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香港の中華料理は、北京、四川、上海、台湾、客家、広東とそれぞれの地方料理が楽しめます。でも基本は、広東料理です。しかも、香港、長いことイギリスの統治下にありました。観光地ですので、世界中から人がやって来ます。食べ物にアンテナを張っている香港人、洋風な味を中華料理に盛り込むのがとても得意です。そして、流行り廃りもあります。香港に来た当初の流行は、鶏を少し甘酸っぱいレモンのソースで味を付けた、檸檬鶏がホテルなどで出されていました。ケチャップを使った、ケッチャプチャーハンなど西炒飯と呼ばれています。
香港は海にも面しているので、海鮮料理も豊富です。でも実は、香港近海で捕れた魚ではなく、大方は、フィリッピンや、マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、大連からの輸入物です。生きたまま輸入して、大きな水槽に放します。その生きた魚や貝類を客たちは、自分たちでこの魚をと選び食べさせてくれるところが、海に近いところには何カ所かあります。市街地に一番近いのが、鯉魚門(レイユウムン)です。
香港でも、ロブスターのブームが始まった10年ほど前から、急にメニューに上ったのがこの龍蝦伊麺です。伊麺という、揚げた卵麺を使ったこの料理、 見た目には伊麺の上にロブスターがのっているだけのように見えます。ところが、味付けがクリームソースです。店によっては、チーズの味の強いところもあります。
これが中華料理?と思うような味わいです。伊麺は、卵の甘みがほんのりするやさしい味の平たい麺です。イタリア料理のフェトチーネとロブスターの料理が、お手本でしょうが、そこが不思議、クリームやチーズを使ってもやっぱり中華料理です。
頻繁に香港に見える方は、もうこの料理が出て来ても驚かれなくなったほど、今では、普通の料理になってしまいました。もちろん、こんな料理毎日頂くわけではありません。
蝦の身を殻から外すのには手間取りますが、殻や骨に付いた身や魚の頭、尾までもきれいに食べ尽すのが、広東料理です。