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香港の日系のスーパーマーケット、デパートの食糧品売り場には日本からの野菜、果物、お魚、生鮮食品が豊富ではありませんが、並んでいます。もちろん空輸されて来たものですから、お値段は日本より割高。昔から香港に住む者に取っては、感慨深いものがあります。スーパーに並ぶお菓子から干物まで、帰国の度に荷物に入れて持ち帰ったのがうそのようです。
お野菜の表書きを見ていると、福岡から入って来るものが多いのに気が付きます。我が家は、夫婦して福岡の出身です。福岡という字を見る度に、二人してにっこり。
滅多に一緒に買い物などに行きません。というか、家人はほとんど買い物などなさらない。そういう方と一緒に買い物に出かけると、福岡って書いてあるものをみつける度に、お値段も見ずに、かごにポイポイとお入れになります。ホウレンソウがおおいしそうだね、ポイっていう感じです。横で見ている私は、ほうれん草なら市場で買うと、その値段で6倍は買えるのに、と内心ハラハラです。野菜、果物、お魚は、決して日系スーパーでは買わない私です。買うのは、お正月前だけ、えいっと、大枚をはたきます。
でも、こういう方は支払いもしてくださるので、市場が、、、。と思いながらも、くっ付いて歩きます。
先日、水菜を既にかごに入れた家人は小さなパック片手に、これなに?、と聞かれます。私は生鮮物の棚は素通りするので、新しい物など知りません。博多 蕾菜と書かれています。まーなんか新しい物よ、などとうそぶく私です。これまた、値段も見ずにかごにポイ。
家に帰り、さて件の蕾菜をどうやって食べようかと、取り出しました。サラダ、揚げ物などと書かれています。それより裏のお値段を見てビックリ、$38、400円強です。これだけあれば市場で2日分のお野菜が買える値段です。
簡単に水菜とサラダにして食べました。ブロッコリーの新芽かな?ちょっと苦みがあって、なかなか美味しくいただきました。
翌日、気になって調べてみると、博多 蕾菜、大きなからし菜の脇芽だそうです。今売り出し中の新しいお野菜だとか。精神を安定させ、高血圧にもいいそうです。
あのお値段ですから、いつも買えるものではありませんが、新製品を食べるといい気になります。
博多ネギ、そうそう、貝割れ大根も博多から発信したお野菜です。貝割れ大根は、福岡の西にある能古の島で作られ始めました。私の小さい頃は、中洲の料亭向けのお野菜でした。
懐かしい博多、福岡の名の付く野菜や、お魚、あまおうも牡蠣も高すぎて手が出ません。それでも、香港の人が、安心と美味しさを信じて買って行く姿を見ると、本当に嬉しくなります。