豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

建築でたどる日本近代法史・9 東京証券取引所

2023年07月01日 | あれこれ
 「建築でたどる日本近代法史」第9回は、旧東京証券取引所。
 「思想犯の獄舎」の次が資本主義の本丸(?)「証券取引所」というのも並びが悪いのだが・・・。

 証券取引所というのが、いったい何をする場所なのか、実はよく知らない。NHKの定時ニュースの最後に「今日の為替と株の値動き」というコーナーがあるから、株の売買はしているようだが、為替との関係は知らない。いずれにしろ、ニュースのたびにやっているところをみると、視聴者の関心が強いのだろう。
 毎年年の初めに、東京証券取引所で振り袖姿の女性を交えて年頭の儀式(大発会だったか)をやっているのが放送され、福岡だったかの証券取引所が取引数激減のために閉鎖されることになったとか、東京証券取引所のシステムがダウンしたために一日中株の取引ができなかったなどというニュースを耳にしたこともある。最近のマイナンバーカードの不具合で取りざたされている富士通の関連会社が、東証のシステムダウンにも関係していた会社だったと(図書館で立ち読みした)先週の週刊誌に出ていた。

 昨今の電子取引の導入によって、証券取引所という場所がどうなり、中で何が行なわれるようになったのかも知らない。オンラインで取引ができるなら、証券取引所という「場所」は必要なくなるのではないのか。 
 いずれにせよ、かつては証券取引所という制度があり、その作業場として証券取引所という建物があったことは歴史上の事実として記憶されることだろう。
 この記事はまさに「株式取引に新風ーー機械化待つ東京証券取引所」という見出しで、「機械化前夜」の東京証券取引所を紹介している。証券マンたちが雑踏して、騒がしく指の動きで売買を行なっていたあの「場立ち」(というらしい)の姿を、「取引所まではジェット機で来て、あとはわらじ履き」と茶化している(日本経済新聞1981年5月5日)。
 そして建物が改築されるのに伴って、売買も機械化されることを紹介している。

 ※証券取引所制度の紹介は、志村治美「証券取引所見学の実行法--株券の流れを追って」法学セミナー1976年5月号を参照。

 2023年7月1日 記 

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