1.大学入試がその機能を果たしえなくなりつつある。
2.AO入試、推薦入試での入学者が一般入試による入学者数を越える大学がある事実。
3.高校生の学力保証を手に入れたい大学側が、新たな試験を導入を望んでいる事実。
4.補助金、国の交付金の審査の目安として、各大学の学生の学力水準を文部科学省が把握したい。
5.海外の大学との国際ランキングで、日本の主要大学がランキングを落とし始めていることに対する危機感の存
在。
6.大学全入時代を迎えて、高校生の学習時間が低下傾向にあり、このままだと、大学などの高等教育機関での教
育を受けることに、支障が発生しかねない現実がある。
以上のような状況下で、高校生の学力を着実に身につけさせ、大学教育に十分耐えうる学力を保障したいという狙いが、今回の第四次提言のコアであると考える。高校、大学、文部科学省それぞれの思惑の中で、今後新テストの内容その他が順次決められてゆく。
そこで問題となる点は以下の点である。
1.どの時期に試験を行うか。
2.試験は何回あるのか。
3.コンピュータを使う客観試験なのか、記述試験なのか。
4.問題のレベルはどの程度なのか。
5.試験会場はどこか。
6.大学側はどのようにしてそのテスト結果をつかうのか。
提言をうけて、中央教育審議会でさらなる議論がなされ、最終答申がだされると、新テストへの移行作業が動き出します。センターテストを発展的に解消して、新テストへ移行することが現実的解決なのは明らかです。現場の意見を真摯に受け止めて、より良い試験制度を確立していただきたいと思います。