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我が家にモモさんがやって来たいきさつは、随分前のブログに書きました。私は実は16年程前まで、パグという犬種を知りませんでした。実家にいたのはコリーと私が拾ってくる雑種。結婚して家に迎えた2匹の犬たちも、野良の雑種でした。パグなんて、私の身の回りにいなかったように思います。
私のパグぐるいのきっかけになったのは、一枚の写真です。ナショナルジオグラフィックの小さな写真です。 マイクロティップを入れてドーバーを渡る犬、みたいな題名でした。ヨーロッパは地続きですから、車でどこでも移動出来ます。動物連れの旅行のために、マイクロチップはアメリカよりもヨーロッパではじめに広まったそうです。おそらくイギリス側でしょうか、飼い主の女性の足元に座るこの小さな犬、いや、全く不細工以外の何者でもありません。さて、この犬は何者?当時の香港、ペットショップなどほとんどありませんでした。とにかく犬を飼う歴史の短い香港です。そこで、この写真を切り抜き、日本に持って帰っては、お店の人に尋ねました。皆さん、パグのようだけどねえ、というお返事。耳はねてますからフレンチブルではありません。決めかねているのは、どうも目のようでした。
もう16年も私の手帖に入っていますから、ぼろぼろですが、この三角の意地悪ばあさんのような目つき、これはパグの目とは違いますよね。でも、パグらしいことが解ってからは、どこに行っても、パグを探します。写真のパグさん程めちゃくちゃひどい顔にはなかなか出会いません。
香港に来てからは高層ビルに住みました。当時は、犬なんて飼っている人はほとんどいない香港でした。シャーペイという種類の野良犬は沢山いましたね。犬がいない生活を10年近くも続けました。香港にも、パグの姿見られるようになりました。でも、主人が反対です。主人も犬が好きですが、二人が一緒に家を空けるとき、犬をどうするかを考えなさい、とおっしゃいます。物を買ってくれ、とせがんだことのない私が実に3,4年、買ってくれ、と言い続けました。一度は中国シンセンの町中で、自転車にいろいろな種類の子犬をいっぱい乗せて売っているおじさんに出会いました。パグの子犬もいます。初めて泣いてまで、この時は買って欲しいと、主人に頼みました。目と鼻の先の香港ですが、どうやって連れて帰るのか?とおっしゃいます。いつも主人がいうことは理に叶っています。
モモさんに初めて私が出会ったのは、彼が4ヶ月の時でした。小さくて、まじめそうで。でも、いつものように主人の反対にあいました。5ヶ月後、偶然通りかかったその店に、あら?まだパグがいます。少し大きくなっていますが、きっと、同じパグに違いありません。日本のペットシャップでは1歳を過ぎると、処分されると聞いたことを思い出しました。香港では、どうなのか知りませんが、あのパグはきっとあと3ヶ月で1歳です。
このまま置いておくわけにはいかない、という思うで我が家に連れて帰りました。 モモさん9ヶ月、我が家にやって来た日の写真です。
あのクロパグの写真を見て以来、実に16年、パグパグです。時間があれば、膝にモモさんを乗せて、You Tubeでパグの動画を見ては大笑い。完璧にパグぐるいです。
でもね、あの写真のクロパグ程不細工な方にはお目にかかりません。