豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

「公園には誰もいない」--雪の東京

2024年02月06日 | 東京を歩く
 
 昨夜から今朝早朝にかけて、東京では今年最初の雪が降った。
 大雪警報が出たり、甲州街道が通行止めになったり(交差する道路があんなにたくさんあるのに、どうやって甲州街道を通行止めにすることができたのだろう?)、かなりの大雪を期待したが、今朝起きてみると、数センチだけ積もった雪は早くも融けはじめていた。
 下の写真は今日の夕方のテレビで放映していた甲州街道の上空からの写真。
     

 午後から近所を散歩したが、その途中の公園を撮ったのが冒頭の写真。雪の公園には誰もいなかった。
 東京の雪というと、いくつかの思い出があるが、学生時代の1969年から1974年の間のある正月に(何年だったかは忘れた)、友人と行った都心の美術館の窓から眺めた雪景色もその1つである。
 どこの美術館だったのか、誰の展覧会だったのかも覚えていないのだが、皇居を見下ろす都心のビルの上層階(7、8階だった)にあった。サントリー美術館だったか・・・。
 50年前のその日も東京に雪が降った翌日で、美術館の窓から見下ろした、雪をかぶった皇居の木々や一面真っ白の芝生の雪化粧が印象に残っている。下の写真は本日(2月7日)のテレビに映った今日の皇居前を見下ろした光景。ぼくが50年前に眺めた皇居の雪風景はもっと一面の銀世界だったような記憶がある。
     

 そして、その光景とともに、ぼくは結城昌治の「公園には誰もいない」(講談社文庫、昭和49年、1974年)を思い出す。
       
 
 結城昌治も好きだった作家の1人で、「軍旗はためく下に」をはじめ何冊か読んだのだが、「公園には誰もいない」の表紙が一番印象に残っている。東京で雪が降り積もると、なぜかこの本の表紙が思い浮かぶ。今日の散歩でも、誰もいない公園を通りかかった際に、結城のこの本の表紙の絵を思い出した。カバー挿画は木村茂、デザインは亀倉雄策とある。亀倉は講談社文庫全体のグラフィック・デザインだろう。
 話の内容は覚えていないが、裏表紙の作品紹介を見ると、失踪したシャンソン歌手の死体が軽井沢の別荘で発見されたことから私立探偵の捜査が始まるとある。結城の作品に「軽井沢」ものがあったとは・・・。

 2024年2月6日 記
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 冬の散歩道(2024年1月24日) | トップ | きょうの軽井沢(2024年2月12... »

東京を歩く」カテゴリの最新記事