村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

18.格差拡大というが、悪いことなのか?

2006-03-20 09:31:07 | 社会
景気が安定的に良くなってきて、収入も支出も増えているのだそうです。
しかし副作用でしょうか、格差というものが顕在化してきたようです。どこの国も最近は格差というものに悩み始めています。
中国もロシアもインドも欧州でもどこも格差がどんどん拡大しています。むしろ日本なんかは、まだましなほうです。昔に比較すると、日本は豊かになったための格差というようなレベルだと思います。しかしその日本でさえも、格差で深刻に悩む家庭は増えています。景気拡大が急務で、それに伴って発生している深刻な底辺や貧困家庭やホームレスまで考えや政策が行き渡っていないのは事実です。
しかし格差そのものが悪いことかというと、そういうことを言い切ってしまうことは問題があります。というのは不景気から脱出するには、頑張ってくれる人が多くないと困難なことです。とういうことは、格差拡大は、景気回復の当然の結果でもあるのです。
すなわち抗癌剤を打てば吐き気や抵抗力が落ちるなどの弊害が伴います。そういうことを知っていて抗癌剤を投与してもらったはずです。格差拡大というのは事前予想されていることなんです。自由主義の社会とはそういうものです。努力しない者や能力の低い者を豊かな者が助けはしますが、ある程度の格差を我慢をしなくてはいけないのです。いやむしろ格差を認める社会のコンセンサスが必要になるのです。そしてできた格差をなくすようなマイナスの努力でなく、問題となる格差(穴ぼこ)だけを埋めていく努力をするべきなんです。
野党が格差拡大をあたかも小泉さんの改革の失敗のように言うのはおかど違いです。格差拡大は抗癌剤同様にあとで検証し必要な対処を施すべきことなんです。ということで、景気回復という大目的に対して格差拡大というのは、むしろどちらかというと、狙らっていることなんです。野党の人やある種のマスコミヤ評論家は「格差拡大はけしからん」という論調になりがちですが、それは大きな間違いです。インドも中国もロシアも格差拡大は問題ではありますが、そうは言いながら、それによってその国の景気は良くなっていってるのです。
大都会と地方の格差が拡大しているとも言いますが、そんなことは今でなくとも昔から明らかなことで、経済的な格差はあるが、逆に相当に恵まれた自然環境が地方にはあるのです。地方に住んでいる人はそういう覚悟は必要です。都会を見るからそういうことを言うのですが、ここ50年地方から都会にどんどん人が流れてきたのです、貴方はそういう中で田舎を選び続けてきたのです。
現代人や豊かな国では、格差を全面否定してはいけないのです。だって自分で住む場所や職業を選択する権利や自由があるのですから、共産国家や非民主国家ならともかく日本では、「格差がけしからん」というのは禁句なんだと思います。格差と弱者は違います。民主主義国家でも、弱者は助けてあげるべきです。でもいくら弱者でも、まったく努力もしない人や企業や県を助けるというのはおかしな話です。
昔、農業に多額の補助金を出したことが日本の農業を歪めてしまったのです。彼らは弱者に甘んじてしまい、自助努力を怠り続けたのです。場を提供するチャンスを与えることは必要であっても、努力をしないような支援政策は絶対にやってはいけません。

ところで格差拡大していることは悪いか良いかという議論を横に置いておくと、格差拡大が進展していることは日本もいよいよ本格的な景気上昇局面になっていることを暗示しています。ここ10年、格差がない時代が続きましたが、結果は景気悪化・不況の元凶だったのです。
「格差拡大=やる気のある人が頑張っているということ」なんです。国も企業も個人も意欲のある者が多いほど、格差拡大するのです。そして勝ち組と負け組みに分かれるのです。勝ち組/負け組についてもすぐに「けしからん」という人がいますが、そういう人は不景気を肯定していることになるのです。一方で景気を良くしてくれ、でも勝ち組・負け組はけしからんというのは大きな間違いであるのです。

昔、高度成長期の日本では、まさに「熾烈な競争の日々」でした。今はフリーターとかニートとか気力の失せた若者や高齢者が増えていますが、問題なのは、むしろ負け組・格差の底辺の人々なんです。このことをもう一度思い返して欲しいものです。昔のように異常なほどエコノミックアニマルになるのは問題ですが、頑張るとかハングリー精神というものは、いつの時代でも大切です。

  ①当たり前のことをきちんとやる
  ②やるべきことは、徹底してやる
  ③自分自身を厳しく見つめ、磨く
  ④そして本物の自由と安楽に浸る

やるべきことをやらずに「格差拡大反対」「負け組に手厚い保護を」というのはお門違いです。そういう考えが日本や先進国家には蔓延っていますが、それこそが大きな問題の根本だと思います。思い出せ「ハングリー精神」「がんばり精神」。フリーターやニートという人にチャンスを与えることは大切ですが、ただでお金を与える(保護)は、最悪の愚策でしかありません。もっとも日本ほどチャンスが多く、環境に恵まれている国はないのですがね?

 先頭集団がまず頑張る →結果を出す →格差が生じる →格差をバネに頑張る

日本は、あまりに恵まれ過ぎてしまったのでしょうね。白隠禅師のお言葉のように「衆生近くを知らずして遠く求むるはなかさよ、例えば水の中に居て、渇を叫ぶが如くなり、長者の家の子となりて貧里に迷うに異ならず」

最後に、格差の話ですが、格差が開くほど、格差が問題になるほど、二・三年は日本の景気は、かなり上昇するということですかね。
逆にもしさほど格差が開かなかった場合は、日本の景気もたいしたことがないということができるように思いますし、もし、またまた同質社会に戻った場合、日本は、厳しい苦しさが、再びぶりかえすことになってしまいます。

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