気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

浅見光彦

2013年01月26日 | 「 ぶんこ 」
この人物については、多くの方の知るように
改めて紹介するまでもないと思います。
すでに、明智小五郎や金田一耕助、その他
多くの名探偵を越えるほど有名でしょうから・・。
浅見光彦物を、初めて読んだのは、はるか昔、
「天河伝説殺人事件」が映画化された時、
あまり金もなく、書店に並んだこのタイトルは
買えず、古本屋にて、内田康夫氏の物を購入した。
だが、それがどのタイトルだったかは思い出せない。
多分、「高千穂伝説」か何かだったと思うのだが・・。
それ以来、本屋に並ぶ(文庫版)浅見光彦物はほとんど
読んでいるはずだ。

なぜ、これほどまでに好きかというと、
事件の奥に流れる、因習や巨悪といったものに対する
心情やなんかを自分の言葉で伝えてくれるからだ。
更に、シリーズ物として、読むごとに晒される
彼の人となりや家族など、まるでご近所のことの様に
知ることになれば、それなりに愛着が湧くのは必定。
・・・・・あたりまえですよね。

シリーズとして読み続けていて特に面白いのは、
初期の頃の、事件に首を突っ込んで取調室へ・・・・
で、身元が知れたとたんにもみ手をしながら
現れる警察署長といったパターンから始まり、
取調べ室で、自分の母親は心臓に持病があり、
問い合わせで何かあれば・・・というパターンに変わり、
最近は、兄や噂を聞きつけたエライ人もしくは、
軽井沢のセンセなどが捜査を依頼するいったパターンに・・、
しかも、それまでは気づかれないように気を使っていた
兄の情報網をも積極的に利用するといった具合に
行動パターンにも変化が起こっているところ。

最近は、減ってきたような気がするが、被害者の
近親の女性とのつかず離れずといった捜査も楽しみの
一つだし、ルポラーターという性格上、いろいろな
土地の名所や旧跡などを解説付きで読めるところも・・。

多くの作品を、1度だけでなく
何度か読み返した事もあるシリーズですが、
唯一、嫌いというか、「なんだこれ?」と思った作品が
一作だけあります。
それは、「終幕(フィナーレ)のない殺人」。
あとがきでも、自身が書かれていますが、
それまでの浅見光彦物と違うものという
位置づけらしいのですが、「なんかちがう」
そう、思ってしまう作品です。
幸いなことに、これ以降、変な意欲作?はないようなので
書店に並んだ本を手に取り、そのまま安心して、
レジへ向かえるシリーズとなっています。

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