今日は、3月3日 日曜日 天候は晴れ。
前から訪れてみたいと思っていた、旧長崎街道の宿場町・松原宿に行ってきました。
折しも、今日は「桃の節句」。松原宿でも、1700年代に創業し、商人、町人、下級
武士などが利用し、昭和40年代まで旅館業が営まれていた「旧松屋旅館」で、雛
人形が展示されていました。
昔の旅館のたたずまいの中での、雛人形は、とても風情があります。
旅館の名残りでしょうか、部屋の入り口には、三番、五番と番号が付いて
います。四番がないところを見ると、忌み嫌われたのでしょう。
1階のメインのひな飾りには、「泥人形」が展示してあります。出品説明では、今から
100年前の明治42年に伊藤家に誕生した長女と大正元年に誕生した二女に買い
与えたものと書かれてあります。
二階に上がると、さげもん飾りが、雛人形を一層引き立てています。
中でも、二階の縁側のさげもん飾りは、外の道路から見ると、ひな祭り
の雰囲気を、より醸し(かもし)だしています。
旧松や旅館の雛かざりを楽しんだ後、連れ合いと一緒に宿場街道を散策する
事にしました。松原宿の史跡を案内する大きなマップが設置されています。
最初に訪れたのが、松原八幡神社。説明パンフレットによると、約400年程前、異教徒に
よって焼かれたが、後に大村藩によって再建されたと書いてあります。キリシタン隆盛の
頃だったのでしょう。神社の一角には、立派な相撲場があります。神社裏参道には力石
や海岸墓地には約250年前に実在した相撲取り墓が有るなど、相撲人気が高かったの
かもしれません。今でも、「松原すもう」は、11月に開催される「松原おくんち」のメインで
あるとか。
通りに面した伊藤(別当)宅では、海石を漆喰で固めた「五色塀」を見ることができます。
この「五色塀」は大村の武家屋敷でもよく見られます。
帰りに、ちょっと面白いお菓子を買うことにしました。創業延宝7年(1679年)の
「兵児葉寿司おこし本舗」の「へこはずし」というおこしです。「へこはずし」の意味
ですがお殿様が「きんざいおこし」を食べた時、あまりの美味しさに「へこ(ふんどし)」
が外れているのも気づかず食べ、家来に恥をかいたことから「へこはずし」と言い伝え
られているそうです。それにしても面白い名前ですね。
時間的にも、丁度良いそぞろ歩きになりました。駐車場に戻ると、連れ合いが
ミモザという花が咲いているのを教えてくれたので、パチりと。
旧長崎街道の松原宿を、どんな人々が行き交っていたかを思うだけでも、
その時代にタイムスリップすることができましたよ。