植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

めだかが大量死(´;ω;`)ウゥゥ 生き物を扱う者には避けて通れないことだが

2023年06月28日 | 植物
昨日は当家の菩提寺「C寺」に行ってきました。住職から相談があったのです。
ワタシは、今年の春からお寺の世話人という大役を仰せつかりました。10人居る世話人の高齢化や認知症化がすすみ、世代交代を余儀なくされているのです。

用件は世話人とは全く関係なく、お寺で飼っているメダカが増えすぎて手に負えなくなったのでなんとかできないか、でありました。以前ワタシが大量にメダカを飼っていることを聞いて連絡してきたのです。ワタシは稚魚まで入れれば4,5千匹以上のメダカを屋上で育てているのです。毎年そのうち数百匹は近所の花屋さんに持ち込んで売ってもらって、餌代程度の収入は得ております。昨年は100パックで7~800匹ほど売れました。今年は既に60パック販売していますので、年間千匹程度のメダカは必要なのです。

メダカはだいたい自然界での寿命は3年程度と聞いております。個人が家で飼うと死なせることが多くて、それより平均1年程度寿命が短くなります。仮にうちで4千匹居て、命を全うしても年間では1300匹くらい死んでいくという計算になります。魚齢1年くらいを目安にして、数百匹を元気なうちに売るとしても、年間千匹近くが死ぬ(1日3匹見当)ことになりますから、メダカを増やして安定的に売ろうとすれば、どんどん採卵しては孵化させるという作業も欠かせません。

さて、お寺に行ったら、プラ舟二つと小さな容器4,5個に成魚から稚魚までいました。ざっとみたところ、生まれたばかりの稚魚を除けばせいぜい2~300匹でしたから、うちで引き取るのはなんの問題もありません。お寺さんは先代のお上人が高齢で引退し若住職に引き継がれていますが、彼は地元の活動にも熱心で子供さんの教育やらお寺の大きな行事やらでメダカごときに構っていられないのです。お母さんもだいぶお年で、言動も同じことを繰り返すといったいささか心配な様子でした。

気になったのはサカマキガイ(逆巻貝)が繁殖していることでした。通常はメダカの水槽を涼しげに演出するホテイアオイなどの水草についてきて侵入します。こいつは猛烈な繁殖力でどんどん増えていきます。単性繁殖するので、一匹いればゼリー状の透明な卵を産みどんどん赤ちゃんが生まれてきます。芥子粒のような貝の夥しい幼生が水中に湧き上がるように泳ぐのです。実はメダカはこれは餌にして食べます。しかし、それでも駆逐できるはずもなくほおっておけばめだかの容器がサカマキガイだらけになるのです。

もし引き取るなら、こいつらがうちのメダカプールに侵入させない対策を講じるのが必須となります。せっかく2年がかりで駆除してワタシの10個ほどのメダカプールには一匹もいなくなっているのですから。

引き取って増えたメダカをどうするか・・・。それを考えるまでもなく、実は屋上では大惨事が発生していたのであります。3日前から一つのメダカ容器にいつになく多くの死んだメダカが浮いているのに気づきました。おととい急遽メダカを全部救い出して水替えを行うことにしましたら、すでに40匹以上死んでいたのです。かなりの分が容器の底に沈んでいたので気づくのが遅れました。この時期、気温が上がってメダカの飼育は要注意なのです。活動が活発になり沢山食べる分糞も増える、水藻も発生して緑色に濁ってきます。沈んだ有機物や糞はたちまち腐敗し始め水質が急速に悪化しますから、水替えや足し水の頻度を倍以上にせねばならないのです。死骸を全部除いてきれいな水をいれた容器に移し替えたら。翌朝さらに死骸が数十匹、もう一度真水に入れ替えて別の容器に移し替えて昼過ぎに見たら、半分以上がもう死んで浮いていました。

これはもはや水質の悪化でメダカが弱った、というレベルではなかったのです。恐らく沈殿していた死骸などの腐敗に伴って自然界にある病原菌が繁殖し感染病を引き起こしたに違いありません。汚染されウィルスだらけになった水槽で、すべてのメダカが同じ病気になったのです。この時既に8割近くのメダカが死んでいました。もはやこれまで、まだ息のあるメダカも時間の問題であります。生きているメダカを救って、ほかの容器に移し替えても結果は同じであります。結局生きているメダカも一緒に、泣く泣く「処分」いたしました。断腸の思いですが仕方ありません。病気に冒され瀕死のメダカをほかのメダカと一緒にすることもできせん。(実は初期の段階で、わからないまま何匹かはほかのプールに混ぜてしまいました)

最初の話に戻すと、ご住職はメダカを近所の相模川に放流することを考えた様です。しかしこれは市町村の条例などで制限があり禁止となってる地域もあります。
①現在売られているメダカは「改良種」なので日本古来の自然にいる黒メダカと交雑したり、駆逐する心配がある ②自然界で生きられない目立つ外観や生存能力が劣るため、ほかの魚などの餌になり大繁殖して生態系を狂わす とか言った理由です。  はっきり言えば「笑止千万」であります。人里離れていて外敵や水質汚染もない、固有種の日本メダカが自生する清流がどれだけあるでしょう?そんなところに余ったメダカをわざわざ流す人はいません。都市部で多くの人が住み、生活排水が流れ込むような小規模河川や水路にはもはやメダカなどは居ません。数十匹単位で、すぐに食べられるような目立つメダカを放ってどれだけの魚が大量繁殖しますか?あほらしい。
ほかの魚を駆逐する「ブルーギル」や「ブラックバス」と一緒くたにしてはいけません。こちらは2,3年で死んでしまい、小さなプランクトンや藻を食べているのです。しかも日本古来のメダカは絶滅寸前と言われているのです。

大和民族はもともと体が小さく、脚が短く頭が大きく見た目はかっこ悪いのは、純血主義・近親交配の結果でもあるのです。固有種として長年鎖国状態であったため、欧米の人たちに比べて見劣りしていました。人口が減っているのも、偏った民族主義の弊害とみています。今、世界で活躍するようになったアスリートにはずいぶん外国の方の血が混じってきました。芸能人だって、顔に手を加えていない目の覚めるような美人にはハーフが多いのです。

そんなつまらない制限を課す暇があったら、工場廃水・生活排水・汚染物質を川に流すシステムを根絶し、川をきれいにする活動をすべきです。農業に使う農薬も結局雨に流され川に流入します。それらの方がよほど生態系を壊し、古来からの固有の動植物を絶滅させてきたのが日本ではありませんか?

メダカを育てて5年以上になりますがこれほどの大量死は初めてでした。死んだ数百のメダカは、さすがに住職にお経を上げてもらうまでもなく、雨水・汚水用の排水口に流しました。病気が他のメダカプールに伝染していないことを祈るよりありません。来月になったら、住職のメダカを引き取りましょう。もちろん西巻貝は引き取れないので全部殺処分いたしますよ。お寺の境内の中で「殺生」いたしますから、下手すると畜生道に落とされるかな。

南無阿弥陀仏

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 飲んでいいもの 飲まない方... | トップ | 人が羨むほど楽でも素敵でも... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

植物」カテゴリの最新記事