植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

ヤフオク、これにて撤収

2020年02月21日 | 雑感
 オークションも、あと一日で終わりにしようと思います。すでに三件入札済みのものがありますが、もう当分の間ヤフオクには参加しないでしょう。

 このブログでも何度かオークションの話題をとりあげましたが、このふた月、なんにしてもなかなか得難い経験でありました。
 ほぼ100%書道用品に限定して、ン十万の買い入れをしたことになります。落とした回数が40回ちょっと。これは、取引終了時に出品者・落札者双方で相手方に対する評価のポイントで推し計れます。ほぼ毎回5段階の内よほどのことがなければ最高の5を付けます。すると、その人に「経験値」としてが1ポイント加算されます。2以下の評価だとこのポイントがマイナスされるそうです。また、評価5の割合(大体100%付近ですが)も見れますから出品者の信用性がある程度これによって類推できることになります。入札側のポイントもオークション中に見れますから、年季が入った猛者か、ワタシのような始めたばかりのヤフオク初心者が参加しているかもわかります。
 初期のある出品(端渓硯という触れ込み)をかなりの高値で落札しましたが、届いたものが似ても似つかぬ粗悪品(石の粉を薬で固めたもの)、素人の私が一瞥してもわかるほどでしたから、出品した業者はとっくに承知の上で、いかにも銘品と説明書きを付けて出品したのです。
 2万円近くも払ってガラクタが届いたので、「3」の評価にしましたら、相手は不服としてワタシの評価も3にしてきました。最低の偽物つかまされていい取引でしたとは付けられませんよ。ワタシがもし出品者だったら、その理由を問い合わせますがね。出品者(業者)は自分の評価が下がることが商売に直結するので神経質になるのです。
 だったら、ちゃんとしたものを出品せい!。商売の信頼は「正直と良心的」を基本になると思いますな。面倒くさいからみんな5評価にしてしまうので、ポイント自体は無意味と考えています。

 事程左様に、オークションとは騙し半分と思うべきでしょう。例えば墨。百選墨・千寿墨という記念の高級限定品などは高いもので10万円前後いたします。この品物がよくオークションにかかりますが、ある品は写真をみると下の方が光の加減で暗いのです。拡大してよーく観察すると、丸いはずの記念墨の下が平らになっています。使用済みで減っていたのです。わざとその部分を影にして見にくくしていました。無論商品の説明書きには「未使用」の文句は書かれていませんが、使用していますとも書いていません。常套文句は「写真の通りで判断してください、ノークレームノーリターン」ときますな。

 桐の箱に入った固形墨に値札シールが貼られていましたが、これも他のものを張り付けていました。発送時には値札を外します、と書いてあるのがミソ。昭和年代に発売された無数の固形墨が、いろいろなところにデッドストックになっているようです。墨などの書道専門のメーカーさんもかなり廃業していますし、ほとんどの古い墨は名前も元の価格も分からなくなっているので、無名の古墨を適当な定価をでっちあげ上げてくるのです。恐らくこの手法は、あらゆる市販されていない品物に悪用されると思います。オークションの主催者は「当事者同士で解決するべきもの」として出品物の中身や謳い文句にはタッチしないとの姿勢です。
 誰かとグルになって入札額を釣り上げていく手法も散見されます。

 繰り返しますが、オークションは古来から騙し合いの真剣勝負、どっちが勝てば片方は負けです。まがい物をを掴ませられたら、素知らぬ顔して出品して他の人に押し付ける、いわばババ抜きも横行しています。タダ同然で仕入れたものを価値があるものと見せかけて売りは払うのが常道、醍醐味とも言えます。

 少なくとも「骨董品(お宝)」としてネット上のオークションに出てくるものは安物か偽物が大半と思って差し支えありません。お宝鑑定団でも、好きで長年集めた蒐集品は概ね高い評価になりますが、まったく知識も眼力もない人が、骨董商から買いうけしたり、借金のかたに受けたものは、ほとんどが「5千円!!」です。手に取ってみることが出来ないネットの品物は尚更でしょう。

 ワタシは、古いけれど使える実用品としての書道用品・古くても練習や清書に使える半紙・画仙紙を中心にしましたが、残念ながらお目当ての「価値がある」端渓硯は入手できませんでした。というより本物で石眼・石斑がある古坑から出た端渓硯などは数十万円~百万円するので、ワタシに買えるはずも無いのです。
 書道専門書もタダ同然で入手、筆と紙については、元はかなり高価な品物で、一生分の量を非常に安く確保できたので、満足していますし、篆刻用印材・墨も売るほど増えました。中にちょっと高価な(4万円以下ですが)美術品レベルが2,3点あり、手に取って眺めるだけでハッピーな気分です。

 楽しい2か月間でありましたが、もう十分堪能いたしました。

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