村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

103.山の夜はすっかり秋:さむーい!楢系の木の立ち枯れ

2007-08-27 16:08:20 | 森の暮らし
夜はすっかり秋:さむーい!
ここ2日朝の外気温が18℃が続いた。日が短くなっているので、そろそろ山の夜は完全に秋だ。
夜は涼しいというレベルから寒いというレベルになってきて、布団をかけパジャマをしっかり着ないと寒い。
日中はまだ28℃と夏なみだが、多分来週は昼間もかなり秋めいてくるように思う。秋の花が咲き、そろそろ柿や栗が大きくなっていく。
ところで最近ブナ・ナラ・クリなど楢系の木に芯喰い虫(黒い細長い2cmくらいの虫)やすずめ蜂・蟻・カブト虫などの害虫がつき、次々に枯れている。状況は相当にひどく私の住む長尾の山林も、ここ2年くらいの間に被害が急拡大しており、来年はほぼ全滅に近い状態になりそうだ。カブト虫も蜜を吸う木がなくなることになりそうだ。
ひと時、松の木が松くい虫の被害でほぼ全滅になって、全国に立ち枯れた松があちこちに見られたが、次は楢系の木の番になりそうだ。
参考(楢の立ち枯)
参考(森の広場)
電車に乗られたら、山肌をご覧下さい、秋の紅葉の時期でもないのに茶色になった部分が目立つのがおわかりです。これが芯喰い虫の被害による木の立ち枯です。
来年以降、楢系の木の葉が更にどんどん茶色になり、数年かけて次々に倒れていくことになりそうだ。
滋賀県高島市の役場に訊いたところ、滋賀一体の山もすでに相当ひどい状況のようだ、そしてすでに全国各地でも、相当の被害が拡がっているのだそうだ。
熊・鹿・猿・猪の被害に加えて、木の立ち枯れも加わってきそうだが、山村は高齢化と財政逼迫で山の管理は野放しになっている。
参考(芯喰い虫被害)
日本の山も楢系の木が枯れ、相当に様変わりつつあるらしい。山の保水力や地盤が弱くなっていくことが間接的に都会の猛暑に少なからずつながっていくことだろうと心配する。
このような害虫が増え、立ち枯れるということも、地球温暖化の影響のように思うが、人間が環境問題に真剣に取り組まない中に、どんどん状況は深刻化させていくように思う。当面の対策は困難なようで、数年の経過を見るしかないのだそうだ。まあ木の間引きができていないから、間引きができて結果的に良いかもしれないが、ブナ・ナラ・クリなどの楢系の木がかなり少なくなっていくのは問題ないのだろうか?生態系が崩れ、新たな問題が出て来なければ良いが?
ここ2~30年のうちに、日本の山は次々に虫の害などで枯れていくのだろう。その結果が都会の人にどういう影響を及ぼすのだろうか?
都会の人間は、田舎の山の木が枯れるなんてことは何とも思っていないだろうが、現代人はもっと、本質的なことに目を向け、本質的なことに、時間・お金・努力を惜しむべきではないと思う今日この頃である

①本質的なこと
②本質的でないこと
人間は本質的なことにあまり悩まず、”本質的でないことに真剣に悩んでいる”のが現代の病巣のように思えてしかたない。
http://www.meico.org/adogawanikki.html
ところで丹沢で、ブナにブナハバチが大量に発生し、重大な食害になっておりブナは丸裸になっているとか。
丹沢ではこれまで多くのブナが立ち枯れており、これまでの県調査で原因は【1】大気汚染【2】シカが植物を食べることによる森の乾燥化【3】ブナハバチの食害-とされてきた。ブナハバチは大量発生すると二、三年は同じ木に何万匹も取り付くため、環境悪化で弱っているブナの枯死を招くと考えられている。
記事
日本の山は、20年前30年前から専門家から言われていた”地球温暖化による木の立ち枯”が急速かつ広域で進行しようとしているようだ。日本の山は、ここ10年くらいで丸裸になりそうです。
コメント
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