気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

さよならドビュッシー

2013年01月31日 | 「 ぶんこ 」
文庫本を読んでいる時、いまひとつの
作品ならば、ページをめくる手が早い。
面白い作品の時にもやはり、ページを
めくる手は早いが、両者には雲泥の差がある。
ページを進める際の高揚感だ。

映画公開に合わせて読み終えるつもりで
中山七里著、宝島社文庫、
「さよならドビュッシー」を読んだ。
この作品も後者のように、早く先が読みたい、
が、文章から浮かび上がる情景も楽しみたいと
思いつつ、読み進めた。
特に、演奏の描写では、行間からもれ出る、
躍動感に興奮。残念ながら、
クラシック音楽に対する知識や曲の造詣など、
はなはだ心もとないため、行間から旋律といった
物を感じられないのが悔しい。
クラシックに通じている方ならば、多分、
そういうものも感じられるのでは
・・・・・などと想像してしまう。
ミステリーとしてみると犯人対探偵役というより
著者対読者というかたちで、前に読んだ
「タレーラン・・・」と同じタイプになるのだと思う。
個人的にはあまり好みのタイプではないが、
最後に「なるほどね」と唸らされるということでは
良作だと思います。
さらに、犯人がわかっても、
それが暗い結末に感じられないのも好印象。

解説を読むと、探偵役にあたる岬洋介が登場する
「おやすみラフマニノフ」という次作やその他も
控えているらしいので、順次読んでいきたいと思う。

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