖が家にあったらさぞやのんびり、そして豊かな時間が過ごせるんだろうなぁ。

さて、根津美術館といえば庭園。
今回も見てきました。

自然に囲まれるって素晴らしい。
すがすがしいです。


見えてきたのは藤棚。


すごく立派。
紫が美しい。


とてもいい香りがしました。
ここでのんびり過ごしたい。


すごい!!
お目当てのかきつばた。
満開でした。
いいタイミングだったなー。
行ったのは4月29日15時ごろです。


きれいきれいきれい。
なんて素晴らしい景色なんだ。


その季節の美しい花を毎年見れるってこと。
すごく幸せなことだなぁ。

展示も庭園もおすすめです!!
ぜひ、美しい光景を楽しんできてください。



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フランス印象派の陶磁器 1866-1886 -ジャポニスムの成熟―

2014-04-28 21:30:00 | 美術
見てきました

パナソニック汐留ミュージアム

会期は2014年4月5日から2014年6月22日。

今回は"フランス印象派の陶磁器"
印象派といえば絵画展などでは常に大人気の分野。
今回はその陶磁器。
それらを紹介する展示は初めてとのこと。

1874年4月、第1回印象派展が開催されました。
当時のフランスのアカデミック美術は忠実な模写を標榜していましたが、これらの絵画は精細さを欠いているとして批判。
皮肉を込めて「印象派」と名付けられました。
そして同じころ、陶芸の世界においても新しい技術やジャポニスムからの発想を生かすなど、近代性を取り入れた革新的な陶磁器が作られていました。
今回は印象派の陶磁器の中でも、ジャポニスムということだそう。
19世紀末に、日本美術の要素を取り入れた陶磁器生産を行っていたフランス、リモージュの陶磁器の名門アビランド家のコレクションを中心に展示は構成されています。

《第1部 テーブルウエアの大革命!
―フェリックス・ブラックモンの《ルソー》シリーズとジュール・ヴィエイヤール工房》
フェリックス・ブラックモンとは第1回印象派展出品画家で銅版画家。
日本美術の影響を受けた一人です。
パリで食器製造販売業を営んでいたフランソワ=ウジェーヌ・ルソーは、1866年にフェリックス・ブラックモンにディナーセットの装飾デザインを依頼します。
そこで生まれたのが《ルソー》シリーズ。
フランス陶器における最初のジャポニスムの作品です。
パリ万博で好評を博し、1930年代半ばまで生産されました。
ここでは「北斎漫画」のモチーフなどが使われた作品が並んでいます。


今回、3ヶ所で撮影可能でした。
これは《ルソー》シリーズを使ったテーブルセット。
4人用のカジュアルセッティングです。
青でまとめられていて爽やか。
花や鳥が描かれているのが見えます。
当時、ヨーロッパでは中央に模様があるものが当たり前で左右非対称であったりしたこのデザインは革新的なものだったと思われます。

「カラクン図皿」
このあたりはジュール・ヴィエイヤール工房の作品。
「北斎漫画」や「富嶽百景」など葛飾北斎の作品をモチーフにデザインした食器たちです。
《ルソー》シリーズよりも色彩が鮮やかになりました。
そしてストーリー性があるように思えました。

《第2部 アビランド社の硬質磁器における革命 ― オートゥイユ工房のデザイン》
1842年、アメリカから顧客が気に入りそうな食器の買い付けを目的にダヴィッド・アビランド一家が、フランスの磁器産地、リモージュにやって来ます。
商才に長けたダヴィッドはこの地に装飾工房を設立、数年後には磁器工場を設立します。
普仏戦争後にはダヴィッドの跡を継いだシャルル・アビランドが新しいデザイン・コンセプトを探るために国立セーヴル磁器製作所を訪問。
そこでフェリックス・ブラックモンと出会います。
ブラックモンはオートゥイユ工房の芸術監督となり、《ルソー》シリーズの手法を応用し新しいデザインを生み出していきました。

「《散る薔薇》シリーズ」
白い地にピンク色の薔薇の花びらを散らしたもの。
柔らかくかわいらしい色彩が目を惹きます。
この作品も左右非対称。
こういった構図が日本美術の影響と言われています。


こちらは《海草》シリーズを使った6人用のテーブルセット。
貝や海藻が描かれています。
柔らかく華やかな色彩で、これを使ったティータイムはとても楽しそうです。

歌舞伎役者が描かれている《日本の題材》シリーズ(《13の日本の美》シリーズ)は目を惹きますが、これは日本美術蒐集家からの要望でデザインされたもの。
1875年あたりからブラックモンのジャポニスム熱は下がってきていたそうです。。

《第3部 ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」 テラコッタへ-アビランド社オートゥイユ工房》
食器デザインで革命を起こしたアビランド社は業界のトップに。
製品の多様化を試み、洗面用具や花瓶の製作などにも乗り出しますが、売り上げは伸び悩みます。
一方でブラックモンは陶芸家エルネスト・シャプレと出会います。
1876年にはオートゥイユ工房で、新しい技術「バルボティーヌ」による作品製作を開始。
これは、テラコッタの上から泥しょう(スリップ)を掛け、画家がキャンヴァスに描くかのように絵付けが施される技法です。
装飾図案を担当する芸術家たちは、日本の版画や印象派絵画にインスピレーションを受けて描きました。


《パリの花》シリーズの8人用のフォーマルセッティングです。
奥の絵はルノワールの「カーニュ農園」
アマリリスの花がきれい。
お皿には大きく花が施されています。

「バルボティーヌ 風景人物図飾皿」
絵を描いたとされるメルロ・エミール=ジュスタンは風景画家のウジェーヌ・ラヴェイユとアルビニーの弟子で、いずれの師匠もバルビゾン派の画家コローの弟子にあたります。
印象派、となっていますが、風景画の作品の多くがバルビゾン派の絵画様式を取り入れたものでした。

「バルボティーヌ 黒地金彩花図水注」
黒地に金で描かれた花と鳥。
漆のようです。
とても日本的。

《第4-1 器・新しい素材への新しいアプローチ ― アビランド社ブロメ通り工房》
エルネスト・シャプレは病気になりアビランド社を退きます。
その後、器の窯元をいくつか訪ね、何点か見本を作ります。
器とは、農場で日常的な道具として使われていたもの。
この平凡な焼き物をシャプレは様々な技法を取り入れ、釉薬を使わず土の色を活かして作品を作り出しました。

「日本風花文ティーポット」
もう一度、南部鉄器の展示を見ているのかと思いました。
まるで鉄瓶のよう。
焼きすぎると表面に鉄瓶のような泡ができるそうです。

このあたりは赤茶色の土の色を活かした作品ばかり。
そこに日本風の絵付けが施されていて、本当に日本のもののよう。

《第4-2 チャイニーズ・レッド ― 名陶工エルネスト・シャプレ》
フランス語で「牛の血の色」と呼ばれている銅紅釉。
これは18世紀初めに中国で完成されました。
1883年、シャルル・アビランドは、自ら所蔵する中国の陶磁器の複製を依頼するために、化学に詳しいル・ブラン・ド・ラボを雇い入れます。
銅紅釉は、アルカリ度の高い酸化物と少量の酸化銅と酸化アルミニウムの混合物。
高温で酸素が豊富な酸化状態では、釉薬は緑色に発色。
その反対の還元状態では、赤くなります。
その複製方法を研究していたシャプレは1880年代半ばに制作に成功。
そこから鮮やかな赤い陶器が生まれていきました。

「銅紅釉梅瓶形壺」
あざやかな赤と緑の2色の小さな壺。
酸素が豊富な状態では緑、少ないと赤になる、と先ほど書きました。
酸素が豊富な状態とは窯の戸が開いていて炎が明るい状態です。
少ない状態とは窯の戸を閉じて煙を発生させているような状態。
同時に付くはずのない色が出ているのです。
どうやって焼いたのかは謎とのこと。。

以上になります。
なかなか興味深く面白い展示でした。
印象派の陶器を見ること事態もほぼ初めてでしたし。。
印象派といえば絵画ですが、こういったものもあるよ、と見に行くの、お勧めです。



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資生堂パーラー銀座本店

2014-04-27 21:30:00 | 食べ物
銀座で資生堂へ行くといつもギャラリーに入ってしまうのですが。笑
今回は資生堂パーラー銀座本店に用があったので。

ついでにチーズケーキ購入しました。

おいしそう。

なんだろう。
資生堂パーラーってだけでちょっとうきうきする気持ち。
そして資生堂パーラーだから大丈夫っていう安心感。

いろいろ売っていて、私は目移りしてしまうのです。



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キトラ古墳壁画

2014-04-26 21:30:00 | 美術
見てきました

東京国立博物館

会期は2014年4月22日から2014年5月18日。

キトラ古墳。
奈良県高市郡明日香村の南西部、阿部山に築かれた古墳。
1983年、石室の盗掘穴からファイバースコープを挿入し、北壁に描かれた玄武を発見。
1972年に調査された同村の高松塚古墳に続き2例目の極彩色壁画を持つ古墳と分かりました。
その後も石室内部を撮影する手法で調査。
古代中国で玄武とともに四方を守護する四神とされた朱雀、白虎、青龍のほか、天井に描かれた天文図を発見。
壁の下部に描かれたネズミ、ウシなどの動物の顔と人間の身体を持つ十二支も見つかりました。
壁画を全面的に取り外して保存することが2004年に決定。
円墳であり、四神を描いた壁画があるなどの類似点から、高松塚古墳との関連も言われています。

今回はそんなキトラ古墳の極彩色壁画が、特別公開。
「四神」のうち白虎・玄武・朱雀、「十二支」のうち、獣の頭に人の体を持つ子・丑の展示です。

混雑が予想されます。
というか、事前情報で並んでいるの知っていました。
Twitterで待ち時間がツイートされているので、ぜひ参考になさってください。
Twitterやってない私はこうゆうときにやるべきか迷っています。
私は今回、4月25日の金曜日、仕事後に行きました。
美術館到着は18時10分ごろ。
トーハクの門のところには
"入館までに30分、入館後30分"
と書かれていました。

入館までに30分並んで、入館後は30分ぐらい展示見るのにかかるのかぁ。。。

短いじゃん!!

過去に180分きっちり待ったことがある私には30分なんて一瞬よ。
(過去の話はこちら。笑→「北京故宮博物院200選 清明上河図
)
展示は本館ですが、本館から平成館に向けての道に行列が出来ていました。
4列で並んでいます。
私も並び時を待ちます。
……長いな。。。
でも、この季節でよかったなぁ。。
寒くもなく暑くもなく。
いい気候だなぁん。。。
日が落ちてきたら、、、風吹くとちょっと寒いな。笑

清明上河図のときはきっちり180分だったから、、と時計を見るとすでに30分過ぎている。。
おかしいな。。
結局入れたのは19時15分ごろ。
1時間近くかかりました。。。
うわーん。。
さて、いよいよ、いよいよ中に入ります!!
興奮するー!!!!!

まず入ると「キトラ古墳壁画 複製陶板」
いきなり本物!!と一瞬勘違いするレベルです。
ここには「玄武」「白虎」「朱雀」「青龍」「天文図」の複製が展示されています。
ここで解説読みつつ本物に備えます。

本物を見るにはまた並びます。
たいした時間じゃないけどね。
人越しにちらちら見える壁画に期待が高まります。

「玄武」→「白虎」→「朱雀」の順。
どんどん色鮮やかになっていきました。
7、8世紀のものが今ここにあるってことに歴史ロマンを感じます。
もう、ため息もの。
どうやって描いたんだろう、なにを使ったんだろう。
どんな意味を込めたんだろう。。。
楽しいです。

これらの壁画は2016年をめどに、国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内に新設する予定の「体験学習館(仮称)」の「壁画保存管理施設」における保存公開を目指して修理が行われています。
一度取り外した壁画は修復し、再度取り付けるそうです。
その再構築後は壁画を動かすことが難しくなります。
再構築作業が本格化する前にトーハクでキトラ古墳壁画と修復の様子が紹介される、という極めて貴重な機会。
キトラ古墳壁画が村外で公開されるのは今回が初めて。
嬉しいなー。
なお「四神」のうち「青龍」は輸送に耐えられる状態じゃないということで今回本物は見れませんでした。
いつか飛鳥村へ行かなければなりません。

キトラ古墳壁画の後には高松塚古墳壁画の模写もありました。
手がけているのは前田青邨やら平山郁夫やら錚々たるメンバー。
こちらも美しかった。
当時の世界を垣間見れたこと。。
なんだか感激。
学生時代、私歴史好きだったなー。
ここから鎌倉時代ぐらいまでが好きだった。
(メインは平安時代で平安文学が好きだったんだけど。)
そういったうきうきして勉強したころの気持ちを少し思い出しました。笑

ただ、残念なこと1つあったよー。
割り込まれたこと。笑
中で見るときに2人ずつ並んでいるんだけど、途中で1列になるのね。
で、合流した後。
合流して空いたと勘違いしたのかな。。
勘違いしたと思いたい。確信犯じゃないと。
すーっと横を抜けて私の前と私の後ろに。。
えっ?て顔したら、はっ?って返された。笑
だって私の前にいた人は2列の時も私の前にいたよ。
で私の後ろにいた人は2列で並んでいるとき、私の隣にいた人だよ。

進行方向

①②
私④

これが、






になったら横から★が来て



★1 →あんた誰?

★2 →あんたも誰?


これおかしいでしょ。。
なんか言おうかと思ったけど我慢。
外出たら言おう、と。
(我慢できてない。笑)
ここでは言わない、我慢だ、私。
だってその方が★1さんより大人じゃないか。

でも★1さん、キトラ古墳壁画見たらさーっといなくなっちゃった!!
高松塚古墳壁画の資料は見ていかなかったよ。
もったいない!!!!!
すごくよかったのに。
名高い日本画家が手掛けた模写ですよ。。。
そして、言えなくなっちゃったよ。
いらいらむかむかだけが残った。。
いや、うん。
こうゆうこともあるよね。
仕方ない。
でも、この展示、そしてキトラ古墳の話題になったとき、このことも思い出してしまうんだろうな。。。
がっかり。

でも次会ったときは絶対許さないからなー!!!!!
(仕方なく思っていない。。笑)
40~50代ぐらいの男性でした。
細身、背はヒール履いた私と同じぐらいに感じたから170cmちょい程度かな。。
覚えてろよー!!!!!

私事の恨みつらみを書いてごめんなさい。。
でも、こうゆうためのブログだと思っている!!
ちょっとすっきりした。

展示はすごく面白かったです。
壁画取り外しに使われた道具なども展示されていて、どういった作業をしているのかの紹介もあり、とても興味深く見れました。
こんな機会はそうそうない、というか東京で見れるのは最初で最後じゃないかな。
並んでも見る価値あり!!
すごくすごくおすすめです。



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MOTアニュアル2014 フラグメント -未完のはじまり

2014-04-25 21:30:00 | 美術
見てきました

東京都現代美術館

会期は2014年2月15日から2014年5月11日。

"MOTアニュアル"は、日本の若手作家による新しい現代美術の動向を紹介するものとして、東京都現代美術館が1999年より行っているグループ展。
今回が第13回目。
"フラグメント"という言葉をキーワードにした展示です。
意味は"断片"や"かけら"
身の回りにある現実からこぼれ落ちたフラグメントを用いて気づかれた独自の世界が展示されています。
参加作家は、
青田真也
高田安規子・政子
パラモデル
福田尚代
宮永亮
吉田夏奈
の6組です。
撮影不可でしたので写真はないのですが、とてもすばらしく楽しい展示でした。
どうがんばっても実物を見ていただく以上に私の言葉では伝えられない……。
パラモデルのみ撮影可能でしたので、そこだけ写真掲載します。

とにかくおもしろかったこの展示。
いままで見たことのない作家さんばかりでしたので新しい発見だらけでした。

個人的に好きだったのは
高田安規子・政子「庭園迷路」
この人たちの作品はすべてが好みでした。
一番最初の展示だったのですが、これを見て、この展示に大満足。笑

青田真也さんの作品も静かな日常って感じがこれまた好み。
展示空間もよかった。
福田尚代さんの「残像」もこれまた。


パラモデル「キソまたはウソの模型」
パラモデルワールド全開です。


見ていてうきうきします。


パラモデル「未完の書物Pと、そこに溢れるパラテキストのための投影計画」
これは展示室外にあります。
大きいです。

さらっとしか書いていませんが…。
こういった若手作家の展示が増えてくれたら、もっともっとたくさんの人を知れて。
また、たくさんの人がアートに触れる機会ができるんじゃないかな。
私好みで面白い展示でした。



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驚くべきリアル スペイン、ラテンアメリカの現代アート -MUSACコレクション-

2014-04-24 21:30:00 | 美術
見てきました

東京都現代美術館

会期は2014年2月15日から2014年5月11日。

慶長遣欧使節団派遣400周年を記念し、2013年および2014年には、「日本スペイン交流400周年事業」として、様々な催しが行われています。
この展示はその一環。
スペインの90年代以降の作品にフォーカスしたカスティーリャ・イ・レオン現代美術館(MUSAC)のコレクションから「驚くべきリアル」をテーマに27作家の作品が展示されています。

撮影可能でした。
撮ってきた写真とともにお気に入りをご紹介します。


ホルヘ・マキ「血の海(詩)」
糸かな、と思ったら細く切ってつなげた紙片。
よく見るとブエノスアイレスの事件と犯罪専門誌「cronica(クロニカ)」に掲載された警察の事件報告を行ごとに細く切ってつなげたもの。

中央で束ねられている部分は同じ言葉「charco de sangre(血の海)」と。
「彼は大きな血の海に横たわっていた」
「その死体は血の海と化した歩道の上にあった」
など事件は異なるのに、同じ状況がある、という。。。
ブエノスアイレス、すごく怖いイメージがあるのですが…ますます怖い。
そういった状況への問題提起、でしょうか。


ディアンゴ・エルナンデス「分断されたリヴィングルーム」
真っ二つに切断された家具を左右対称に配置。
作家はキューバ出身。
日用品を本来と異なる文脈で利用し、比喩的に共産主義国家におけるプロパガンダや愛国主義を問うスタイルだそう。
革命後も思想的分断や亡命などの問題が続くキューバ。
ワイヤーによってかろうじてその姿を保っているリヴィングルームは、もとのようには機能しません。。


カルロス・ガライコア「なぜ地はこんなにも自らを天に似せようとするのか」
そう、これは夜空ではなく大きな夜景の都市模型。
タイトルにうなずきます。
地上にある人口の星空。
幻想的ですが、なにか矛盾しています。


ミゲル・アンヘル・ロハス「聖女1」
コロンビア・アンデス山脈の霧がかかった森林という幻想的な景色。
そこに白い斑点と文字。

よく見ると斑点はどくろ。
文字はスペイン語で「天よ、上より水を注げ」という意味の聖書の一説。
ここでいう霧はコロンビアの麻薬生産を撲滅するために政府がアメリカ支援のもと、環境や人体に有害な除草剤を空からコカイン農場へ散布した作戦を想起させるのです。
この事実を知ると一気に幻想的な景色の見え方が変わってきます。


ホルヘ・ピネダ「無邪気な子供」
壁の中に隠れてしまっている子供。
かくれんぼでもしているのかな、と思いきや。
作家の出身はドミニカ。
育ったときは独裁政権崩壊後の相次ぐクーデターとアメリカの軍事介入で情勢がゆれ、民主化とそれに続く新自由主義経済化によって目まぐるしく変わる時代でした。
展示室の壁を使ったインスタレーションが多く、社会的マイノリティを取り上げたものが多いそうです。
この作品はコロンビアで50年以上続いた内戦とそれにより暴力が日常化した日々に言及したもの。
さて、この子供はかくれんぼをしているのか、それとも身を隠そうとしているのか。。


エンリケ・マルティ「訪問者たち」
ずいぶんとバランスの悪い人形。
マルティはモデルを常に親しい人から選んでいるそうですがこの作品も友人(同一人物)を模したもの。
この作品は移動遊園地をテーマとしたMUSACでの展覧会「瓶の中の精霊」のために作られた作品。
彼はそこで映画館や小部屋や迷路を作り多頭男や蛇女といった見世物を展示。
この3人はその見世物を見て回る人、つまり観客として作られたもの。
皮肉たっぷりです。

このほかにもあったのですが、映像作品などもありました。
チラシに使われている馬に乗った男性の作品も映像作品。
フェルナンド・サンチョス・カスティーリョ「馬に捧げる建築」
これはマドリード自治大学の哲学科の建物がフランコ政権時代に建てられたとき、デモ鎮圧のための警官隊の馬が構内に入りスムーズに動けることを意図して設計された事実に想を得ています。
馬が滑って転倒するように学生たちはビー玉などを投げ、抵抗したそう。
すごい事実です。
この作品の中ではスーツの男性が馬にまたがり大学の講義室、廊下などを歩き回る作品。
おもしろいかったです。

また、ハビエル・テジュス「保安官オイディプス」はソポクレス作のギリシャ悲劇「オイディプス王」を西部劇にアレンジしたもの。
彼は精神病患者とのコラボレーションで映像作品を作っているそうですが、これもまたしかり。
この作品ではオイディプスは統合失調症として描かれています。
能面をかぶった人物たちが繰り広げる世界はなんだか奇妙でなんだか怖い。
でも、おもしろかったです。
映像作品では一番楽しく見れたかな。

以上になります。
スペインやラテンアメリカ諸国の現代アートに触れる機会ってそうそうない。
そしてこういったもので取り上げていないと知らない事件などもあります。
そういった意味でも面白かったです。



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ネイル

2014-04-23 21:30:00 | ネイル
変えました。

前回の、春らしくて気に入っていました。
そして、今まで、クリアにアートをしたことなかったのですが、これがかなり可愛くって気に入っちゃいました。
前回はクリアにホログラムで花のアートでしたが、今回は普通に並べてもらいました。
ピンクの細いフレンチにラメラインをゴールドで2本。
その間にホロです。
写真では見にくいけど。。
ラインの下にも少し散らしてあります。
イメージ的には春の人魚姫。笑




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EXHIBITION OFWONDER WALL ARCHIVES 02 10 PROJECT MODELS

2014-04-22 21:30:00 | 美術
見てきました

POLA MUSEUM ANNEX

会期は2014年4月18日から2014年5月25日。

世界的に活躍するインテリアデザイナー片山正通率いるワンダーウォールの展示です。
2010年の第1弾から4年。
今回は第2弾。
片山のデザインプロセスに欠かせない模型10点が展示されています。
バージョンアップしたとのことで楽しみに行ってきました。



インテリアデザインのみならず、建築デザインディレクションなどにおいてもその力を発揮、世界中で手掛けているワンダーウォールですが、彼らのデザインプロセスに欠かせないものが模型。
極めてアナログなツールですが、ここから最前線のデザインが生まれていくのです。
プロジェクト模型10点、最新の作品集から紹介されています。

撮影可能でしたので写真とともにご紹介します。


入るとまずは細ーい通路。

壁には作品集の引用で今回展示されている作品の詳細が紹介されています。


奥に入るとこんな感じ。
模型が左右5点ずつ並んでいます。
さながら小さな街です。


代々木VILLAGE
素敵です!!
都心でありながら緑があること。
気のおけない親しい人たちとテーブルを囲めること。
音楽に身を沈めながらリラックスできるバーがあること。
肩の力を抜くことができる場所、だそう。




緑がいっぱいで建物も気持ちよさそう。
さっそく行ってこようと思います。


A-FACTORY
青森駅周辺の活性化を目的にJR東日本がオープンした複合施設。
屋根つきの青空マーケットをつくるような感覚で賑わいと活気にあふれる場所を作り出すことに注力したとか。
シードルの工房もあるようで行ってみたい!!


THOM BROWNE NEW YORK AOYAMA
トム ブラウン ニューヨークの日本初旗艦店。
概観はグレーの大理石でショップ全体が覆われ、小さな扉があるのみ。


中はこんな感じ。
概観の閉鎖的な感じは一切ありません。


UNIQLO New York Fifth Avenue
ニューヨーク5番街という有数のブランドが立ち並ぶ場所にあるこのユニクロ。


横から。
この模型はかなり大きなものでした。


THE BANK
クラッシックな小さな建物。
映画の中に出てきそうです。
この建物自体は1927年に完成。
THE BANKという名ですが、もとは銀行の出張所。
そして現在はバー。
中のカウンターや床の仕上げなどはもともとあるものを修復した上で積極的に利用したのだとか。
中の写真が上手く撮れなくて残念でしたが。
なお、鎌倉にあります。
行ってみたいな。


O-ZONE at The Ritz-Carton, Hong Kong
海抜490メートルという世界一高いホテル、ザ・リッツカールトン香港の最上階(118階!!)にあるメインバー。
バー、ラウンジ、テーブル席、タパスバー、プライベートルームと実に多彩。


マネキンたちも楽しそうに見えるよ。笑
きっと財政界のトップとか、業界の人とかそういった人たちが使っているのでしょう。
庶民には遠い、、、けど見たい!! 中を実際に見てみたい!!

以上になります。
建築が好きじゃなくてもインテリアとして見に行ってもおもしろい!!



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トーベ・ヤンソン生誕100周年記念 MOOMIN!ムーミン展

2014-04-21 21:30:00 | 美術
見てきました

松屋銀座

会期は2014年4月16日から2014年5月6日。

今年、2014年はムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソンの生誕100年の年。
母国フィンランドでは回顧展、イベントの開催、生誕記念品の発売などが予定されていますが、ここ日本でもムーミン原画展が開催です!!
全国10の会場で開催される本展はフィンランド タンペレ市立美術館・ムーミン谷博物館より約200点の原画・習作が来日。
うち150余点が日本初公開というかつてない規模のムーミン原画展なのです。

作家はフィンランドの首都ヘルシンキでスウェーデン系フィンランド人として生まれました。
母はグラフィックアーティスト、父は彫刻家という芸術一家。
3人兄弟の長女です。

家計と生活の両方を支えながらいつもおおらかな母であり、しっかり者の妻のおかげで自由な夢想家として生きた父の姿は、童話の中のムーミンママとムーミンパパのよう。
そう、このムーミンの童話はトーべの記憶。
夏には島のサマーハウスで家族と過ごしたことなどの幼少期のことはもちろん。
パートナーだったトゥーリッキ・ピエティラとペッリンゲ郡島沖のクルーブ・ハル島にアトリエを建て多くの創作活動を行ったトーベ。
そこで目にした自然現象などもムーミンに登場します。
ムーミン童話は自然界に起こる様々な出来事との共生がテーマ。
トーベ自身が体験し、見たものが描かれているのです。

さて。
予想はしてたけどさ。。
大混雑です。
そして童話の原画なため1つ1つのサイズが小さいのです。。
そのためなかなかじっくり見てはこれなかったのですが。
とにかく細かく描きこまれていて、線が踊っているかのよう。
ムーミンや同じみの仲間たちもかわいらしい。

私、小さいときにムーミンの本が家にあったからこのイラストはお馴染みなんだよね。
逆にアニメを見たときにびっくりした。
あまりにもまるっこくてかわいいから。
ので、アニメ→原画の順で見たと思われる女の子は「え、ムーミンってこんな感じなんだ」とつぶやいておりました。笑
原画のほうが生々しいというか、、キラキラしてないんだよね、アニメみたいに。

さらっとしか見れませんでしたが、楽しい展示でした。
撮影は禁止ですが、最後に可能なコーナーがあります。


トーべ・ヤンソンが人形作家の谷口千代さんへ送った直筆の手紙。


日本での初版本。


壁にはキャラクターたち。


ちょっと薄汚いムーミン。笑

そして、ムーミン谷のジオラマ模型。





みんな撮影に夢中です。

会場の外にはムーミンスタンドが。
ここには"ニョロニョロのたね"が販売されています。

タピオカドリンクです。


私はSOY塩キャラメルを購入。
豆乳大好き。
甘くておいしかったけど、会場限定を買えばよかったと後悔中。。。
店舗は吉祥寺、博多、大阪、みなとみらいなどにあるそう。

とても楽しめる展示でした。
その世界観も素敵です。
そごう美術館でも「トーべ・ヤンソン展」が秋にあるそうなので、そちらも行きたいな。



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