RuN RiOt -marukoのお菓子な美術室-

お菓子好き。F1好き。
美術館行くの大好き。
買い物も大好き。
休日に全力で生きるOLの日記(笑)

独断と偏見で選ぶ!! 美術展大賞2014

2015-01-09 21:30:00 | 美術
毎年恒例、大晦日に書いていたものですが、今回は年明けとなってしまいました。
後半、かなりペースが落ちてしまいましたが、今年もそこそこの量の展示を見てきたと思います。
今、見返すとどの展示も思い入れがあります。
それらを順位づけるのはかなり難しいのですが……
早速、10位から書いていきます。

第10位
泥象 鈴木治の世界 「使う陶」から「観る陶」、そして「詠む陶」へ」(東京ステーションギャラリー)

鈴木治(1926-2001)の没後初めての大規模個展。
初期から晩年までの未発表作品を含む約140点の展示となっていました。
こんな陶器もあるのかと、驚かされた展示でした。
簡潔ですが温かみのある造形。
詩情を感じさせるタイトル。
すごく素敵な空間だったことを思い出します。


第9位
「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900」(三菱一号館美術館)
記事はこちら→「その1」「その2

第8位
「ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢」(森アーツミュージアム)
記事はこちら→「その1」「その2

8位と9位を一緒に書いてしまいます。
このころの記事の長さにびっくりしました。笑
9位は日本初の唯美主義展です。
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館所蔵作品を中心に、油彩画、家具工芸品をはじめとする約140点の展示。
唯美主義とは19世紀半ばのイギリスで発生したもの。
若手芸術家のあいたでは古い慣習や堅苦しい約束事から離れて「新たな美」を見出したいという欲求が沸き起こります。
それまでの物語的な要素を重視せず、視覚的な美しさを追求したものです。
この活動はラファエル前派ともつながりがあり、ラファエル前派展とお得なのチケットも発売されました。
モリスにロセッティ、エドワード・バーン=ジョーンズなどのお馴染みの面々の作品がずらり。
その美しさを追求する姿勢にうっとり。
空間の美しさにもうっとりな展示でした。

そして、8位のラファエル前派展。
1848年、ロンドン、ロイヤル・アカデミーで学ぶ
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ
ウィリアム・ホルマン・ハント
ジョン・エヴァレット・ミレイ
上記3人が中心となり、
ジェームズ・コリンソン
フレデリック・ジョージ・スティーヴンス
トーマス・ウールナー
ウィリアム・マイケル・ロセッティ
の4人が加わって結成された集団。
正式名称は《Pre-Raphaelite Brotherhood》
アカデミーの慣行からはかけ離れた絵画だったため、批判を受けますが、それらの作品は新興富裕層の心を捉えます。
ジョン・エヴァレット・ミレイの「オフィーリア」が来日したことでも大きな話題となった展示。
オフィーリアを見るのは2回目でしたが、その美しさは健在。
絵画の中で悲しく美しく横たわっていました。
どの作品も見ごたえがあり、とても素敵な展示でした。


第7位
星を賣る店 クラフト・エヴィング商會のおかしな展覧会」(世田谷文学館)

吉田浩美氏と吉田篤弘氏による、著作およびデザイン・ワーク、アートワークのユニット「クラフト・エヴィング商會」
いいなと思ったり、欲しいと望んでいるものを世に届けているクラフト・エヴィング商會。
初の棚卸し的展覧会でした。
その想像の世界の豊かさに見ていて心躍る展示でした。
星とは夢なのかな。
夢の詰まった、まるで物語のような展示でした。


第6位
たよりない現実、この世界の在りか」(SHISEIDO GALLERY)

なんとも不思議なタイトルの展示。
若手アーティスト荒神明香さんと、参加者とともにアート作品のアイデアを実現する活動を行うwah document(南川憲二、増井宏文)によって組織された現代芸術活動チーム 目【め】の東京での初めての個展。
SHISEIDO GALLERYがいつもとホテルTGとなっていました。
不思議な不思議なホテルです。

ぞわぞわする展示でした。
ちょっとした迷宮のようで、今思い出しても強烈に頭の中に残っています。


第5位
「菱田春草展」(東京国立近代美術館)

菱田春草(1874-1911)
近代日本画家。
草創期の東京美術学校を卒業後、天心の日本美術院創立に参加。
「朦朧体」の試みや装飾的画風などで、それまでの日本画を色彩溢れるものへと変貌させました。
近年は、岡倉天心没後100年(2013)、下村観山生誕140年(2013)、日本美術院再興100年(2014)と、日本美術院に関連するメモリアルが続いています。
今回は春草生誕140年記念の回顧展。
横山大観展、下村観山展につづき、まさに待望の菱田春草展でした。
代表作「黒き猫」も展示され、作品の前は黒山の人だかり。
36歳という若さで亡くなった春草の画業はおよそ15年と短いのですが、そんなことを感じさせないくらい素晴らしい作品ばかりでした。
どれも見ごたえたっぷり。
春草、大好き。


第4位
開館10周年記念 レアンドロ・エルリッヒ -ありきたりの?」(金沢21世紀美術館)

今年嬉しかったことの一つ、金沢21世紀美術館へ行けたこと。
そしてレアンドロ・エルリッヒの展示が見れたこと。

金沢21世紀美術館は開館10周年。
ブエノスアイレス生まれのレアンドロ・エルリッヒ(1973-)の日本初個展でした。
レアンドロ・エルリッヒは、金沢21世紀美術館にとって特別なアーティストの一人。
21世紀美術館の所蔵品の中で最も有名なものの一つ。
「スイミング・プール」
これは「レアンドロのプール」として親しまれています。
今回は最新作を含む全17点の展示。
日常の当たり前と思っている光景を、当たりまえに見ようとすると驚きます。
この展示はレアンドロらしさがいっぱいで、とても楽しく見れました。
都内でもまたやってほしいな~。


第3位
「バルテュス展」(東京都美術館)
記事はこちら→「その1」「その2

"賞賛と誤解だらけの20世紀最後の巨匠"
こんなフレーズが描かれたチラシ。
少女が下着を見せるような挑発的なポーズ。
ただ、私はこれで一気に惹かれてしまったのです。
それが何かはうまく言えないのですが。

こんなふうに書いている過去の私。
ただとにかく衝撃的でした。

バルテュス(1908-2001)
本名バルタザール・クロソフスキー・ド・ローラ。
美術学校に通うことなく、独自に技術を身に付け、作品を世に送り出します。
ピカソをして
"20世紀最後の巨匠"
と言わしめたバルテュス。
その生涯を辿る形での展示。
生涯にわたり少女たちを描き続けたバルテュス。
注目を浴びるための苦肉の策の少女。
そして"この上なく完璧な美の象徴"
それらは美術館の展示室で輝き、不思議な美しさを放っていました。
その妖艶さは今思い出してもため息ものです。


第2位
「こども展 名画にみるこどもと画家の絆」(森アーツセンターギャラリー)
記事はこちら→「その1」「その2」「その3

「こども」がテーマをした展示。
作品は19世紀初めから20世紀末までの約200年。
モネ、ルノワール、ルソー、マティス、ピカソなど錚々たる画家48人が描いた作品です。
作家自身のこどもを描いたものが多く、温かい家庭が見えてくるものでした。
オランジェリー、オルセーほかルーヴルなどはもちろん、画家の遺族が保管していたプライベートコレクションなどからの出品で約3分の2は日本初公開。
それぞれの画家の思い思いのこどもが描かれていて、とても楽しく鑑賞できました。
また世相を反映したものもあり、その時代のこどもの置かれいてる環境なども見れました。
ボリュームたっぷりで見ごたえありました。


第1位
ヴァロットン -冷たい炎の画家」(三菱一号館美術館)
この記事、きちんと書いていないことが残念です。
記事を見ると、「あぁ、あのときあの作品のこんなところに共感したんだな」とか思い出すのですが……
この展示、とても面白くて私は3度見に行きました。

フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)
画家で木版画家。
スイスに生まれ、パリで活躍。
没後は忘れられていた作家。
その画業を総覧する回顧展がパリ・オランダを巡回し、日本へやってきました。
ヨーロッパでも回顧展は数えるほどしか開催されておらず、日本では今回が初めて。
その描写力の高さ、どこか人を惹き付ける冷たさ。
絵に対する不思議な情熱。
奇妙な景色に奇妙な人物。
心に引っ掛かるところが多く、不思議な魅力にあふれていました。


2014年はキトラ古墳壁画が東京へやってきたり、台湾國立故宮博物院の至宝がやってきたり。
個人的には道後オンセナートを見に道後温泉まで行きました。
2015年もたくさんの展示を見て、書くこといっぱいあるといいな。
今年もよろしくお願いいたします。



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「逆転移」リギョン展

2015-01-06 23:00:00 | 美術
見てきました

メゾンエルメス

会期は2014年10月31日から2015年1月7日。

今回はソウル在住のアーティスト・リギョンの個展です。
彼女は初期から一貫して光をテーマにした作品制作を行っているのだそう。
今回は光にまつわる2つのインスタレーションが展示されています。

今回は靴を脱いで、その空間を体験するものとなっていました。

まずは新作「蛇の口づけ」
つるつるとした床。
滑りやすいため恐る恐る進みます。
螺鈿細工のような床です。
光の映り込みがとても美しい。
そして流れる音楽。
展示室内の照明、そしてガラス越しの屋外からの光を受けてはきらめく床は七色の光を放ち、不思議な空間を作り上げています。

もうひとつは「善悪の知恵の木」
「蛇の口づけ」もそうですが、タイトルから聖書を思い起こさせます。
こちらは先ほどのものとは一転。
壁も天井も白一色の室内。
灯りに照らされていますが、その光の眩しさから、どこが壁なのかも分からないほど。
進むべき先が霞んで見えるのです。
もう、くらくらするほど。
光に弱い方は要注意です。
しばらくはこの光が頭から離れませんでした。

この方の展示、初めて見ましたが、とても好きな感じです。
シンプルで、でも訴えかけてくるものは強烈です。



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雨に唄えば

2014-11-23 21:30:00 | 美術
♪I'm singing tha Rain~

見てきました

シアターOrb

ミュージカル「雨に唄えば」
ジーン・ケリー演じる俳優ドンが雨の中歌い踊るシーンが有名過ぎるミュージカル映画。
それのミュージカルです。
あの場面が実際に見れる!!と楽しみに行ってきました。


コラボレーションオリジナルカクテルも美味しかった!

ドン役はアダム・クーパー。
ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして活躍し、マシュー・ボーンの『白鳥の湖』の白鳥役で一躍世界中にセンセーションを巻き起こしたスーパーダンサー。
いやはや素敵~♪

実際に舞台には雨が降り、その中を歌い踊っているのです。
すっごく素敵!!!!!
飛び跳ねる水しぶきが描く曲線も美しい!!
そしてやっぱりミュージカルは楽しい。
そしてこの作品、HAPPY ENDなんだよね。
そうゆうところもいいなぁ。。。
あ、全員がHAPPYではないか……

なんとカーテンコールのみ撮影可能!!
SNSで楽しかった思い出を拡散してね、とのことで、携帯電話・スマートフォン・タブレットなどに限ってOK!
一眼レフやデジカメはダメなんだそう……

私もiphoneで必死に撮ったよ~。

とても楽しくてお勧めです。


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わが魂の記憶。そしてさまざまな幸福を求めて

2014-11-14 21:30:00 | 美術
先日書きましたが、道後温泉へ行ってきました。

目的は温泉×アートというイベント【道後オンセナート】
テーマは「最古にして最先端」


その中で、「HOTEL HORIZONTAL」として9つのホテル・旅館が9名のアーティストとコラボレーション。
このお部屋は宝荘ホテルが草間彌生とコラボレーションしたもの。
確かにホテル1室丸ごと草間彌生とか、最先端というか、あっちの方向に行っちゃってます。笑

とにかく行きたくて行きたくて。
泊まりたくて。
最初は宿泊予定でしたが、その旅行が色々あって中止となってしまい……
その色々でぐったり落ち込んで、美術館どころじゃなくなり、ブログの更新も間隔があくようになったわけです。
旅行もキャンセル後はすっかり忘れていました。
頭から消していました。
でも「期間限定だから行かなきゃダメです。好きなんですよね。」との声で思いだして。行ってこれました。
行ってよかったです。
私は感動しました。



シーツとか販売してくれないかな……笑







お風呂場も水玉。



座布団も草間。



床の間にかぼちゃ。



畳も水玉。
これは、、、実家の畳の部屋をこれにしたい!笑

2015年1月15日までらしいです。
まだ、、、宿泊にも行ける!!
行きたい!!



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美術展まとめ (10月初めから10月中旬 2)

2014-10-31 21:30:00 | 美術
10月に見てきた美術展のまとめです。
こちらも10月初めから中旬までに見た展示です。
勉強の合間に息抜きで、って書いたけど、スケジュールを見直したら、勉強の合間に時間考えて美術館をはしごしている時点で気合いが入りまくりなんじゃ……な疑惑が。笑

勉強も美術も気を抜かないから!!笑

動く元気があることはいいこと。
そう思って日々過ごしています。



東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
「印象派のふるさと ノルマンディー展 -近代風景画のはじまり-」
会期:2014年9月6日から2014年11月9日

損保ジャパン東郷青児美術館がこの展示から
「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」
となりました。
長い。
HPもリニューアルされていました。
さて、まずチラシを見て思ったこと。
「Bunkamura ザ・ミュージアム!?」
デザインの印象がとってもBunkamura.
写真
しかも「デュフィのふるさと知っていますか」
つい先日「デュフィ展」をBunkamuraで開催していたしね。
合わせてきたのかと思った。笑

さて展示についてですが、今回はフランス北西部に位置するノルマンディーが舞台です。
海に面した風光明媚な地方としても知られ、19世紀後半、鉄道の敷設にともない、パリ市民の憩いの場となりました。
フランス有数のリゾート地でもあります。
今回の展示はノルマンディーの魅力を捉えた油彩、素描、版画、写真など約80点の展示です。
「この変わった感じは!!!」と思った作品、フェリックス・ヴァロットンでした。
ちょっと嬉しい。
ターナーの版画からコローにトロワイヨン、ブーダンやモネ、クールベ。
マルケやデュフィもありました。
作品は穏やかなものばかり。
目玉的な作品がないのでそこがちょっと単調気味かな。。
でもリラックスして見れる優しい展示でした。



山種美術館
「輝ける金と銀 -琳派から加山又造まで-」
会期:2014年9月23日から2014年11月16日
会期は前期と後期に分かれているようで、前期が9月23日から10月19日。
後期は10月21日から11月16日です。
前期を見てきました。

金と銀。
なんだか心惹かれる。
日本美術ではその美しさを古くから造形に取り入れてきました。
特に絵画では、金銀の砂子を散らした絵巻や、ふんだんに金銀を使った豪華な屏風をはじめ、ジャンルを問わず幅広く活用されています。
金と銀の用い方は時代によって違いが見出せますが、その中でも、独創性と革新性という点で、最も大きな飛躍を遂げたのが近代・現代。
今回は、金と銀の使用法がひときわ多彩になる明治時代以降の日本画に焦点をあてた展示となっています。
いままで作品全体を見ていたのでその色使いや技法に注目してみるっていうのは新鮮。
作品の隣に技法を再現した見本も置かれていて、とても分かりやすい。
そういった面でも楽しめる展示でした。



東京ステーションギャラリー
「ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい」
会期:2014年9月13日から2014年11月9日

日本万国博覧会が終了した翌月の1970年10月、日本国有鉄道が開始した大々的なキャンペーン、「ディスカバー・ジャパン」
大胆なヴィジュアルイメージをまとったこのキャンペーンは、たちまち注目を集めました。
場所の特定できない写真と大きな英語のロゴ。
若い女性をターゲットにしたデザインは国鉄にとってもこの時代においても大きな転換を示すものでした。

当時のポスター約100枚を中心とした展示です。
またキャンペーンから派生した同時代の芸術表現も展示されています。
日本を「発見」使用とした当時を「発見」する展示です。
さらりと見れて時代も感じられて面白い展示でした。



太田記念美術館
「没後150年記念 歌川国貞」
会期:2014年10月1日から2014年11月24日
会期が前期と後期に分かれていて前期が10月1日から10月26日。
後期が10月31日から11月24日。
前期を見てきました。

歌川国貞(1786-1864)は浮世絵師随一とも言われる数万点の作品を残し、国芳や広重を押さえて当時人気No.1を誇った浮世絵師。
22歳で浮世絵界にデビューしてから79歳で亡くなるまで、歌舞伎や吉原、当時の文化風俗など、まさに「江戸文化の全て」を描き続けました。
今年は没後150年。
これまでに国芳や広重は何度も特集されていますが、国貞を取り上げたのって珍しいのではないのでしょうか。
今回は初期から晩年までさまざまな作品が展示されています。
とにかく素晴らしかったのが「打掛を直す美人」
これは肉筆浮世絵なのですが、その色、技術。
もううっとりの作品なのです。
打掛の色鮮やかさやその丁寧に載せられた絵具など素晴らしい。
いつまで見ていても飽きない作品です。
また見たいなぁ。。。



国立新美術館
「オルセー美術館展 印象派の誕生 -描くことの自由-」
会期:2014年7月9日から2014年10月20日

パリ・オルセー美術館を代表する至高の名画84点の来日です。
19世紀後半、伝統と革新が交錯したフランス美術界。
印象派のみならず、レアリスム、アカデミスムなど画家の個性があふれる時代でした。
各流派を代表する巨匠たちの個性あふれる作品たち。
それらを一望し、印象派が誕生した時代に迫るものとなっています。
そして近代絵画立役者マネの貴重な作品が11作品も来ていることははずせません。
またクロード・モネの大作「草上の昼食」も来日です。

これ、2回見に行きました。
1回目は母親と2回目は仕事後に一人で。
「美術展のまとめ (9月末から10月初にかけて 2)」
にも書いていますね。(2014.10.16)
母親と行った1回目は図録が欲しかったのですが、その後に予定があって荷物を増やしたくなくて買えなかったのです。。
2回目は図録購入目的もあります。笑
とてもおもしろい展示でした。
ギュスターヴ・カイユボットの「床に鉋をかける人々」はもう次会うのはいつかなぁとしみじみと眺め。笑
チラシにも使われているマネの「笛を吹く少年」も始めの方に展示されていて、第一のポイント。笑
影が描かれていない(正確には足元に少ししかない)のが気になったな~。
アンリ・ファンタン=ラトゥールはどの作品も素晴らしかったのですが、特に「花瓶のキク」
花がまるで浮き出ているかのよう。
ものすごい立体感でした。
ラトゥールは肖像画ばかりでしたが、そちらもすごい力量でした。
忘れてはいけないクロード・モネの大作「草上の昼食」
戸外でくつろぐ人々を描いた作品。
気になるのはそのいびつな形。
2つに分かれているのです。
左側は縦に長く縦418cm×横150cm、右側は縦248.7cm×横218cm.
元は縦400cm、横600cmもある巨大な作品でした。
「草上の昼食」というとマネの作品が有名ですが、こちらはそれに刺激を受けて非常な大作を、と描いたもの。
しかし大作ゆえに提出期限に間に合わず家賃の代わりに大家さんにかたに取られてしまうのです。
買い戻したときには傷んでいたのだとか。
そこでモネ自身が切断したのだとか。
全体を見てみたかったと思いつつもこれだからいいのかもしれないって思います。



以上になります。
以前のように必死にメモを取ることもせず、さらりと歩きながら見てくるような感じですが。
なんだか穏やか。
私はやっぱりこういった美術を見ることが好きなんだなって思います。
新しい展示はどんどん始まっていくのでまた見ていきたいと思います。



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美術展まとめ (10月初めから10月中旬 1)

2014-10-30 21:30:00 | 美術
10月前半に見てきた美術展は以下の通りです。

勉強の合間に行くという、まさに息抜き、癒しの時間となっています。
今まではブログに書くからってすごく真剣に見ていたけど、ちょっと力を抜いて鑑賞することができてきました。
本来、こうゆうものなんでしょうけど……
メモも取らずさらっと見て、好きなものは「あぁ、あれ素敵だったなぁ。」って思い返す程度。
反面、思い入れのある展示がちょっと減ってしまいました……



府中市美術館
「生誕200年ミレー展 愛しきものたちへのまなざし」
会期:2014年9月10日から2014年10月23日

ジャン=フランソワ・ミレーは農民の姿をありのままに描きだした"農民画家"
後世へ与えた影響も大きい画家です。
今回の展示ではその"農民画家"としての面のみならず、一人の人としてのミレーに焦点を当てた展示。
9人の子どもの父として、また祖母や母を思う息子として。
家族に向けた温かな眼差しが感じされる作品ばかり。
初期から晩年までが国内外の優品80点で構成されています。

私もミレーが好きなので楽しく見てきました!!
ミレーというと「種まく人」が有名ですが、それ以外に、というか農民以外を描いた作品がこんなにもあるとは、と驚き。
家族を描いた作品はとても温かい気持ちになります。
初期の家族の肖像画はとても素敵です。
優しい筆遣いと眼差しが感じ取れました。

あと、府中には大國魂神社という大きな神社があって、そこも行ってきました。
府中市美術館行くときに駅からの出口を間違えて美術館側の反対に出てしまうことがあるんだけど、そのときにいつも見かける神社。
鳥居も大きいし、木も大きいから気になっていたんだけどなんと約1900年の歴史があるのだとか。

なんだかすがすがしい気持ち。
おみくじも引いてきました。

大吉でした!!
私のこれから、そして私の周りの人のこれからが良い日々でありますように。



パナソニック汐留ミュージアム
「建築家ピエール・シャローとガラスの家」
会期:2014年7月26日から2014年10月13日

家具とインテリアと建築という3つの分野で比類のない造形を生み出したピエール・シャロー(1883-1950)
1920-1930年代のパリを舞台に活躍しました。

ポンピドゥー・センターのパリ国立近代美術館・産業創造センター(MNAM-CCI)は、世界で最も優れた近現代美術のコレクションを所蔵しており、1992年に加わった建築とデザイン部門もその充実した内容で高く評価されてきました。
そこの全面的な協力を得て開催される展示です。
正規の建築教育を受けていないピエール・シャロー。
それでも素晴らしい功績を遺しました。
スケッチやら作品やらたくさんの資料で構成されています。
家具や照明器具などもしっかり考えられ美しいもの。
代表作、ガラスの家の模型や資料も多く展示されています。
同時代の建築家や芸術家たちをも魅了したピエール・シャローの「ガラスの家」。
大胆な発想の家具たちなど、みどころたっぷりでした。



東京藝術大学大学美術館
「台灣の近代美術-留学生たちの青春群像(1895-1945)」
会期:2014年9月12日から2014年10月26日

20世紀前半の東京美術学校。
ここには中国、台湾、韓国などからの学生も学びに来ていて、とりわけ油彩画技術の習得に研鑽を積んでいました。
彼らは帰国・帰郷後に、激動の時代の中でそれぞれの道を歩みながら、西洋美術を母国に普及させることに貢献して、東アジアの近代美術を開花させていきます。
この展示は、東京藝術大学大学美術館と国立台北教育大学・北師美術館が共同で、台湾からの留学生の主要な作品約50点を集め、留学生たちの軌跡と台湾における近代美術の展開を紹介しています。

今年は台湾Yearでしょうか。
東京国立博物館「國立故宮博物院展」
渋谷区立松濤美術館「いま、台湾」
他には、東京国立近代美術館で開催された「現代美術のハードコアは実は世界の宝である展」
こちらでも台湾の作家の作品が多数展示されていました。

結論からいうと、とてもとても素敵な展示でした。
日本に留学し、その後は日本で過ごしたもの、パリへ行ったもの、上海へ行ったもの、北京へ行ったもの。
それぞれの道を歩いた画家たちですが、彼らが空白のときを経て母校で再開するという趣旨。
最初にずらりと並んだのは肖像画。
その後、それぞれの作家の作品がならんでいます。
人物あり、街並みを描いたものあり。
彫刻もありました。
どれも素敵で穏やか。
無料なのに鑑賞者もほとんどいないので(各空間に1人いるかいないか。。)とてものんびりと自分のペースで見てこれました。
こんな素敵な展示があるよ、と大きな声で伝えたい。



根津美術館
「名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち」
会期:2014年9月20日から2014年11月3日

名画を切り、名器を継ぐ……
長い年月を受け継がれてきた古美術品の中には経年変化のみならず、所有した人あるいは時代の好みにより切断され、新たに表装された絵巻や古筆、破損して補修された茶道具など制作時と形を変えたものが少なくありません。
今回はそういった作品を取り上げています。
文化財を切るなんて、という考えもありますが、そのおかげで災難を逃れ一部でも現存する作品もあるのだから不思議です。
国宝4件、重要文化財35件を含む約100件の作品が展示されています。
「古筆鏡」など何度も見てきていますが、今回目立ったのは「石山切 伊勢集 伝藤原公任筆」
まずその料紙の美しさが目をひきます。
何枚かの美しい紙を貼り合わせたもの。
その技術の高さもすごい。
文字も流麗で惚れ惚れしてしまいます。
静かな空間で素敵な展示でした。



渋谷区立松濤美術館
「御法(みのり)に守られし 醍醐寺」
会期:2014年10月7日から2014年11月24日

松濤美術館がリニューアルして2回目の企画展。
醍醐寺に伝わる名宝の数々を13年ぶりに東京で展観される貴重な機会です。
京都醍醐寺は、平安時代に創建された世界遺産の寺院。
貞観16(874)年に理源大師聖宝が京都山科の笠取山上に草庵をむすんだことにはじまります。
醍醐天皇の御願寺としてその発展の礎を築きました。
醍醐寺は、創建以来密教の中核寺院としての役割を担うとともに、文芸や美術工芸の後継者として日本の伝統文化の形成に多大な寄与をしてきました。
そこには、貴重な仏像、仏図をはじめとして、歴代座主の画像や江戸慈愛の屏風絵、経典類など約20万点の寺宝を所蔵しています。
今回は国宝11件、重要文化財11件を含む44件48点の展示です。

まず。。。
松濤美術館って国宝展示できたのね!?って驚きが。
(ごめんなさい)
国宝の展示って厳しい基準があるから松濤美術館がクリアしていたとは、って思いが。

展示の目玉は国宝「過去現在絵因果経(部分)」
こちらは世界最古の絵巻。
15m36cmの全場面が期間限定で初めていっきに公開されます。
全場面展示は10月7日から13日。
10月28日から11月3日。
11月18日から24日。
私は一番最初に行ってきました。
他の期間は10月15日から26日が前半場面。11月5日から16日が後半場面の展示となります。

他にも重要文化財「不動明王(五明王像の内)」なんかも迫力あってよかった。
後ろの炎がとても薄い木で作られていて驚きです。
国宝「紺紙金字般若波羅蜜経 隋喜品」なども美しい。
2階は屏風絵など大きなものがありましたがこちらも見事でした。



以上になります。
すでに終了してしまったものもあり申し訳ないのですが……
とりあえずそこそこ元気に過ごしているよ、ということです。
私の記録用にも。



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橋爪 彩『Beautiful Stranger』

2014-10-19 21:30:00 | 美術
見てきました

POLA MUSEUM ANNEX

会期は2014年9月27日から2014年10月19日。

久しぶりの更新は大好きな橋爪さんの個展です。
大好きだから頑張って書いた。



2012年の「ポーラミュージアムアネックス展」や2013年の「DOMANI・明日展」などでも見ています。
そのころのイメージは「ヴァニタス」でした。
「ヴァニタス」は西洋絵画で"人生の空しさの寓意"などを指します。
たとえば骸骨はヴァニタスの中で人生の時間のむなしさを表す一つのエレメント。
骸骨にハイヒール、ノートパソコンなど現代的な静物が置かれた作品っていうイメージ。
あと無機質な女性とか。
あのぞくぞくする感じが今回もありました。


「Still Life with Skull」


「Girls Start the Riot」


「Madeleine」


「Venus」


「Flora」

今回は新たな取り組みとしてコスメブランド『RED B.A』とのタイアップを行っているのだそう。

サンプルもらっちゃいました。


『RED B.A』のイメージに呼応した新作「RED SESSION」ではその赤の艶やかさに驚かされます。
官能と静寂。
そして新鮮。
生きているといった印象。

これまでも好きでしたが、ますます素敵。

おすすめです。



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美術展のまとめ (9月末から10月初にかけて 2)

2014-10-16 21:30:00 | 美術
先日もまとめを書いたばかりですが。
こちらも9月末から10月初めの展示ばかり。
すでに会期が終了しているものばかりで申し訳ないです。



三菱一号館美術館
「ヴァロットン展 ―冷たい炎の画家」
会期:2014年6月14日から2014年9月23日

フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)
画家で木版画家。
スイスに生まれ、パリで活躍。
没後は忘れられていた作家。
その画業を総覧する回顧展がパリ・オランダを巡回し、日本へやってきました。
ヨーロッパでも回顧展は数えるほどしか開催されておらず、日本では今回が初めて。
私、3回見に行きました。
それぐらい気に入ってしまったのです。
その描写力の高さ、どこか人を惹き付ける冷たさ。
絵に対する不思議な情熱。
この展示、私の中で確実に今年のトップ10に入ってきます。
素晴らしい展示だったからこそ、詳細書きたかったんだけどなぁ……
また見る機会が欲しい。
素敵な画家、素敵な展示でした。
三菱一号館美術館さんありがとう。

そうそう、この展示、アプリがありました。

音声ガイドとなっていて、会場で使えたのです。

この取り組み、日本初。
アプリは会期終了後も使えます。
(ダウンロードは会期とともに終了)
かなり大きく拡大もでき、しかも絵が崩れない。
素晴らしいもので今でも時々見返しています。



国立新美術館
「オルセー美術館展 印象派の誕生 ―描くことの自由― 」
会期:2014年7月9日から2014年10月20日

"印象派の殿堂"として知られるパリ・オルセー美術館。
珠玉の絵画84点が来日です。
テーマは「印象派の誕生」
ポスターにも使われ、"世界で一番有名な少年"と宣伝されているマネの「笛を吹く少年」
これまでフランス国外に出ることのなかったモネの大作「草上の昼食」
ルノワールにドガ、セザンヌ。
コローにミレーにクールベなどなど名前を聞いたことがある&作品を見たことがある作家ばかり。
スター勢揃いです。
その中にあって嬉しかったのが、ギュスターヴ・カイユボット「床に鉋をかける人々」
彼の最も有名な作品の一つとされていますが、まさか来日しているとは!!
昨年のカイユボット展で見たいとは思ったけど本当に見れるとは!!
(カイユボット展の記事はこちら→「その1」「その2」)
感激で感動で。
泣きたいぐらいでした。
母親と見に行ったのですが、母親にカイユボットの情報を熱弁。笑
「音声ガイドいらないね」と言われるまでに。。。
最近、そういった意味では知識は付いてきたのかな。。。

カフェにもいってコラボメニューを食べてきました。

ガトーオペラ オレンジのソルベと共に
~エドゥアール・マネ≪笛吹く少年≫より~
コーヒーまたは紅茶付き

1,400円です。

笛吹く少年の色彩を取り入れたデザートです。
色彩だけで、その他の要素に笛吹く少年の面影はありません。。
おいしかったけどね。


マカロンも食べました。笑
本当は3階のポール・ボキューズでオルセー展コースを食べたかったのですが。笑



出光美術館
「宗像大社国宝展 -神の島・沖ノ島と大社の神宝」
会期:2014年8月16日から2014年10月13日

玄海灘の孤島・沖ノ島の沖津宮、筑前大島の中津宮、宗像市田島の辺津宮の三宮を総称して「宗像大社」といいます。
全国の弁天様の総本宮ともいえ、裏伊勢と称されるのだとか。
今回は1954~71(昭和29~46)年にかけて行われた沖ノ島学術調査の精華を紹介した1977(昭和52)年の「宗像 沖ノ島展」以来となる展示。
37年ぶりに約8万点におよぶ沖ノ島出土の国宝から厳選された至宝の数々が展示されています。
見るもの見るもの国宝ばかり。
沖ノ島は"海の正倉院"とも呼ばれているのだとか。
4世紀の古墳時代から9世紀の平安時代におよぶ多様な奉献品62件のうち、2件は宗像大社神宝館以外では初の公開なのです。
どれも素晴らしく、また祀りなどの文化とともに作られてきた歴史を感じます。

1977年の展示も出光美術館で開催されましたが今回も出光美術館。
これほどまでの国宝、他の美術館で展示してもいいのでは、と思いましたが、そこには出光と宗像大社のつながりが。
出光興産株式会社の創業者で、出光美術館の創設者でもある出光佐三(1885-1981)
福岡県宗像市で生まれ育ち、地元の宗像大社に対する愛着と尊崇の念は特に強かったそう。
1937(昭和12)年、貴族院議員選任の報告に久しぶりに宗像大社を参拝した折り、その荒廃を知り、驚きます。
賛同者を募って「宗像神社復興期成会」を形成し、同会会長に就任。
神殿修復や祭祀の復興等を議会や政府当局に働きかけ、神社史編纂や沖ノ島祭祀遺跡の学術調査、報告を行います。
昭和46年に大造営が無事完了。
その記念に出光佐三の名を記念碑に残そうと宮司らが署名を求めます。
すると"神域に自分の名を残すことは恐れ多い"とその申し出を断ったのだとか。
かっこよすぎるぞ!!
とにかくその宝物、それを守るといった心意気、すべてが素晴らしい展示でした。



Bunkamura ザ・ミュージアム
「だまし絵Ⅱ 進化するだまし絵」
会期:2014年8月9日から2014年10月5日

見る人の目を欺くような仕掛けをもつ「だまし絵」
2009年に開催された「だまし絵展」の続編となる今回。
今回は現在美術での展開に重きを置いています。
その視覚的詐術を「トロンプルイユ」、「シャドウ」、「オプ・イリュージョン」、「アナモルフォーズ、メタモルフォーズ」などのカテゴリーに分類。
とにかく楽しめる展示でした。
その技術はもちろん発想も。
須田悦弘さんの作品がありました。
「どうしよう……また見つけられないかも。」と思いつつも、今回は簡単でしたよ!!笑
誰でも発見できたと思います。
(私が須田さんの作品を見つけられなかった展示(笑)はこちら→資生堂ギャラリー「せいのもとで lifescape」)
マグリットやエッシャーなどに加え、トーマス・デマンドなども!!
(トーマス・デマンドの記事はこちら→東京都現代美術館「トーマス・デマンド展」)
好きな作家が多くて大興奮!!
レアンドロ・エルリッヒもありました。

※こちらの写真は金沢21世紀美術館で開催された「レアンドロ・エルリッヒ展」で撮影したものです。
 本展は撮影禁止です。
ウキウキで見れる展示でした。



国立科学博物館
「太古の哺乳類展」
会期:2014年月日から2014年10月5日

太古の哺乳類、ということで、約1億2000万年前から1万年前まで日本に生息し、今では絶滅して見ることのできない数々の哺乳類を展示したもの。
1億年以上にわたって繰り返された哺乳類の進化と絶滅の変遷には動物自身の変化や適応に加え、地理的変動や地球規模で起こった気候の変化が与えた影響が大きいと考えられています。
この自然環境の変化とともに、これまで日本で発掘されてきた太古の哺乳類の化石標本が紹介されています。
撮影可能だったから「わ~、大きい!!」とか1人で言いながら撮ってきました。笑
少しご紹介します。






ナウマン象の大腿骨がずらり。笑



歴史と日本にもこんなにも大きな生き物がいたんだなってことに驚かされました。


以上になります。
また面白い展示があったら、書く元気が湧いてきたら書きます。



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美術展のまとめ (9月末から10月初にかけて 1)

2014-10-15 21:30:00 | 美術
9月23日にブログの更新を休止します、とご連絡しましたが。
展示は見に行っていました。
そして書きかけの記事もありました。
それ以上書き進められなくてもったいないなぁって気持ちがすごくあるのですが。

簡単に行ったものを下記にまとめておきます。



太田記念美術館
「江戸妖怪大図鑑 第三部【妖術使い】」
会期:2014年7月1日から2014年9月25日

会期は三部に分かれていました。
第一部は【化け物】7月1日から7月27日。
第二部は【幽霊】8月1日から8月26日。
第三部は【妖術使い】8月30日から9月25日。
今回は第三部。
歌川国芳、月岡芳年など迫力ある浮世絵で名を知られる絵師の作品がずらり。
その技術や画力に驚かされ、またエピソードに驚かされ。
とてもとても楽しい展示でした。



サントリー美術館
「プラハ国立美術工芸博物館所蔵 耀きの静と動 ボヘミアン・グラス」
会期:2014年8月2日から2014年9月28日

カットとエングレーヴィングによって、水晶のように耀くボヘミアン・グラス。
13世紀にはじまったガラス製造から、その発展、興隆。
そして現在へ。
現在のチェコ共和国周辺に花開いたボヘミアン・グラスの変遷を、15世紀から現代にいたるまで年代順で紹介されていました。
プラハ国立美術工芸博物館の収蔵品170件の展示とボリュームもたっぷり。
美しく静かで。
とても洗練された空間で素敵な時間が過ごせました。



21_21 DESIGN SIGHT
「イメージメーカー展」
会期:2014年7月4日から2014年10月5日

日仏文化交流に精通したキュレーター、エレーヌ・ケルマシュターを展覧会ディレクターに迎えた展示。

・イメージとファンタジーの世界をつくりだすこと
・多岐にわたるクリエイティブな分野を融合させること
・そして今ここにある世界について語りながら、人々をそことは全く違った場所へ連れだすこと
国内外で活躍する「イメージメーカー」たちによる、幻想的で斬新な世界です。

撮影可能でしたからいっぱい撮ってきたのに……
簡単にご紹介します。

階段から上を見上げたら。

ロバート・ウィルソン


デヴィッド・リンチ




舘鼻則孝
私、この靴履いている人知ってる!!笑

奥の一番大きな会場が不思議の世界に。

ジャン=ポール・グード「ワルツを踊る機械仕掛けの人形」「回転する機械仕掛けの人形」
こんな人形たちが動いているのです。




動くこれらを見ていたら、なんだか世界がくだらなく思えた。笑
新鮮でおもしろい展示でした。



東京都美術館
「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」
会期:2014年7月19日から2014年9月23日

アメリカを代表する美の殿堂、ニューヨークのメトロポリタン美術館。
そこが誇るエジプト・コレクションをまとまった形で紹介する展示です。
「女王と女神」をテーマに厳選された約200点の至宝が来日、全点が日本初公開!!
「女王」は古代エジプト史上、最も重要な女性ファラオとして知られる女王ハトシェプスト。
ファラオは原則男性でしたが、その歴史の中で6人だけ、女性のファラオがいました。
その中で唯一成功を収めたのが女王ハトシェプスト。
内政を強化し、近隣諸国との交易を積極的に行い、戦争ではなく平和外交でエジプトを繁栄へ導きました。
平和で穏やかな時代だったようです。
女王の死後はトトメス3世で30年以上、その息子アメンヘテプ2世が継承し第18王朝は繁栄が続きました。
なお、そのほかの女性ファラオは王朝末期に男子継承者不在のままファラオが亡くなったため即位し、そのまま王朝の最後を迎えています。
ここではハトシェプストの残した偉大な功績、自身が造営した葬祭殿の発掘品などのほか、エジプト古代史上で欠かせない神々についての資料がずらり。

その昔、ミステリーハンターになりたかった私。
そのウキウキが思い出される、感動的な展示でした。

お土産はこちら。

DEAN & DELUCAとのコラボレーションクッキー。
3,200円
オリジナルトートにクッキー4枚入っています。
なんかすごい、ゆるゆる。
ハトシェプスト、ロゼット、アンク、カバの4枚入り。


太田記念美術館、サントリー美術館は半分ぐらい書いていたし、21_21も写真まとめていたし。。。
東京都美術館の「女王と女神展」に関してはグッズの記事は先に書いてほぼ完成していたので……笑
きちんとまとめられなかったのが悲しい。
その記事はまだ草稿で残してあるので、いつかまとめられるかな。

今も美術館行っています。
面白い展示がいっぱいでとにかくお勧めしたいものばかり。
みなさんも楽しい時間をお過ごしください。



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レアンドロ・エルリッヒ展 -Fragments of Illusion-

2014-09-15 21:30:00 | 美術
見てきました

アートフロントギャラリー

会期は2014年9月5日から2014年10月5日。

代官山のヒルサイドテラスA棟になります。
今回はリニューアル特別企画展示。
レアンドロ・エルリッヒといえば、21世紀美術館の「スイミング・プール」の人。
関連記事はこちら↓
うさぎスマッシュ展 - 世界に触れる方法(デザイン)」(東京都現代美術館)
レアンドロ・エルリッヒ -ありきたりの?」(金沢21世紀美術館)

作品の空間の中で遊べるような親しみやすさが魅力のエルリッヒ作品。
これまで見た作品も大きな会場での展示でした。
でも今回は今までより狭い会場。。。

そのため、作品の魅力をよりコンパクトに凝縮したパーソナルなスタイルでできないかと、レアンドロ・エルリッヒとギャラリーで検討。
この展示のために制作された新作を中心としているのだそう。
うきうきで行ってきました。


都内でレアンドロ・エルリッヒの作品を見れる機会ってそうそうない。
とってもおすすめの展示です。



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