曇、15度、86%
香港で雑貨を買いたいと思っても、アンティークのまがい物や古具、しゃれたものはなかなか見つかりません。ここ5、6年のことです。北欧の雑貨やヨーロッパからの雑貨を専門に売る店ができ始めました。
香港島セントラルの市場から一本西よりの坂道はアバディーン街といいます。10年程前までは、セントラルのオフィスの印刷を一手に引き受ける小さな印刷屋が軒を並べていました。昼下がりには、輪転機の音がこの通りを満たします。暑い夏の日に輪転機の音だけのこの街は、からからに乾いているようでした。その合間には、牛のバラ肉の麺を食べさせる有名な店があります。 いつ行っても人が並んでいます。この店と階段に添ってある屋台だけは変わりません。様変わりの激しい香港の街、今や印刷屋は一軒もなくなりました。この通りの入り口はラルフローレンの路面店。その隣はアニエスbのカフェ。そして雑貨屋が次々に出来ました。
10年程前、 雑貨屋はこの一軒だけでした。ここしかありませんでした。我が家から坂を下って、10分程。一軒だけの雑貨屋によく足を運びました。欲しいものはないのに、見るだけで楽しい雑貨屋です。今やこの通りに、この同じ店が3軒、もちろんワンチィやトンローワンにも支店があります。
今、ハト時計を探しています。ハトが出て来て鳴くあのハト時計。ある方の家にかかっているのを見て以来、ハト時計を買おうと心に決めていました。主人には、日本製を探しなさいと言われています。昼過ぎとトコトコと坂を下って行ってみました。 ありました、なかなかしゃれています。お店のお兄さん、イタリア製だと言います。これしかないので、もう一軒、今一番私が好きな雑貨屋へ行ってみました。 坂の途中にあるこの店は、以前パグのピアスを友人に求めた店です。パグの陶器のペンダントも指輪もまだあります。ピアスは私が買ったのが最後だったとか。この店にハト時計があるのは知っていました。昔ながらのからくり時計。 これはドイツ製です。一番大きいものがこの写真のものですが、どれもこれも可愛い。ところがその横に、見出し写真のストライプのこれまたハト時計です。この感覚好きです。聞くと、日本製とお店のお姉さん。実は、このハト時計の振り子とはじめの店で見た白のイタリア製と言われたハト時計の振り子は同じ物です。果たして、日本製なのかイタリア製なのか。最終的には主人に決めてもらうつもりです。
この両方のお店、店内撮影は禁止です。私のように足繁くいくお客には、写真とってもいいよとおおらかです。
日本のように何もかも揃いはしませんが、香港人が選ぶ雑貨は、日本人のバイヤーが選ぶものとはひと味違います。IKEAのような巨大雑貨屋からちょいと良いものを扱う雑貨屋、香港の雑貨屋も面白くなりました。