飾釦

飾釦(かざりぼたん)とは意匠を施されたお洒落な釦。生活に飾釦をと、もがきつつも綴るブログです。

怪異の世界#34・・・テレビ番組「怪談百物語/牡丹燈籠」(2002年)

2008-09-22 | ワンダーゾーンの世界
怪談百物語 牡丹燈籠
■放送:2002年フジテレビ系列
■演出:小林和宏
■出演:竹中直人、瀬戸朝香、北村一輝、佐野史郎、他

2002年に放送された比較的新しいテレビ番組「怪談百物語」の中の1話。よく知られた「牡丹燈籠」の話を一捻り二捻りしています。その感覚はかなり前、ボクのブログでも紹介したことがあるのですが、江戸川乱歩を原作としたテレビ番組「乱歩R」と似ているように思いました。同じようによく知られた話の何度目かの映像化でもあり、創る側としては新しい感覚を加えるなどの捻りを入れたくなるんでしょうか。

「牡丹燈籠」のメインとなる男と女、新三郎とお露は、前世からの因果の結びつきがあり、それは成就することのない悲しい関係、そしてその悲しい関係は輪廻していく…。切ない物語となっていました。極端に言ってしまえば「牡丹燈籠」という題材を借りて、定められた運命によって結ばれることができない愛の物語云々、と見てしまうこともできたのです。だからそのエッセンスに従えば、ジャンルが違う戦争モノに設定を置き換えてもドラマ化が可能なんだろうと。見方を変えれば長い長い話である「牡丹燈籠」の、新三郎とお露のエピソードの部分が、時代を経ても何度も落語や舞台、映像と表現されているのは、底に流れているテーマが普遍的に訴えかけてくるものがあるからなのだろうとも思うのです。

何が普遍的になの?と聞かれてもすぐに答えられないのが苦しいのですが。すくなくとも人を愛したい愛されたい、会いたい、離れたくない…といった愛する想いは万人に共通のものであると思います。それが何らかの事情で会えないとなると、場合よっては心中という死の選択でもってまでして結ばれようとするのが愛する男女の常ではないでしょうか。

このかつて放送されたテレビ番組の作品は、より“愛”に力点がおかれ、お露は新三郎を霊の世界へと誘うのではなく、次の世での愛の成就を願いつつ果てていくのでありました。そうなると一層お露がいじらしく思えてきます。時代は現代となり、この二人が今後の展開を予感させながら、すれ違うところで終わります。こうした前世からの因縁による男女の出会いがあるとしたら、それはそれでロマンティックではないか。

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