先日、文庫本を選ぶ際、解説を参考にすると書きました。
もっと言うと、「解説を読んで、次回作を読みたくなった」ことさえあります。
最近で言うと、キャロリン・キーン著「ナンシー・ドルー」シリーズがそうです。
はじめに読んだのは、古本屋で購入した格安本。
表紙のイラストが、あまりにかわいいので、
おっさんが手を出すのがはばかりそうな気がしたのですが、
「格安だし、お試しだし」ということで、他の本と一緒に購入。
読み始めると、「なんか、古臭いなぁ」とか「えっ解決」とか
思っているうちに読み終わってしまった。
このままだったら、次は読まなかったかもしれません。
ところが、解説を読んで、「なるほどね、そういうことか」と
この作品が書かれた時代背景や、
アメリカでの位置づけなどを知ると、なぜか、
次回作が読みたくなってしまいました。
その本のタイトルは「古時計の秘密」
著者のキャロリン・キーンは個人の名前ではなく、
ストラテマイヤー工房がナンシー・ドルーシリーズを
世に送り出す時に使用するペンネームだそうです。
さらに、このナンシーをヒロインにした物語が
最初に書かれたのは1930年だそうで、しかも、驚くことに、
いまでも彼女をヒロインにした新作が発表されているらしい。
これだけ聞いただけでも、それなりに興味が沸いてくる。
「たしか、あと2冊ほどあったなぁ」と、早速古本屋へと
足を運びましたが、手に入ったのは1冊だけ、
幸い、シリーズ2作目だったので一安心。
「幽霊屋敷の謎」は1作目の解説で時代背景が多少
インプットされているので「うんうん、なるほど。この時代は
こうだったんだ」と・・・。
さらに、前作にもまして、ナンシーの探偵としての
技量というか、手際というか、ちゃんとミステリーとしての
謎解きのための布石が打たれていき、最期にそれを回収するという
手法にも迷いがない(←ちょっとえらそう)。
こちらの解説も、さらに、新たな情報を提供してくれます。
なにより、解説を書かれている方の
この作品を楽しみにされていることが伝わってくるようで、
にわか読者になった自分も楽しみになってきます。
実際、このブログの紹介を読むより、
本屋で手にとってみる方がいいでしょう。
たぶん、「おもしろそう」と思われると思います。
その後、出先で古本屋を覗いたり、アマゾンで安いものを購入し、
ナンシー・ドルーシリーズを買いあさり、読み始めたのですが、
残念なことに、創元推理文庫刊のナンシー・ドルーシリーズ
第1期は8冊でおわり。次のシリーズがでるかどうか
分からないということだそうです。
重ね重ね、残念でしかたない。
8冊を買い揃えたものの、それで終わりと思うと、
読み終えるのが惜しく、
現在、6冊目「レッド・ゲート農場の秘密」を
読み終えたところで読むのをやめている。
創元推理文庫の関係者の方にお願いしたい。
7冊目、8冊目を早く読ませたかったら、
続きを出してください。お願いします。
それから、表紙のイラストはミギーさんでお願いします。