And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

わたしが死のためにとまることができないので

2014-05-04 20:44:39 | 日記
007の映画ある出だし、ニューオリンズの葬儀パレードを見ている人間が、町の人に聞く。
誰が死んだのか?その人は答える、君だといってその人間を刺し殺す。
ベルイマンの代表作「野いちご」の出だし、馬車から落ちた棺桶を覗くと自分が入っている。
ベルイマンも初期には青春ものやコメディチックなものも撮っているが、「夏の夜は三たび微笑む」で当ててから
好きなように作れるようになり、「第七の封印」「野いちご」のような難しいといわれる代表作を作った。
牧師の息子で、しかも反発があったのでキリスト教が深く関わる作品もあり、ある程度知らないとわからない作品もあるが、
知らないと理解できないわけではない。
やはり「野いちご」が一番好きだが、ベルイマンファミリーで20本以上に出ているグンナール・ビョルンストランドの
唯一の主演作「冬の光」も好きだったりする。黒澤映画でいえば志村喬だね。
韓国で題名パクられた「秋のソナタ」には同じスウェーデン人でありながら出演がなかったイングリット・バーグマンも出演した。
ウッディ・アレンの「インテリア」「私の中のもうひとりの私」などはベルイマンのウッディ・アレン流アレンジといえるし、
「サマーナイト」など「夏の夜は三たび微笑む」そのまま。
ウッディ・アレンも「アニーホール」で当ててから「インテリア」のような深刻な映画をつくれるようになった。
ビデオの時から出てない何本かを除いてほとんど観たが、難しいのだけでなく初期のコメディぽいのも好きだし、
「魔術師」という変わったのも好き。だから自分の思うベルイマンはそれほど深刻なイメージはない。
ベルイマンの演出したシェークスピアが映像で残っているなら観てみたいものだ。


U.S.A.

2014-05-04 00:17:27 | 日記

前回の続きになるけど、ドス・パソスの「U.S.A.」訳が手に入らなかったと書いたが、学生時代最初の2冊が訳されたのは知っていた。
全部出たら買おうと思っていたら、その2冊以降どういう事情かストップしてしまって出てた最初の2冊も絶版になってしまった。
それも前書いた未完だな。
改めて篠田一士の「二十世紀の十大小説」を読んだら、戦後間もないときに全訳が出たのだが読むに堪えないような訳だったらしく、
そのことは最近中古で手に入れた岩波の文庫にも同じようなことが書いてあった。
たとえすばらしい訳でもそんな古い本、物理的な古さと訳の古さで読めないし、それがまたいい値段になってるよう。
「U.S.A.」のカメラ・アイやニューズ・リールの前にW・C・ウイリアムズの「パターソン」で新聞や手紙の挿入を知ったから
それほど新鮮に感じなかったというのが、買わなかった一つの理由かもしれない。
ともかく篠田一士は最初の巻が一番できがいいというのであとの2つを読めなくても読んでみようかと思った。
そこからアメリカ文学と考えてみると、現代詩を別としてそうなじみがない。すぐ思いつくのがこれも学生時代読んだニューヨーカー短編集。
それでアーウィン・ショウ、バーナード・マラマッドという作家を知った。フォークナー、ヘミングウェイはその後で
フォークナーは一度読んだだけではわからない、ヘミングウェイは日本語で読んでもよさはわからないということがわかった。
ノーマン・メイラーも買ったが単行だったので、文庫になったら読むのになあと思って未だ文庫にならないので読まない。
ソール・ベロウも何冊も読んだが、記憶に残ってないということはたいして面白くなかったということか。
ガードルード・スタインの「やさしい釦」を小説には入れられないけど、詩ではないから何に入るのか。
ボールドウィン、フィリップ・ロスも素通り。あと誰いたっけ?
ハート・クレインの「橋」という詩でブルックリン橋を知ったが、自分にとってアメリカは全く縁のない国。
ブルックリン橋もパターソンもグロスターも見たいと思ったことない。
「ユリシーズ」一度読んだだけでダブリン行きたいと思ったのに。