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片上鉄道の展示運転~毎月第1日曜日に開催

2013-04-07 | 博物館・保存施設等

少し前の事になりますが、MAKIKYUは2ヶ月程前、岡山周辺へ足を運ぶ機会がありました。

その際に乗車した交通機関などに関しても、ボチボチと取り上げていますが、2ヶ月程前に岡山周辺へ足を運んだ最大の目的は、柵原(Yanahara)ふれあい鉱山公園で開催されている旧同和鉱業片上鉄道の展示運転に足を運ぶ事でした。

旧吉ヶ原駅とその周辺が、現在柵原ふれあい鉱山公園として整備されており、旧吉ヶ原駅構内と周辺の線路を用い、動態保存運転を行っています。

柵原ふれあい鉱山公園は山間部の美咲町に位置し、片上鉄道廃止後に代替運行されている路線バスは便数僅少、かつ休日全便運休となっています。

その他の公共交通機関も、高下~津山間を運行する中鉄北部バスの便のみ、このバスも休日運休便が多数存在するなど、自家用車などを利用するならともかく、公共交通機関の便は決して芳しいとは言い難いのが現状です。

おまけに片上鉄道の展示運転は、基本的に毎月1回・第1日曜日に開催されるだけですので、この開催日に都合が付かないと…という事で、首都圏に身を置く余所者、その上仕事柄土日休みとは限らないMAKIKYUにとっては、以前から足を運びたいと思っていても、なかなか予定が合わず…という状況でした。


そのため2月にようやく休みと展示運転の日程が合致し、足を運んだ次第ですが、さすがに近場ではなく、頻繁に足を運ぶ地でもないだけに、近隣の他地域訪問も兼ねた旅行となり、その道中で旧吉ヶ原駅に立ち寄ったものでした。


旧吉ヶ原駅は廃止から結構な年数(20年以上)が経過していながらも、特徴的な駅舎をはじめ、駅構内の設備などもかなり手入れされた状況で保全されており、現役の地方ローカル線などと比べても、見劣りしない印象を受けたものです。


駅構内には月に僅か1日だけの営業ながらも、今流行の「猫駅長」も勤務しており、たま駅長(貴志川線貴志駅)の様な立派過ぎる駅長室こそないものの、ばす駅長(会津鉄道芦ノ牧温泉駅)の様な巡回勤務(放し飼い)でもなく、両者の中間に当たる勤務形態となっています。


そして展示運転を行っている列車に乗車するには、実質的には一日フリー乗車券と言っても過言ではない「一日会員証」を購入する必要がありますが、この会員証が1枚あれば、昼時(12時台)を除く10時~15時までの間に運転(30分毎)されるどの列車にも乗車できます。

乗車回数制限などもありませんので、これだけの設備を維持するのに莫大な手間などを要する事などを考えると、随分割安な印象があり、午前・午後各1回ずつ展示運転列車に乗車する程度でも、個人的には支払った運賃(?)以上の価値ありと感じる程です。

展示運転される各列車は、基本的には旧吉ヶ原駅1番線~柵原口仮乗降場(柵原方向に少し進んだ所にあり、一般乗客の乗降不可)~
柵原鉱山資料館(旧吉ヶ原駅2番線)~柵原口仮乗降場~旧吉ヶ原駅1番線を運行し、実質的に旧吉ヶ原駅~柵原口仮乗降場間を2往復
運転していると言っても過言ではないのですが、1往復して柵原鉱山資料館(旧吉ヶ原駅2番線)に到着した際には、折り返し時間に降車する事も可能となっています。
(実際に1往復だけ乗車し、下車する旅客(?)の姿も結構見受けられたものでした)


展示運転列車の折り返し地点となる柵原口仮乗降場は、一般客の乗降こそ出来ないものの、旧柵原駅の駅名標+αの駅名標なども注目です。


折り返し時間には特製スープの販売も行われており、駅名標左下にある鍋の中身が特製スープですが、特製スープは若干スパイスの利いた味で100円、HPなどには告知が無く、実際に展示運転列車に乗車して、MAKIKYUは初めて存在を知ったものでした。

特製スープは売り切れ次第終了となり、午前中の列車に乗車した時には販売していたのですが、午後には販売終了となっていましたので、このスープを試されたいと言う方は、なるべく早い時間の展示運転列車に乗車された方が良いかと思います。


また月1回だけの展示運転ながらも、旧吉ヶ原駅周辺には何箇所かの踏切も設けられており、展示運転時には実際に踏切も稼動していますが、それ以外の時には遮断機を取り外すと共に、「使用中止」の札が掲げられ、展示運転終了後にこの姿を見ると、月1回だけ運行する鉄道である事を強く実感したものでした。

柵原ふれあい鉱山公園は、岡山県内やその周辺(関西各都府県や広島県など)からは、さほど足を運ぶのに労しない気もしますが、それ以外の地区から足を運ぶとなると、その道程だけでも…と感じる場所です。

しかしながら廃線から20年以上が経過した今日でも、有志によってこれだけの設備が維持されている事例は数少なく、展示運転に用いられる車両も相当な年代者であるなど、遠方からはるばる足を運んだ甲斐は充分あったと感じるものでした。

MAKIKYUにとっては、頻繁に足を運べる所ではありませんが、機会があれば再訪したいと感じたもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も機会がありましたら、是非柵原ふれあい鉱山公園へ足を運ばれ、片上鉄道の展示運転列車に乗車されてみては如何でしょうか?

なおこの記事を見て、片上鉄道の展示運転に興味を持たれた方で、展示運転の詳細などを知りたい方は、以下のサイトへアクセスして頂ければ…と思います。

片上鉄道保存会 http://www.ne.jp/asahi/katatetsu/hozonkai/

あとMAKIKYUが展示運転の際に乗車した車両に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。



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