小雨、17度、91%
香港の花ブーフェニア、薄ピンクの小振りなブーフェニアは遠目には桜のように見えます。ツツジは満開、その横で、椿も咲いています。少し早く咲いた、コットンツリーの朱色の花が、ぼってりと重たそうです。春になると、何処もかしこも花便り。花便りをもらって、嫌な気になる人はいませんね。
先日、新聞でバラやカーネーションの青い花のを作る研究について読みました。青と言っても、スカイブルーやロイヤルブルーの青です。従来の交合から一歩進んで、遺伝子の領域にまでわたった研究だそうです。出来上がったブルーのバラやカーネーションは、高値で売られることになるようです。ここ香港では、手っ取り早く色を吹き付けた花が売られています。花にとってはとんだ迷惑です。花屋に並ぶ花も、春になると急に数を増しますが、やはり、自然に咲く花に心惹かれます。
以前、この時期の東京の繁華街の街路樹の根元の土に、ツクシが芽を出していました。その側には、雑草などと呼ばれる草が花をつけていました。香港では、街路樹の根元に雑草すら見られません。住宅街にいたってもそれは同じ事。山道もほとんど舗装されています。
でも、少しのぼると道の端に小さな花がちらりほらり。せいぜい、2、3センチほどのものばかり、それでもお日様に向いて笑っています。 タチツボスミレです。名前が解るのは、この花ぐらい。 すみれの原種だそうです。日本で見るものはやや紫がかったタチツボスミレ。
見出しの写真にも使ったこの花、 何年もこの道をのぼるのに初めて見たように思います。
道端の花を見る時は、膝まずかなくてはいけません。覗き込むように花を見るのですが、不思議なことに肉眼で見るより、カメラのバインダーを通した時の方が、よく見えることがあります。あのレンズを通して、気持ちが集中しているからかもしれません。