チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

61歳最後の日の山登り

2019年03月17日 | 山登り

曇、20度、73%

 昨日の香港、気持ち良く晴れ上がりました。半袖でも過ごせる気温に乾燥注意報まで出されていました。帰国するまではひと月に一度山に登りました。香港の山は高くありません。アクセスが良く、早朝から高齢者もゆっくりと山を目指します。「いってらっしゃい。」と主人を送り出して日が昇って山に入りました。もう何回この山を上り下りしたことでしょう。

 土曜日です、グループで家族でと人もたくさんです。帰国後一度だけ福岡の山に入りました。日本の山は女性一人のハイキングというわけにはいかないと心得ています。久しぶりの山登り、果たしていつもの頂まで登れるか心配でした。開けた分岐点まで30分ほど、 そこから600段近い階段を登ると頂きです。 この季節一番先に咲く「タチツボスミレ」が迎えてくれました。一人の山登りは気兼ねなく考え事ができます。自分のペースで歩きながら風が吹けば立ち止まり思う存分その風を楽しみます。

 2年前登ったのが最後、ペースもその頃と同じ速さです。頂から見る香港島の中心地、 九龍サイドも新しくビルがたくさん出来ています。日に日に変わって行く香港です。ビクトリア湾を背にして南に向きを変えます。そこに広がる南シナ海のこの景色だけは30数年前と変わりありません。

 この頂に立ってお日様に迎えられ、風を全身に感じながら30年間心の波立ちを鎮めてもらいました。山を降りる時には心も身体も不思議なくらい整います。木漏れ日の優しさ、時には急な雨にも会いました。昨年の大きな台風の傷跡をいく箇所かで目にします。それでも街の変わり様とは違い山は変わらずにいてくれます。

 思いかけないものに出くわしました。 野良犬の親子です。以前はどこの山にもいた野良犬ですが、厳しく捕獲されてここ数年は見たことがありません。食べ物を持たずに来たことを後悔します。「無事に生き延びてね。」

 香港で過ごした30年が私にとって何だったのか、そんな問いを胸に歩いた61歳最後の日でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

飯盛山、叶岳を登る

2017年10月15日 | 山登り

雨、18度、92%

 山登りが好きだと思ったのは中学生の頃でした。中学の登山部の入部に行くと男子ばかり、諦めました。高校の登山部もやはり男子ばかり、諦めました。コンスタントに登り始めたのは主人が香港の100キロトレールに参加してからです。練習のために香港九龍サイドの山を縦走します。毎週、土曜か日曜は主人の後をついて歩きました。まだ30代後半40代にかけてのことです。主人は仕事が忙しくなり山から遠のきました。以来、月に一度は私だけで香港島のパーカー山に登りました。500メートルほどの高くない山です。

 福岡は北に玄界灘、南はぐるりと山に囲まれています。小学、中学、高校と遠足にはどこかの山に行きました。福岡を離れて40年、山の名前すら覚えていません。女ひとりで山に入るのは危険です。でも山には登ってみたい、そんな折、福岡市が「飯盛山、叶岳」の登山者を募っていました。応募したのは8月の終わりでしたか、すっかり忘れている頃に参加案内が届きました。

 飯盛山が382メートル、叶岳が341メトール。小学校の遠足で上がった山です。縦走ですから登り口と降り口は違います。バスで集合地点に向かいました。恥ずかしい話、私は福岡の地名、場所すらもよくわかりません。よく耳にするそのバスの営業所、まるで初めてきた場所のようでした。

 集合地点でお会いした登山者の方たち9名はもちろん初めてお会いします。結局最後までお名前も知らないまま別れました。年齢はお若い方でも50代はじめです。皆さん履き込まれた登山靴にステッキ、いいリュックに山用の服装です。私はジョギングシューズにスウェットパンツでした。同行、先頭を務めるボランティアの登山用品店の方、後尾には市の職員の方が2名、心強く思います。

 「飯盛山、叶岳」は福岡の西北に位置します。麓の飯盛神社の中宮脇から登ります。ここから飯盛山の頂上までが今回の難所だと聞かされました。香港のように舗装された道を歩くのではありません。何十年ぶりの土の山道です。足に伝わる土の感覚に安心感を覚えます。途中岩場や急な斜面があり、女性の方2名が具合を悪くされましたが、引率の方のサポートでみんな揃って山頂に着きました。 ここで各自持参の行動食を食べます。私は自分で焼いたパンのたまごサンドです。出かける前にはしっかりとお肉を朝から食べて出かけました。ここからは福岡の西から博多湾を挟んで志賀の島の方まで見渡せました。皆さんに山の名前を教えてもらいます。ほとんどが小さい頃登った山ばかりです。

 飯盛山の山頂からは、登り下りを繰り返す道が続きます。軽くお腹に物を入れたせいか不調の方も復調しています。一昨日は終日雨でした。そして昨日も午後には雨の降り出す予報です。足元は滑ります。登りより滅法下りに弱い私は慎重に足場を選びました。叶岳の頂上です。 ここには「叶嶽神社」があります。ここからはゆっくりした下り道でした。登り初めから3時間半、無事に下山しました。 こちらから「叶嶽神社」に向かうこともできます。

 雨の翌日気温もやや下がりました。雨も夕方まで降り出すのを待ってくれたようです。久しぶりの山登り、低い山ですが、福岡に帰ってきたという気持ちと、心地よい充足感を味わいました。

 途中たくさんの自成キノコを見ましたが、他の方とご一緒です、写真にも収められませんでした。その代わり、小さなイガ栗をココさんにお土産。 しばらくはこういう機会を利用して福岡の山に入ろうと思います。好きな山、好きな季節。重装備無くして気軽に入れる山を登ります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする