豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

“His Master's Voice,Victor!”

2022年10月22日 | あれこれ
 
 先日、級友の蒐集した雑貨(?)コレクションを見てきたので、ぼくの「お宝」(と言うほどでもないが)を・・・。

 ここで紹介するのは、あのレコード会社、音響メーカーのビクターのキャラクター・グッズである。
 ビクターの思い出は、昭和30年代にわが家にあった “電蓄” (電気蓄音機)にさかのぼる。まだぼくが世田谷に住んでいた頃、わが家には “電蓄” があった。まだあまり普及しておらず、ぼくの周辺では通っていた幼稚園の講堂でしか見かけたことがなかった。
 その “電蓄” がビクター製で、レコードプレーヤーの天蓋を開けると、内側にあの、旧式のスピーカーに耳を傾ける犬の金色のマークがついていた。
 でも当時の思い出は、この犬のマーク よりも、ラジオのチューナーに付いていた同調を知らせる500円玉ほどの丸いメーター(正式には何というのだろう?)である。電源を入れると、水色の地に黄緑色のマーカー(?)が円グラフのように増えたり減ったりする。そしてチューニングがぴったり合うと黄緑色が100%、円全体が黄緑色になるのだった。この背後から光で照らされた人工的な黄緑色が大好きだった。

 そのせいもあってか、大きくなってからも、ぼくはビクターのひいきだった。大学時代に買ったオーディオも、その後に買ったビデオ・カメラもビクター製だった。
 そして、とくに集めたわけではないが、ビクター関連グッズがいくつか残っている。
 冒頭は、陶器のビクター。小さくて白い方はどこで入手したのか記憶にない。金色のほうも記憶はないのだが、台座に “Victor Millennium Gold Nipper” と書いてあるから、西暦2000年を記念したビクターのプレゼントに応募してゲットしたのだろう。
 そういえば、この犬はニッパー(Nipper)という名前だった。名前の由来はスピーカーかプレイヤーを製作するご主人様の工具のニッパーから名づけられたというエピソードを聞いた。そのご主人様の声がスピーカーから聞こえてくるのに、不思議そうに耳を澄ませて聞いているのだった。
 
       

 上のテレフォン・カードも何かの景品だろうと思う。未使用のままである。
 下のネクタイ・ピンは買ったものか当てたものか、記憶はない。タイピンはお気に入りで使い込んだため、ずい分汚れが目立っている。
 実はぼくは20歳の誕生日に母親からジョン・F・ケネディの横顔が刻まれた銀の円型のネクタイ・ピンをプレゼントされた。吉祥寺の春木屋で買ってもらったのだが、中学校のクラス会につけていったところ、同級生だった女の子から「思い出に欲しい」とせがまれて、あげてしまった。お返しにと言って、彼女はバッグから手鏡を出してぼくにくれた。そして店の紙ナプキンに彼女の電話番号を書いて渡された。
 電話をかける勇気もなく、ぼくは連絡をしなかった。その後彼女とは二度と会っていない。手鏡からは、彼女がつけていた香水の香りがしばらくのあいだ匂っていたが、やがてその香りも消えてしまった。彼女も72歳になっているはずだが、覚えているだろうか。そしてケネディのタイピンはまだ彼女の手元にあるのだろうか。ぼくは彼女からもらった手鏡を失くしてしまった。

    

 最後は、便箋と封筒のレター・セット。これも買った物かどうか・・・。封筒は何枚入っていたのか、最後の1枚になってしまったので、便箋2枚とともに使わないでしまってある。

   

 むかし月刊雑誌の『少年』に「ガラクタくん」(「がらくた君」かも)という漫画が連載されていた。主人公のがらくた君が自分の持っているガラクタの中から毎月1品を取り上げて、その品物にまつわる思い出を回想するという内容だった。
 どうもぼくたちの世代は、少年時代から懐古趣味を植えつけられているようだ。

 2022年10月22日 記

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