ラミ・デュ・ヴァン・エフ シェフのブログ ~言葉の錬金術~

フランス料理に限らず、色んな話のブログ内容です。

国家間の思惑が入り込んだ旅行を手にする

2009-03-07 13:43:44 | Weblog
 昨日、フランス旅行(研修)から帰ってきた「ラトリエ・ドゥ・シャルロット」の齋藤シェフからバイヨンヌのグロセル(天然の塩)とサラミをお土産で頂きました。
 長期旅行でお疲れのところ、ありがとうございました。改めてご挨拶を兼ねてワインを飲みに伺ういますので、フランス帰りの成果を見せていただきたいと思います。(プレッシャーをかける男)
 フランス旅行中も氏のブログにはその様子がアップされておりましたので、楽しい、そして、充実した旅だったのではないか、と思われますが、私的には、何と言いますか、もう少し「劇的な」と言いましょうか、「危険な」と言いましょうか、「もの凄い旅」であって欲しかったかな、と他人事ながら思ってしまいました。
 例えば、こんな旅行だったとしたらどうでしょう?

 
 日本を発ち、フランス、シャルル・ドゴール空港に着いた「齋藤氏」は、フランスの武器輸出商人に取引相手と間違えられる。
 その武器輸出商人は、イラン経由で北朝鮮に武器を売る計画になっており、フライトの時間も迫っていたので「齋藤氏」を連れてイランへ旅立つ。
 その動きを事前に察知し、動き出していたイギリスのMI6(エムアイシックス。イギリス諜報部、グレートブリテン・サーカスともいう)は、後を追い、一路イランへ向かう。
 時を同じくして、イランへの攻撃を視野に入れていたイスラエル軍は、情報収集に向けてモサド(イスラエル諜報部)がイラン入りしていた。
 フランス武器輸出商人は「齋藤氏」を同行し、北朝鮮の武器調達責任者と接見するが、そこで「齋藤氏」がただの日本人の民間人であることが判明。
 すぐさま処刑を命じられるが、すんでのところでMI6の工作員に助けられる「齋藤氏」。その後、その場は銃撃戦となり、辺りは戦場と化す。
 流れ弾を掻い潜り、一人逃げ出した「齋藤氏」であったが、勘違いしたモサドに証人として連行される。
 その一部始終を遠くから眺めていた、エジプト、カイロ大学アラビア語学科に所属している学生を装っていたCIAの工作員、アンディーは、単独、モサドから「齋藤氏」を奪取、そのままアメリカへ連れ出すのであった。
 しかし、アメリカ行きの飛行機で、元日本赤軍、重信房子受刑者を解放するよう要求してきた北朝鮮に渡った日本赤軍の残党がハイジャック。その飛行機は朝鮮半島へ向かう事となった。
 北朝鮮に着いた「齋藤氏」とアンディーは拘束されるが、アンディーの機転の利いた行動で脱出に成功し、そのまま2人は中国へ渡るのであった。
 中国へ渡った「齋藤氏」とアンディーは、中国のアメリカ大使館へ駆け込もうとするが、今、中国では全人代(中国全国人民代表者会議)の真っ最中であり警備が厳しくなっていたのであった。
 不審者と見られた2人は、中国当局からも追われる事になり絶体絶命の危機となる。しかし、その時たまたま街で知り合った、商社「丸紅」の社員、渡辺と遭遇し、身柄をかくまって貰う。
 渡辺の手引きにより上海へ逃げ込んだ「齋藤氏」とアンディーは、日本企業と上海とのビジネスエージェンシー「金海泉(キンカイセン)」という男を紹介される。
 「日本へ帰りたい。3月6日から店の営業が始まるんだ。」と懇願する「齋藤氏」に、「日本に帰れるよう、手続きをしましょう。」快く引き受ける「金海泉」。
 そこで「齋藤氏」は今まで頑張ってくれたアンディーと別れるが、その後、「金海鮮」は、その情報をロシア内務省へ売り、姿を消してしまう。
 突如としてロシア軍に取り押さえられた「齋藤氏」は、船でウラジオストックへと向かう事になる。しかし、その途中、その船がタンカーと衝突。海へ放り出される「齋藤氏」は、たまたま手にしたゴムボートによって一命を取り留める。
 そのボートは運悪く海流に乗って尖閣諸島に着いてしまう。助けを求める「齋藤氏」は、布切れを一心に振り救助を求める。
 その様子を、またもや運悪く中国人民解放軍に見つけられてしまう「齋藤氏」であったが、偶然通りかかった日本のイージス艦「あたご」により救助される。
 やっとの事、山形へ帰ってきた「齋藤氏」は、その壮絶な旅の模様を、「マチルダ・ベイ」でワインを飲みながら話すのであった。
 そして、その話を聞いた藤原は、「齋藤氏」にこう声をかける。

「齋藤さん、その話、作ってるでしょ、んなわけないじゃん!」



 という話は劇的ではないですか?劇的過ぎて何も言えないのでしょうか。

 因みに、私は普通の旅行が好きですな。

 すみません、齋藤シェフ、ネタにしてしまって。元気そうで何よりでした。














コメント
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