植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

国民に無言で背中を向けるアナタへ

2020年11月28日 | コロナ
 コロナで、経済が止まる、飲食業や観光関連はもう生活が成り立たない、医療崩壊して医療従事者も気力体力が限界、などと悲鳴に似た意見や窮状が溢れております。
 一部ではそのとおりなのでしょう。コロナ患者をあつかう病院や施設はたまったものじゃない。かき入れ時に営業自粛・時間短縮を余儀なくされている飲み屋さんなどは死活問題でしょう。すでに感染して重い肺炎になりながら病床が確保できず自宅待機を余儀なくされる人すら出ているそうです。

 政府も自治体も、目腐れ金でその場しのぎをしております。給付金の期間延長、自粛への協力金などを出し惜しみしながらもしぶしぶ払っているように見えますな。その度に、その資格のない奴が不正受給(金をくすねる)かと思えば、自粛などどこ吹く風、背に腹は代えられぬと堂々と深夜まで営業していくのでしょうね。
 Gotoで、外食しろ、旅行に行けと踊らされ、余計な金を使わされた思慮の浅い国民は、マスクさえしていれば大丈夫とばかり表に出かけ、結果として過去最多の感染者増加となっています。外出を控えひたすら自粛、感染防止に努めている多くの善良な人々にとっては迷惑千万であります。

 ここに至っても強制力のある予防策を取らず、ひたすらキャンペーンを継続。対策についての公式な声明も無く、菅総理に至っては会見も無し、ぶら下がりの記者の質問に無言を貫き、踵を返すという有様です。当事者能力が欠如し、危機感の乏しい内閣を誕生させた自民党、つまりそれを支持している国民が招いた哀れな事態なのだともいえますね。

 しかし、一方でなんの損も無い人種や恩恵を受けている業界がいることも事実であります。例えば公務員、こいつらは当たり前のように給料を満額貰いボーナスもほぼ横ばい。家族一人あたり10万円貰っていい気なものですな。中には、コロナ予防のため一部業務を止め窓口に来た市民を困惑させているそうです。渋谷で殺害された64歳のホームレス女性は、コロナで失業しやむなく生活保護に頼ろうとしたが窓口が開いていなかったという情報すらあります。
 通販業者は、ウーバーイーツも含め追い風です。医薬品・日用雑貨販売もコロナ関連中心に好調だと言われます。コロナが吹けば株屋が儲かる(実際はトランプ敗北によるアメリカの株価の好調が最大の要因)ようでもあります。

 それでも、差し引きすればまだ当然打撃の方が大きいのです。コロナ以降各国のGDP(4-6月)は軒並み10%マイナスとなっていました。しかし、中国、ベトナム、台湾などはいち早くマイナス成長を抜け出して回復期に入ったようです。
 感染拡大期に徹底した防疫体制をとり封じ込めに成功した国ほど感染者数が際立って少ないというのは自明です。さらに生活習慣、とりわけ人との物理的接触(キス・ハグ・握手など)が少ない東南アジア諸国に多いのも偶然ではありません。そういう意味では、国民が自発的に感染予防に取り組み、外出自粛をきちんと守った日本が感染する割合が極端に低いのも当然と言えるのです。

 そこで、少し興味深い統計があります。GDPと人出(外出、通勤等)の増減との関係であります。(前述のGDP統計は半年前3か月間なので、現状との相違があるかもしれませんが。)その実質成長率の増加は、人出の増加に比例するという事実です。
 中国はそもそも人出の統計値などは公表していませんしGOOGLEでもトレースできません。数値はすべてでたらめです。これを除くベトナム、台湾、韓国は、当該期間で人出は2,3%しか減らず、実質成長率はプラスに転じるか、ないしはわずかなマイナスにとどまっています。
 一方先進国などは20%~50%ほど人出が減っていて、その度合いが大きいほど実質成長率が20%前後のマイナスとなっているのです。これはロックダウンするほどに感染者が増えて収拾がつかなくなれば、経済が深刻な状況に陥るということ。感染者が減って、安心して人が移動し経済活動を行える状態になれば、経済は回復するというふうにとらえるべきなのです。

 これをはき違えてはなりません。
 間違っても、人を動かし無理に経済活動を行えば経済が支えられると誤解してはならないのです。もしそうしたなら、確実に感染者が増え、いずれ外出禁止・都市閉鎖へとむかうことになるからです。

 国が財政規律を一時外し、コロナ対策を主眼とした予算執行にかじを切りました。10万円給付から持続化補助金やらなんやら大盤振る舞いをいたしました。マネーフローは増加しているので経済回復の下地は出来つつあるのです。まずは治療薬・ワクチン開発、徹底的な医療体制確保、強制力をもった感染拡大策をとってクラスターを封じ込めるのです。
「安心して普段通りの生活をしてください」と言えるようになれば景気は確実に回復します。

 急がば回れ、税収確保と企業からの献金・キックバック欲しさに、経済や特定業界の回復を図る前に、ここでもまずは感染させないこと、旅行などの移動制限・繁華街の立ち入り制限に特化するべきなのです。さすれば来年、念願のオリンピック、開催できますよ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 負けて知るべきことがある ... | トップ | お茶にしますか コロナ撃退... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

コロナ」カテゴリの最新記事