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植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

尾身さん怒れ! 国民もおこるべし

2021年06月09日 | 時事
 尾身茂先生は、社会的には今は「御用学者」、つまり政府お抱えの専門家代表で、今回のコロナの専門家委員会「分科会」の会長で、メディアや国会でも引っっぱりだこです。そもそも我が国は、世界全体でも100年に一回という危機「パンデミック」に直面している中で、コロナ対策本部が殆ど機能していない数少ない国であります。それどころか、厚労省・総務省・経産省・国交省などそれぞれてんでにコロナ対策(らしきもの)を行い、コロナ担当大臣が居ますが、こちらには直轄の組織はありません。ワクチン担当大臣というほぼ意味不明な大臣まで作って、責任の所在が分かりにくくしているのです。

※オリンピック開催に当たってIOCやJOCだけでなく「組織委員会」というものを作り、五輪担当大臣を置き、政府は決定権があるとかないとか都合よく使い分けます。あげくに責任は東京都、といざという時には逃げる準備もしてるのと同じ構図です。

 ここ1年間は、政府の意向に沿った形で分科会が動いているような印象でした。政府に言わされているのか、あるいは忖度して慎重な物言いであったかはわかりませんが。ところが、ここにきて俄然強気で明確な意思を表すようになりました。長いので、主旨だけ言えば「本来は、パンデミックの中で開催するということが普通でない。開催するのであれば、政府もオリンピック委員会もかなり厳しい責任を果たさないいけない。」という強いメッセージでした。

 パンデミックの中で開催するのが普通でないというのは、IOCの古参の「アルマゲドンない限り五輪開催」という暴言に呼応して発したように思います。つまり誰が何と言おうと専門家のプライドと矜持にかけて「開催は適切でない」と公言したのです。政府が、専門家の意見を聞かず五輪に突っ走る姿を見て「国民の生命・健康・生活」を優先すべしと腹を括ったんですね。

 さこれを受けてオリンピックありき、かつ責任は取らない政府・与党は大慌てであります。丸川というアナウンサー上がりの五輪大臣は「別の地平から見てきた言葉」と評しました。自分たちこそ国民と違う目線で行動していることを、はしなくも白状したに等しいのです。さらに田村厚生労働大臣 は「自主的な研究成果の発表と受け止める 」という会見での発言に驚いた国民は多いでしょう。かりそめにも政府が任命した会長が、正式な国会の委員会での意見・発言を「夏休みの自由研究」と貶めたわけです。菅さんの答弁で幾度も助け船を出してくれた尾身さんを馬鹿にし、足蹴にしたのです。

 マスメディアはさすがに挙ってこれを取り上げ報道しましたし、識者や「インフルエンサー」と呼ばれる有名人も、世論も含めこのとんでもなく非礼で、これほど高飛車な物言いに、当然ながら非難の声を上げました。

 するとついに出てきました。「国賊」であります。弱肉強食の旗印のもと、実質賃金を減らし、この失われた日本の30年と引き換えに私腹を肥やして、無能な政府の「ブレイン」として振舞ってきた「竹中平蔵」先生です。小泉内閣の時に始めた規制改革は、結局は自分のビジネスのためだったことが明確になっています。人材派遣業をやりやすくするために、派遣の業種制限を次々に撤廃し結果として日本経済発展の最大の柱だった「終身雇用」の根っこを腐らせたシロアリです。

 企業は、正社員の採用を抑え多くの仕事を派遣パートに置き換えて人件費を節約する安易なリストラに走り、将来を見据えた先行投資や人材育成、リスクを承知した上の事業拡大を怠ったので国際競争力が失われたのです。今話題になっている半導体の不足は、日本企業が半導体の製造を投げ出したことが一因です。安倍政権の円高誘導のために割高になったのも一因、総合電機メーカーが製造中止した分野を中国台湾韓国に、生産拠点ごと技術とシェアを奪われたのです。シリコンバレーでは数兆円の政府援助まで決まりました。

 この竹中が「「明らかに越権」と 「世論はしょっちゅう間違う」 と延々と持論を展開したのです。コロナ菌に文句を言えと。彼の経営する「パソナグループ」はオリンピックでは様々なイベントを受注して破格の委託料を貰う契約を交わしています。遡ればアベノマスク、給付金支払い事業も受注し、ワクチン接種会場運営までも随意契約で受注したと聞きます。彼にとってはコロナは「コロナ金」、ありがたい打ち出の小づちに見えたでしょう。

 人の生き血を吸う、コバンザメ、火事場泥棒、守銭奴・・・どんな悪口も及ばない「死の商人」であります。自分では、巨額な報酬を海外に移し所得税をまぬかれているのが自慢だそうです。こんなやつが、ワタシ達の生活をどんどん苦しくし、先進国で最低のGDP成長にとどめ、先進国で最悪の貧困率を生み出してきた元凶の一人なのです。

 越権というのは、自分に一定の権限・責任がある人がそれを越えて何かを決めることです。尾身さんは何も決める立場にないアドバイザー、その意見は「国民目線と専門家の知見が一致した重い警告である」と、受け止めるべきなのです。

 この竹中は、五輪が中止になると儲け損なう、それだけの理由で必死に抗弁しているのです。何人の人の生命や生活が脅かされても意に介さない人であると断言いたします。こんな人物を政権内にありがたく囲って、重用してきた自民党の歴代首相もまた、然りであります。
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