植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

無農薬で野菜を作るわけ

2023年11月10日 | 植物
無農薬・有機栽培は消費者のエゴだ!!というお題で、どこかでブログの記事にした記憶があります。

無農薬で植物を栽培しようと思うと大変な労力が必要になり、結果としては頑張ったほどの収穫や成果が得られないことも多いのです。ワタシは、100%自家用で1円にもならない野菜や果物を育てているので、不作でも出来損ないの虫食いでも構いませんが、それで食べている農家さんは、そんなのんきなことは言ってられないので、一年中農薬を用いることになります。例えばリンゴ農家さんは20種類近い農薬をかわるがわる散布しているそうです。その薬の怖さも知っている農家さんは、自分の家族用には薬を使わない、ということを聞きましたが真偽は明らかでありません。

今年は、農薬をほとんど使いませんでした。根きり虫・ヨトウムシ・コガネムシなどの幼虫が、植物の根を食い荒らし、時には枯れさせるので、鉢植えのバラや小木には、必ず植え付け時と春には、土中の害虫駆除には抜群の効果がある「ダイアジノン」をばらまきます。それでも、これは原則として食べるものを除きます。畑には極力ダイアジノンは撒かないようにしています。耕していてコガネムシの幼虫を見かけた時だけはそのあたりに限定して混ぜ込んでおりますが。勿論用法容量を間違えなければ、食用の植物・畑に散布するのは構わないことになっていますが、農薬は基本的には毒物ですから、使わないに越したことはありませんね。

殺菌剤も然りであります。ブドウ栽培やバラの栽培には消毒が欠かせません。バラは、葉っぱも病気になりやすく茎から入る細菌によって枯れ枝になることも多く、よく消毒した鋏で剪定したら殺菌剤・防護材を塗布します。ブドウはヨーロッパ種が雨に弱く、すぐべと病などの感染症になります。雨に当たらないよう屋根を付け、年に何回も消毒するのです。今年はいろんな事情もあって薬を使いませんでしたから結果として「甲斐路」のブドウの房はほとんど病気になってしまいました。

しかし、今年の猛暑・自信の体調不良・篆刻作品の出品などが重なって、薬の散布自体をほとんど怠りました。早い話がほったらかしになったのです。リンゴは葉っぱが虫食いになり、その実もだいぶ虫や病気でだめになりました。ブドウもだめ、バラは2本枯らしてしまいました。なんとか気を取り直して秋口には菜園・ガーデニングを再開し、畑にはジャガイモ・ニンニク・キャベツ・ブロッコリーなどを植え付けいたしました。

こちらは、有機肥料栽培であります。若干の有機化成肥料と石灰を撒く以外は、自作の「ボカシ肥料」、腐葉土、牛糞、鶏糞肥料、たい肥などを畑や果樹の状況に応じて使い分けいたします。今年は初めて開花し実をつけた「アイスクリームバナナ」にもたっぷりと油粕などの有機肥料を施しました。
昨日懸案だった「ダイコン」の種まきも終えました。

そんなわけで、今年は例年以上に無農薬・有機栽培に拘って育てております。すると、虫が寄ってくるのであります。


毎朝の仕事の初めが、キャベツなどについている害虫=モンシロチョウの幼虫とヨトウムシ・ヨトウガの卵の駆除であります。食害あるところに必ず青虫がいます。黒い小さな糞があれば必ず居ます。それで来る日も来る日も目視で探し手で捻りつぶしているのです。

そこまでしてやる必要があるのか?
いいんです、好きでやっているのです。自分や家族の口に入るものなので、一切の農薬類は使わない、それが贅沢であり、ある意味無農薬生産者のエゴなのであります。
コメント
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