今月の初めに先祖代々からの菩提寺長楽寺に「山門」が竣工し、そこに4年がかりで制作された四天王像が搬入され設置されたのであります。
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そして、平成から続いたお寺全体の再建が終了したことを祝い、高齢の住職から現住職への交代も兼ねて大々的な法要を実施することになりました。ワタシはこの春から世話人の末席に名を連ねることになっていました。
その時、せっかく四天王が設置されたので名前がわかるプレートをつけたらどうだとなったのですが時間がありません。
そこで私がいわばやっつけ仕事で半紙に書いて、それを工務店さんが木の立札にしておいてくれたのです。
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ヘタですいません。
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後ろの暗い目立たない所でしたが、それでも不満足でした。かっこ悪いしちゃんと書けていないので恥ずかしいのです。
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そして滞りなく祝典が終わりました。新ご住職には、「ちょっと今立て込んでいてできないけれど、落ち着いたらきちんとした木札を作りましょう」と約束したのです。なにせ一体うん千万円ともいわれるような木彫りの四天王の彫像であります。いくらなんでもへぼな書札では釣り合いませんよね。
そして、先日工務店さんに彫るための木札を用意してもらうように頼みました。ヒノキか欅あたりになるかもしれません。とにかく節の無い彫りやすくて乾燥したものを面取りして表面を研磨してもらうように依頼したのです。
ワタシの考えでは、その木札に鉛筆で下書きをして、黒いサインペンで彫るべき字の輪郭を決めます。その輪郭の内側を彫刻刀で白文(字の線自体を彫り下げる)のように文字の部分を凹ませて彫り、そこに塗料を流し込むという計画です。
書を書くのとどこが違うか?。筆で書き込めば一発勝負になります。失敗したら削り直しという面倒なことになります。これは、木像がそのまま安置されている限り、私の死後も100年200年と残るはずなのです。下手な書、気に入らない書であれば禍根を残します。ワタシレベルの筆力では到底怖くて出来ません。また、表面に墨で書いただけだとちょっと安っぽい感じがするのです。木彫りなら、下書きし時間をかけてゆっくり制作できます。またうまくいけば文字に立体感が出てきますね。
多少字が下手であっても、ちゃんとした下書きがあってその通りに彫れさえすれば失敗も避けられるし、計算し尽くされた文字を残せるはずだと考えたのです。そこで、いろいろ字典から名筆を拾い書道教室で書きました。
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これは、筆先のずれやカスレ多少のミスがあっても構わないのです。いわばデッサンなので、こんな書をもとに、鉛筆で木札に合わせて何度か試して書いて、これだ!というまで気に入れば、サインペンでなぞっていくつもりです。後は彫るだけ。どうでしょう?うまくいけばいいけど。出来たら勿論側面にはワタシが落款を小さく入れます、「何年何月 於槐松亭 篩石作」そして朱の印をそっと捺す。これがワタシのプランであります。