チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

大根餅 (ローパーコウ)

2014年01月31日 05時49分31秒 | チーズ

晴れ、15度、85%

 恭喜發財。(コンフェイファッチョイ)

 お正月が終わったと思うや、旧正月がやって来ました。静かな静かな香港の朝です。今日から4日間、暦の上ではお休みです。故郷中国本土に帰る人、旅行に出かける人、観光客はいますが、香港が一番静かになる時です。この旧正月中、香港を離れるのはもったいないと思う程、ゆっくりした時間が流れます。

 昔の日本のお正月のように、個人のお店は長い休みを取るところもあります。ひと月、2週間。それでも、観光都市の香港です、今では、旧正月の休みも、短くなりました。主人も珍しくお休みと思いきや、中華圏以外は通常に動いているので、どうも、家でお仕事のようです。おとといの夜、日本から戻った私は、昨日は野菜などを買い込みに走ります。香港人の家家は、大掃除。赤いお札を貼って、花を飾り、今日、年初一を迎えます。マンション、ビルには、桃の木、小型のミカンや金柑の木が飾られます。すっかり見慣れた、香港の旧正月の景色です。

 私にとっては、クリスマスから始まるこの頗る慌ただしい時期の締めとあって、やはり気持ちが引き締まります。といっても、日本人ですから、お年玉をわたす、四字熟語の新年の挨拶を言うことぐらいしかしません。それでも、お客様もみえます。そこで、もう20年以上も作り続けているのが、大根餅です。今年は、日本に帰る前に作っておきました。

 大根餅は、飲茶でも一年中出されるメニューですが、本来は、正月を祝う食べ物だそうです。それに、この時期は大根が一番おいしくなります。中華レストラン、ホテル、地元の大手のパンやなど真空パックに入った大根餅を売っています。手頃な値段です。それでも作るのは、やはり、自家製は美味しい。大根が入る量が違います。縁起物ですから、丸く作るのがいいのですが、切り分けにくいので縦長に作ります。 

 日本でも、大根餅を作る人が多いようですね。沢山の大根、たっぷりと干しえびを入れると、それだけでご馳走です。蒸しても、焼いても美味しく食べれます。

 忙しい思いせずに買って来たらいいと、主人は言ってくれます。長いこと、欠かさず作って来た大根餅に、端午の節句の蓮ちまき。中国人でない私たちが、この香港に30年近くも住まわせてもらっているお礼のつもりで作ります。私の祝いの気持ちです。

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ガラスの中の垣どおしと苔

2014年01月30日 04時56分11秒 | 日々のこと

晴れ、14度、79%

 ガラスのポッシェ、ガラスの帽子は、フードカバーにも使われます。チーズを入れて置く、ケーキを入れて置く。何に使ってもいいわけですが、フランスの園芸雑誌で、発芽促進にガラスのポッシェをかぶせているのを見ました。同じ雑誌では、フランスというお国柄、かたつむりからの被害を防ぐため、ガラスのポッシェをかぶせるとも書いてあります。食べるために大事なかたつむりです。

 ウォードの箱と呼ばれる植物栽培用のガラスの箱があります。小さなガラス製のビニールハウスです。大航海時代には、東洋の珍しい植物が、船に乗って潮風で参ってしまわないように、このウォードの箱に入れられて長い旅をしたのです。想像力豊かにその頃のことを思います。

 ウォードの箱は、ガラスを通してお日様の光をもらいます。真水さえ欠かさなければ、中は温室状態で、やや気温が高めです。我が家は、ほんとはチーズ用らしいガラスのポッシェを苔を養うために使っていました。香港で求めた苔は、オーストラリア産の杉苔です。ほんとに小さな杉のような形をしています。ぺたっと這いつくばるような苔と違い、やや高さのある苔です。きれいな緑に育っている杉苔の上に、テラリュームで育ちすぎた垣どうしをのせておきました。ほんの一時的なつもりだったのですが、いけません、垣どうしのあの繁殖力。名前の通り垣をくぐってでもどんどん増えて行きます。ランナーと呼ばれる蔦を出して、あっという間に苔の上を占領してしまいました。 皆さん見ると、この緑饅頭に驚かれます。きれいというより、毎日見ている私には、緑の動物にすら思えます。

 ガラスの中に入れ放しですから、ズボラに水遣りもたまにです。垣どうしの力も強いのですが、いやいや、杉苔も負けてはいません。この状態で一夏を越しています。さて、このまま均衡を保つのやら、まだ、皆目私もこのガラスの中の生き物の行方がみえてきません。

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エレベーターに閉じ込められる

2014年01月29日 04時57分42秒 | 日々のこと

晴れ、4度、70% 福岡

 私が中学生の頃ですから、昭和40年代のことです。日本のどこかで、エレベーターの事故がありました。ニュースで知ったことですが、エレベーターを待っていた人が、ドアが開いたのでエレベーターに入ったところ箱が来ていず、下に落ちて怪我をしたというものでした。そのニュースを見て大笑いの私です。ちょうど、何を見てもおかしいと思う年頃でしたが、その笑いはしばらく続きます。見兼ねた母に厳しく叱られると、一時的には止まるのですが、また笑いが込み上げてきます。今考えると、本当に不謹慎な笑いです。当時より、建物の高さも高くなった昨今、この手の事故も以前より被害状況が深刻になってきました。

 私が初めてエレベーターに閉じ込められたのは、20年以上も前の香港でした。当時はまだ、家庭教師の仕事をしていましたので、沢山のご家庭を廻っていました。九龍サイドの古い啓徳空港のすぐ側に出来た真新しいマンションでした。教え子の家に向かうエレベーターが、急に止まりました。真新しいマンションですから、エレベーターの中は鏡張り、こうこうと電気も付いていました。乗っているのは私ひとり。非常ベルを押しました。当時の私は、まだ広東語がわかりません。しかも、管理員のおじさんも英語がわからない人が多かった頃です。インターフォンで会話を交わすのですが、チンプンカンプン。新しいエレベーターでもあるにもかかわらず、ファンが付いていません。エレベータの中は私ひとりですが、次第に暑くなってきました。少しわかる広東語で、「開門(ホイムン)」と怒鳴る私です。いえ、長く感じました。階と階のちょうど中間に止まっていたエレベーターの扉は、管理員のおじさんの手で開けられました。上の階へ引っ張り上げられました。怖かった思いもあります、暑くもありました。とても、疲れた覚えがあります。

 それから、2、3年後のことです。やはり、教え子の家に向かうエレベータに閉じ込められました。この時は香港人の女性と一緒でした。途中まで行ったエレベーターは、急な停電で、ピタッと止まりました。停電ですから、電気もファンも止まりました。一緒の香港人の女の人は、すごいパニック状態です。大声を出すわ、最後には、泣き出す始末です。他の人がパニックになっていると、不思議に落ち着いていられるものです。そのマンション、3台のエレベーターがありましたが、もちろんどれもが止まっていて、どのエレベーターの中でも誰かが大声を上げています。急な停電は、急に復旧しました。何事もなかったように動き出したエレベーターでした。

 高いビルが建ち並ぶ香港です。エレベーターの大きな事故はあまり報道されませんが、我が家のマンションでも、定期検査が行われています。もう、エレベーターに閉じ込められることもないだろうというより、エレベーターに閉じ込められたことすら忘れていた私は、先日、我が家のマンションで閉じ込められました。乗ってるのは私ひとりです。停電でもありません。非常ベルを押して、インターフォンで馴染みの管理員のおじさんと話します。乗ったら、ドアは閉まったのですが動きません。いくらオープンのボタンを押しても開きません。もう、3度目です。しかも、我が家です。落ち着いたものでした。すぐに3人の管理員のおじさんが、手動でドアを開けてくれました。私は隣のエレベーターで家に戻りました。

 3度もエレベーターに閉じ込められた人も、少ないだろうなあと思っていた時のことです。急に、中学の時にエレベーター事故を大笑いしたことを思い出しました。やはり、あの大笑いの罰が当たっているのかもしれません。この年になると、色々人生の決算をしているようです。差し引きゼロ、これ以上大きな事故に遭いませんように。

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平安膏 香港の塗り薬

2014年01月28日 04時48分36秒 | 香港

晴れ、4度、79%   福岡

 香港にみえた方達は、お土産にタイガーバームを買って行かれます。土産物屋さんにも、空港にも小さなトラの絵が付いたタイガーバームの瓶は売られています。トラのマークはインパクトがあります。しかも、こんな小さな軟膏で、大邸宅を構えるまでにお金持ちになった胡さん一家です。

 なぜか香港には、こうした痛み止め、虫さされに効くといわれる軟膏や塗り薬が沢山あります。香港の観光客が多く集まるチムサッチョイの薬屋さんをのぞくと、棚一杯の軟膏やオイル状のものがそれこそ中國らしいパッケージに入って売られています。どれもこれも、あのメーンソールの強いにおいです。しかも、筋肉痛や腰痛ばかりではありません、頭痛ならこめかみに、虫に注されても塗る、風邪で鼻が詰まったら嗅ぐという具合に使い方も様々です。

 これらの薬、日本でいう整骨院のようなところ、がそれぞれ自家製の塗り薬を持っていて、商品化したもののようです。人気の整骨院は遠くからでも、メンソールの匂いと人の行列で、直ぐにそれと解ります。

 この平安膏もそうしたひとつです。 香港島の西、乾物ばかりを売る街があります。その一角、古い4階建ての普通のビルの2階にある平安膏の作り元、20年以上前は、施術を受ける人もいましたが、最近は、もっぱら軟膏作りに専念しています。

 薄暗い階段を2階に上り、ドアを開けると、鼻が詰まっていない私だって、一遍で涙が出そうにメンソールの歓迎を受けます。明るい室内では、地元の人たちが、小さいピンクの入れ物にセッセと軟膏を詰めています。サイズは2通り、5g程の小さいものは、12個入り。小さい方は、最近では、普通の薬局でも沢山の塗り薬と一緒に売られています。ところが大きいサイズ52g入りの方は、ここ作り元でしか買えません。

  病気などほとんどしない私ですが、肩こりに悩まされる時があります。そんな時、友人が持たせてくれた平安膏です。強いメンソールの匂いも40分もすれば、どこかに消えてしまいます。もう20年近くも、平安膏の作り元に通います。今では、使うのは私でなく、義母や母です。やれ、ぎっくり腰だから持って来て欲しい。やれ、足が腫れてるから持って来てくれと頼まれます。

 沢山あるこうした塗り薬、どれが本当に効き目があるのかは解りません。もしかしたら、みんな同じかな?などと思うこともあります。ただ、このピンクの入れ物、箱はオレンジ色、いかにも中華っぽい他の薬に比べて、なんだか可愛く感じます。

 香港にいらっしゃるとき、お土産に平安膏はいかかでしょう。でも、香港です、この平安膏まで偽物があるそうです。まあ、大きな薬屋さんなら本物だと思います。私も、平安膏を持って、今から両親を訪ねます。

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ドゥラレックスのグラス

2014年01月27日 05時39分29秒 | 身の回りのもの

曇り、15度、79%

 我が家で、常に外に出たままになっている食器があります。ドゥラレックスの小ぶりなグラスが4つ。サイドボードの一番端、台所の入り口にかごにはいってあります。 出し放しは嫌いですが、主人がこの方が便利だと聞きません。それもそのはず、このコップを使うのは大半が主人です。

 ドゥラレックスのグラスは、フランスのカフェグラスともいわれ、なかなか丈夫に出来ています。もちろんフランス製です。このグラスが我が家にやって来たのは25年程前、香港にハビタットというフランス版IKEAのお店で求めました。ドゥラレックスのカフェグラスは、サイズが沢山あります。このかごに入っているのは小さい方から3、4番目の大きさです。ハビタットで売っていたのは、3サイズがひとパックになっていました。トールサイズに太めのサイズとこのかごに入っているサイズ。それぞれが6個でした。まだ、息子も家にいた頃です。この丈夫なグラスは、大活躍。冷たい飲み物、アイスクリームにヨーグルト、時には気軽にワインまで。息子が居なくなると、さすがに大きなサイズの出番は減ってしまいました。引っ越しのとき、太めのサイズの6個は、始末しました。トールサイズは、ベットの下に仕舞われています。

 日本の雑貨屋さんにも売られているドゥラレックスです。丈夫なばかりか、お値段だって手頃です。丈夫といっても香港のマンション住まい、落とせばほぼ割れてしまいます。何個割ったでしょうか、割る度に雑貨屋で買い足してきます。家遣いですから、最近は4つです。

 クリスタルでも、手吹きでもない機械生産のガラスですが、そんなことお構いなしに我が家では大きな存在感があります。積み重ねておけるのも便利です。そして、何より割れても同じものが手に入る、何もかにもの流行が早廻りする中で、定番を作り続けてくれていることに感謝したい気持ちです。

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エダムチーズとエメンタールチーズ

2014年01月26日 05時45分30秒 | チーズ

 曇り、17度、80%

 もう10年以上も前に、「ブリジットジョーンズの日記」という本が出ました。イギリスの作家の本です。しばらくして、レネーセルヴィガーがブリジットを演じて映画化されました。きっと、原作より映画の方が記憶にある方が多いと思います。ちょっとオデブなイギリス女の子のダイエット中の日記、ラブコメディーです。原作は日記形式で、もちろん日々の書き出しは体重から初まります。その体重の表し方もイギリスらしく、kgでもlbでもなく、stoneです。映画の中のブリジットの台詞にはなかったように思うのですが、原作には、ダイエットでチーズを食べれないブリジットが、エメンタールチーズが食べたいと日記に書いています。確かに、数あるチーズの中でも、エメンタールのほのかな甘みは誘惑です。スイスのエメンタールチーズは、「トムとジェリー」の漫画でもお馴染みの、あの穴あきチーズです。

 先日近くのスーパーで、随分高くなったわねと思いながら、赤玉と呼ばれるオランダのチーズを買いました。赤玉は、牛乳から作られるチーズです。大きさも、手まり大のものから2口サイズまで色々あります。表面に赤いワックスが付いているので通称赤玉です。 

 さて、エダムチーズを食べながら、あら?穴が開いていないわね?と思う私です。口に入れたチーズの味も、あら?なんだか木の実のような甘みがないわね?不思議に思いながら、半分近くもパクパクと食べていた私は、はたと、自分が食べているチーズはエダムチーズでエメンタールチーズでないことに気付きました。赤いワックスを剥がして食べ始めたにもかかわらず、エメンタールチーズを食べているつもりでした。頭の中は、ブリジットと同じくエメンタールで一杯、それほどに、エメンタールチーズは、独特な魅力があります。

  グリエールチーズと並んでスイスを代表するエメンタールチーズは、共に、スイス産のもの以外にはこの名前が付けられないことになっています。加熱して、チーズフォンヂュとして食べるのもいいのですが、生のまま食べると硬めのチーズンらではの歯ごたえがあります。外側のやや色が濃い部分などは、コリコリと噛みごたえ十分です。それになんといっても、ガスの抜けた後の穴はこのチーズならではのものです。

 赤玉のエダムチーズもエメンタールチーズも、牛乳から作られるのに、どうしてこうも違うのでしょう。見出し写真の右がエダムチーズです。エダムは、とても食べ易いチーズです。癖はなく、柔らかさもほどほど。

 赤ワインばかりを飲む私ですが。エメンタールチーズは、白ワインの方が合うかもしれません。フォンドヂュには、キリュッシュや白ワインを入れますからね、次回は白ワインと楽しみましょう。

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下着のこと

2014年01月25日 05時39分12秒 | 日々のこと

曇り、16度、82%

 今月の31日は、旧正月の元旦に当たります。つまり、中華圏はここ香港も含めて、年末の慌ただしい時期を迎えています。たったひと月前には、お正月だと日本人の私は、大いに忙しい思いをしましたが、実は旧正月前の方が、緊迫した気分になります。周りが慌ただしいからだけではありません。実際に旧正月の後は生鮮食品が街から消えてしまいます。スーパーは以前とは違い、元旦から開くところもありますが、棚はガラガラです。そんな香港の町中に、旧正月前になると必ずと言っていい程見かけるポスターがあります。きれいな女性が赤い下着だけを付けたポスターです。ワコールなどの下着メーカーのポスターです。見慣れていますが、はたと考えると、何で、旧正前に赤い下着の宣伝かしら?旧正月ともなると、町中赤い色だらけになります。お年玉の袋も赤ならば、家々に貼られるるお札も全て赤。結婚式の花嫁衣装が、中國では赤から解るように、赤はお祝いの色です。それに魔除けの色でもあると言われています。しかも、男性の下着にまで、赤い色があるというからびっくりです。  

 今日は、赤い下着の話ではありません。私がここ数年困っている下着の話です。下着なんて、年中2つしか身につけません。パンツとブラジャーです。色は白、出来たら木綿が多い素材が好みです。白い木綿といってもこの年齢ですから、ある程度はきちんとしたレースなんかが付いているものを探します。よほど黒の薄手のものを着るとき以外は、白の下着です。実は、色物の下着を身に着けていると、一日中落ち着きません。外から見れるわけではありません、下着の色を知っているのは私ひとりです。それなのに、居心地が悪い思いをします。ありがたいことに白のパンツは、良いものが見つかります。ところが、白のブラジャーで年齢相応なレースが付いたようなものは、すっかり姿を消しました。ここ数年のことです。

 胸が大きく空いた服が流行り始めて、下着の意味が、見せる下着に変わって来たようです。大きく空いた胸元からレースたっぷりの胸の谷間を強調した下着がのぞいている服装の人も、若い人ばかりではありません。私年代の方でも、チュニックにスパッツ、胸元にレースの洋服を着ている人が多いのにはびっくりします。皆さん、流行に敏感です。普通の服装の私が付ける下着など、メーカーでは忘れ去られてしまっています。白でなければベージュでは、といわれても「ベージュは、おばさんぽくて嫌いです」。と、おばさんの私は言ってしまいそうです。外国のメーカーのブラジャーは、肩ひもの長さがうまく合いません。ちびですからね。

 そんなわけで、どこにいっても下着売り場をのぞきます。白いブラジャーを見つけると飛んで行くのですが、残念なことに、中学生の女の子が付けるような、シンプルな下着ばかりです。

 流行は巡るといわれていますから、もう少し待てば、白い大人の女性むきのブラジャーが店に並んでくれると待っています。

 

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薯蕷饅頭

2014年01月24日 05時56分26秒 | 菓子

曇り、13度、84%

 鏡開きの11日、きょうはお汁粉が食べれると、朝早くから一晩漬けておいた小豆を炊き始めました。あの小豆の炊けるにおいが家中充満しています。それなのに、お昼になっても小豆は柔らかくなりません。火を止めて、お鍋とにらめっこをする私です。この小豆は、主人が11月に出張で日本に行ったおり買って来たものです。普通の袋入り北海道産大納言と書かれています。時期からいっても新豆ではありません。12月にも日本に帰国した主人が、小豆をもう一袋買って来てくれています。この堅い小豆を捨てて、新しい小豆を炊こうかとも思います。だって、朝から私の頭の中は、お汁粉に浮かぶ丸いお餅です。でも、食べ物を捨てると、後で心が痛みます。そこで、思い切り良く堅いままの小豆のお鍋に重層を入れました。その日はお汁粉を諦めて、小豆のお鍋は蓋もしたまま、一晩置きました。翌朝、蓋をとって小豆を一粒握ってみると、随分柔らかくなっています。新しく水を張り替えて、炊くこと1時間、小豆は柔らかくし上がりました。水を張り替えて重層を捨てたつもりですが、何となく重層が匂う気がします。クンクンと、何度も小豆を匂ってみます。重層が匂う気がするのは、重層入れた張本人が私だからかもしれません。お汁粉は諦めて、こしあんを作りました。

 あんを作ると小分けして冷凍しておきます。ちょうど日本の山芋が手に入ったので、久々に薯蕷饅頭を作りました。香港にも山芋はありますが、これでまんじゅうを作ると腰が弱いせいか、何となくだれたお饅頭になってしまいます。日本の山芋でも長芋より大和芋の方が饅頭には向いているようです。大和芋はすり下ろし、砂糖と合わせてすり鉢で滑らかにします。これを冷蔵庫で一晩置き、上新粉で皮を作ります。膨らすためのものは一切入れません。誰が山芋を使って饅頭の皮を作ることを思いついたのでしょうね。イスハタなどを使う皮より、すごくベッピンに蒸し上がります。 以前、薯蕷饅頭のあんこに粒あんを使ったことがありました。これはミスマッチでした。このベッピンな皮にはやはりこしあんに限ります。

 ちょっと季節が早いのですが、 ゼンマイの焼き印を。冷たいままでもおいしい饅頭ですが、暖め直してやるとなお美味しく感じます。

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クリスマスプディングのフルーツを漬ける

2014年01月23日 05時42分25秒 | 日々のこと

晴れ、12度、80%

 母を老人施設に預けたのはちょうど3年前のことです。入所前の年末は、肺炎のため病院で年を越しました。一日3交代でヘルパーさんが自宅に来てくれていましたが、古い隙間だらけの大きな家に、自分では身の回りのことが出来ない母を住まわせるのには、もう限界がきていました。いえ、遅すぎたくらいかもしれません。肺炎で入院している母に届けたクリスマスプディングが最後で、以来作っていません。

 昨年のクリスマスに、モモさんのご飯茶碗のために久しぶりに買ったイギリスのクリスマスプディング、今の時代にはもうマッチしなくなったような古い感じのケーキです。色合いだってダークな上に、その食感の重いこと。香港に入ってくるクリスマプディングも、年々小型化して店先に並ぶ量も減りました。

 私がクリスマスプディングを焼き始めたのは30年ほど前からです。まずは、クリスマスの1年前からフルーツやナッツを漬け込むところから初まります。 レーズン、プラム、アプリコット、くるみやアーモンド、生のリンゴを刻んで、シナモン、オールスパイス、ナツメグなどのスパイスとラム酒やブランディー、赤ワインんで漬け込みます。初めの3ヶ月は、1週間おきに中身をかき混ぜますが、後は、そのまま常温で保存します。クリスマスプディングを蒸し焼きにするのは、決まってクリスマスのひと月前です。この手の、重いケーキは置けば置く程、味が馴染み香が良くなります。11月の24日に数ヶ月蓋も取らないでいた瓶を開けると、それはそれはいい香がします。昔のこのフルーツのレシピには、牛のケネン脂が使われていたそうですが、私は使ったことがありません。2時間近くかけてオーブンで蒸し焼きにします。焼き上がっても、ずっしりと手応えがあるクリスマスプディングです。

 このケーキを喜んで食べるのは、母と私だけでした。昨年の買ったクリスマスプディングですら、主人は小さな一切れしか食べません。クリスマスプディング作りを止めたのは、食べる人が少ないからばかりではありませんでした。もっと大きな理由があるのです。漬け込んだフルーツは、香港の高温多湿の中でも、5年近くも持ちます。永く置けばそれだけ、まろやかなフルーツが出来ます。5年もの、3年もの、作り立て、台所の流しの下にはずらりと並んでいました。

 母の入所とともに、実家の片付けが始まりました。料理も、掃除もほとんどしない母ですが、庭の梅をシッロップ漬けや梅酒にしていました。例の赤い蓋の瓶が、30個近くもありました。一緒に片付けを手伝ってくれていた主人は、中身も確かめないままゴミの方へと運びます。確かに、あってももう使わない保存食です。重たい瓶を玄関先へと運ぶ主人を見ながら、私が逝ってしまった後も、同じように私が作った物たちは始末されるのだと、改めて気が付いたのです。その後、香港に戻って来て私が一番にしたのは、このクリスマスプディングのフルーツ漬けを自分の手で捨ることでした。

 それがまた、どうした私の気持ちの変化でしょうか?自分でもよく解りません。私が急に逝った後、手書きのプディングのレシピを見ながら作り続けてくれる人もいません。若い時とは違ってそんなことも解った上で、またプディング用の果物を漬け込みました。

 今まで焼いて来た回数以上焼くことは、もう無理です。それでも今年のクリスマス、私のクリスマスプディングが食卓に戻ってきます。

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「うし」という名前の犬

2014年01月22日 05時42分28秒 | 日々のこと

晴れ、10度、44%

 今朝の香港、ぐっと気温が下がって10度近くになりました。冷たい空気の中、まだ明けやらない空の下を走っていると、いつも思い出す話があります。

 2年いえ、3年前の12月、東京の北の近県で起きた話です。ある家の、認知症のおばあさんが行方不明になりました。家の者は探しますが見つかりません。もちろん警察にも捜索願を出していたようです。その晩は12月にしては珍しく、気温が氷点下にまで下がったそうです。家の人たちは心配だったに違いありません。翌朝、おばあさんは少し離れた街の公園のベンチで発見されました。空腹と寒さで衰弱しているものの、元気で見つかったのです。でも、そのベンチにいたのはおばあさん一人ではありませんでした。中型の雑種の犬が一緒でした。おばあさん発見のニュースとともに、犬もニュースで報道されました。ほどなく、犬の飼い主が見つかりました。犬もまた、家を出て迷子になっていたのです。その犬の名は、うし。

 認知症のおばあさん、きっと、あてどもなく街を歩いていたに違いありません。日が暮れること、お腹がすくこと、自分でも意識していたのでしょうか?一方、うしもお腹をすかせて、街を自分の家の明かりを探しながら歩いていたことでしょう。一体どうやって二人は出会ったのか、歩いているおばあさんにうしが付いて行ったのでしょうか。公園のベンチで座っているおばあさんに、うしがすり寄って行ったのでしょうか。おばあさんが、うしにどんな言葉をかけたかも解りません。ただ、間違いなくおばあさんとうしはお互いの目をじっと見て、言葉以上の何かを感じたのだと思います。

 北関東の12月、氷点下の公園のベンチで二人は抱き合って夜を過ごしたのでしょう。うしがいなければ、おばあさんは凍え、亡くなっていたかもしれません。冷たい空気と夜空の星たちの下、二人は数時間を過ごしたのです。

 後日ニュースで、うしを迎えに来たご家族を見ました。姉妹とお母さん、うしという名前は、ちょっとのろまな犬だったから、と言っていました。今はご自慢の犬です。おばあさんも、うしもまだ元気でしょうかね?

 どこで起こったことかも、すっかり忘れています。私が覚えているのは、うしという名前と、どこにでもいそうな雑種の中型犬のその姿です。

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