雨、19度、99%
アユールベーダ、なんとも響きの良いこの言葉、インドの伝統医学を意味します。施術から化粧品などにわたる、生命エネルギーを司るものです。
興味はあるのですが、それほど深く知っているわけではありません。初めて、このアユールベーダに出会ったのは、16年ほど前の初めてのインド旅行でした。しかもホテルのアメニティ。旅先で、私が一番困るのがシャンプーです。たとえコンディショナーが付いていても、洗った髪はなんだかきしんでしまいます。微かなハーブの香りもよく、ボディミルクも、さっぱりとしているのに肌に馴染みます。多湿の香港に永く住んだおかげで、どこに行っても乾燥しているように感じるのです。シャンプーの裏を読むと、アユールベーダに則って作られたと書かれています。
確かに街のドラッグストアーなどに行くと、化粧品から歯磨き粉のようなものまで、アユーダベーダです。これでは何をどう選んでいいのかわかりません。ニューデリーのコンノート廣場のアユールベーダの専門店、バイオティークで化粧水を一本求めて帰ってきました。当時はこんなにネットショッピングなどできませんでしたから、次にアユールベーダに出会ったのは、次のインド旅行の時でした。
4回ほどインドには行っているのに、16年前と知識的にはちっとも進歩していません。アユールベーダは、3つのエネルギーが体を支配するとされています。そして、皆それぞれその3つのうちどこかに傾いていて、傾いているエネルギーによって施されるものが違うのだそうです。ウェッブでも、何処に属しているかを知る簡単な診断が出来ます。これをいつやっても、私は3つに属している珍しいタイプと出ます。そこで、もういいや、と投げ出してしまうのです。
深く知らないままですが、化粧水の使い心地のよさ、クリームが肌にすっと吸い込む気持ちの良さから、時折求めて来たものを使っています。
KAMAのものは、ニューデリーのオベロイホテルのアメニティで知りました。新しくなった、ニューデリーの空港内にもお店があります。お店でお値段を見てビックリしました。よそのところより随分いいお値段です。売られているものの種類も少なく、きちんと作られている様子が伝わってきます。
大切にとってあった、KAMAのバラとシナモン、オレンジの石けんをおろしました。
それぞれのエッセンスオイルから作られた石けんです。私はずっと石けんで顔を洗っています。石けんの善し悪しは、洗顔後の突っ張り具合が教えてくれます。このKAMAの石けん、なんともやさしい洗い上がりになります。
きっといつまで経っても、深くは知らないままのアユールベーダになりそうですが、体に気持ちのいいものは、自然由来のこうしたものだと思います。
今、我が家のバスルームのドアを開けると、バラの香りが微かに香ります。