年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

夏コミ終わりました…夏コミ新刊1冊目表紙。

2008-08-21 17:32:46 | 涼宮ハルヒ
夏コミ、volunteersに来てくださった方に感謝であります。留守がちだったので行き違いになってしまった方もいらして、失礼いたしました。
ただ、行き違いになった丸岡さんと、偶然会場で真正面で鉢合わせしたのは驚きでした。なかなか会えない会場だという話なので尚更です。
公式発表では2日目が18万人、3日目が20万人ですが、企業ブースや外周目当てが多く、東ホールの混雑は1990年代末ごろがピークで、最近は緩和されつつあるのかもしれませんね。
実際、外周サークルが午後に『新刊まだありま~す!』と呼び込みしてましたから、赤松健さんが10年位前に仰ってたコミケからネットへのポールシフトもようやく表面化してきたというところでしょうか。
隆山温泉のリーフ本も出したので、夏はコピー本含めて新刊5冊出せたことになりますね。コツコツやった結果です。『病床パブリック』は私の手元にも無い有様なので、まあ、この時期に作っておいて正解でしょうか。
夏休みの宿題をやれた記憶が無いので、親や先生が心配するようなボケた子供でも30過ぎりゃ、コツコツやれる人間になれるってことですかね。
竹箒が東館に出ていたので、Fate本をお渡ししようと準備していたところ、volunteersの前を奈須さんが歩いてゆかれるのを発見したので、根路銘さんとTypemoonエースの記事で疑問に思ったところなど伺ってみました。
詰め将棋のように次回作や今後の展開を考えてらっしゃる方だという根路銘さんの奈須さん評がズバリだと思います。
竜騎士さんもアニメ化以前のインタビューで、ひぐらしの構造を決定する上で、謎を巻狩りのように追い立てるシステムを語っておられましたが、これ、アインシュタインの数式の変数の追い立て方と同じでありまして、『数学』がネタ出しの重要アイテムになってくる時代なのでしょう。
奈須さんも数学は重視しておられました。こういうお話を伺えたので、単に冊数の多少で無しにFate本出しといて良かったと思いました。
面白いハルヒ同人誌紹介
テラいちみ『キョン子の爆進』:いちみ、コウジ、氷野広真、ふじもとあきお、YU-jiの5人によるキョン子本。楽しんで製作できたそうで、そういう前向きさが伝わるのか、読んで面白く、読後感も良し、です。
続編の『大爆進』もありまして、続編や対になってるネタも有るので変則的に、続編と連結して語ってゆこうかと思います。
ジャンルの役割の一つとして、「ジャンルという枠組みが人材交流の場を創出し、そこでの相互作用で面白いものが生み出される」という機能が有ると思いますが、この本はその実例ですね。
画力があればどんなネタも寄り切れてしまうという実証でも有ります。
オリジナル好きやマイナージャンル好きからはジャンルの別の機能ばかりがマイナス面として非難されてるように見受けられますが、面白い本を生み出す刺激が無いなら、マイナーだろうがオリジナルだろうがそのジャンルは死の世界でしょう。
テラいちみ『キョン子の大爆進』:続編。双方のOP、ED漫画はコウジさんの「爆進はにわ」、いつもの「はにわ妹ちゃん」と「キョン子はにわ」の掛け合い。
俺と海さんや玉亭さんもそうなんですが、女の子を可愛らしく描けるのに、この落差、緩急自在。読者置いてけぼりの展開が笑えます。
本編の「女体化古泉に言葉責め」ネタ、秀逸です。一昔前は、『漫画の長所は絵で表現すること』というドグマがありましたが、会話で十分面白いです。
セリフで押すラノベはシナリオみたいで小説っぽくないと批判されてた時代も有ったわけですが、そんなところは面白さの本質ではなかったと言えそうです。
面白いセリフのやりとりは、読んでいて面白いと思います。盗みたいところですね。
「妹ちゃんのキョン子着せ替え」ネタ、コウジさんは非常に妹ちゃん好きの様で、キョン子相手でも妹ちゃんのキョン君好き爆発で微笑ましい。私ももう少し妹ちゃん活躍させてあげないといけないような気分になってきますね。
地味にパースついた背景をしっかり描き込んでるのが凄い。電脳化で容易になってるとは聞きますが、こういう作り込み有ってこそ「会話押し」展開も可能になってるかと思います。
ふじもとさんは典型的な可愛い絵柄で酷いネタをさらりと流せてしまう、うらやましい芸風の方。
体育の着替えネタ「のーぶら主義」、祭で浴衣ネタ「のーぱん主義」という羞恥プレイ(?)で攻めております。キョン子の内面が男だから発生する盛り上がりを利用しております。上手いです。
さらりと流してますが、ハルヒも脱いでしまうという展開が凄いです。少なくとも夏コミ前のハルヒジャンルの衝撃シーントップ10上位に入ります。どきどきです。
Yu-jiさんは変則4コマで「谷口との絡み」と「佐々木団との絡み」。あいかわらず『変則4コマの鑑』、模範的作品だと思います。
どのキャラを絡めるかで展開は変わる訳ですが、谷口視点でキョン子の身体を舐めるように描写するだけで一本漫画が描けるのは『長門セーフモード』の作者ならではの力量ですね。こういうちょっとした工夫で成果を出すやり方は参考にしたいところです。モルディブ転校は笑いました。
キョン女体化は99・9%『ハルヒ原因』ネタなのですが、Yu-jiさんは『九曜黒幕』ネタ。こういう所も見習わねばならないコロンブスの卵ですね。
そこから長門、九曜絡みの三角関係で盛り上げて、佐々木さんと急接近というネタの回し方は上手いですね。短編ながら、物足りなく感じないのはこの詰め方が適切だからだと思います。キスを求める九曜さんが眼を閉じるのが絶品。可愛らしい。
ネタを十分に展開し尽くす尺をとることはプロでも困難だということは竹熊健太郎さんの適切な連載の長さ=単行本の巻数の議論(現状批判な訳ですが)に明らかですが、他人が実践しているところを参考に出来るのは幸運と言わねばなりませんね。ここの長門の嫉妬も相変わらずいい感じですね。
氷野さんのキョン子ネタは『異説』とある通り、「脱皮」という凄さです。抜け殻キョンとキョン子の上手く噛み合わない会話も笑えます。なにやら『みなみけ』のエッセンスが活きてる様に見受けられます。
性転換→クマノミという「抜け殻キョン」の機転(?)も妙ですが、「キョン」が砕け散ってオチという何という投げっぱなし!…どころか、クマノミネタで続編→巨大イソギンチャク登場→喰われる、こんなベルトコンベア展開、凄すぎます。
地味に新川さんと森さんが何の説明も無く服装チェンジしてるのもスルーしてEDってのも油断ならない作家さんだと思いました。作品も面白いですが、作家さん自身が面白いタイプですか?
いちみさんの作品はシンプルな挑戦応戦モノで、『キョン子』は事件の解決に絡むのですが、本のテーマからいえば、『キョン子』である必要性無視の超展開(!?)です。ある意味、これが一番普通の展開と言えるのが凄い。
キョン子は出てるだけで『それはそれとして超展開』という趣向なら、折角TFEI3人娘揃い踏みの唯一の作品なので、もう少し朝倉・喜緑さんの悪の幹部的掛け合いとかで引っ張っても良かったと思います。勿体無い。
いちみさん、地味に5人中一番キョン子のパンチラが多いです。実は『爆進』『大爆進』は本質はストイックな作品群なんでしょうかね?
むちゃくちゃ長くなったのでこのへんで。まだまだ面白い本の紹介は続きます。


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