12月にMAKIKYUが長崎県の対馬へ足を運んだ際には、対馬へ向かう際には福岡発の壱岐・対馬フェリー「フェリーつばさ」を利用して厳原から対馬入りしたもので、福岡~対馬間を運航する旅客航路は、大半の便が厳原発着となっています。
しかしながら1日1便のみながらも、九州郵船が福岡~比田勝間で「フェリーげんかい」を運航しており、所要時間は片道5時間超と結構長いですが、対馬往復のいずれかでこの航路を利用すれば、南北に長い対馬を効率よく観光するには便利かと思います。
(特に福岡発は夜行運航ですので、時間を有効に活用するという観点でも有用かと思います)
フェリーげんかいは、九州郵船が運航しているフェリーの中では最古参である上に、外海を長時間航海する航路に充当される船の割には小柄で、古参と言う事もあって横揺れ防止装置も装備していませんので、海が穏やかな時であればまだしも、荒れている時の乗船などは相当難儀するのでは…と感じます。
(MAKIKYUは「フェリーげんかい」よりは船体が大きく、横揺れ防止装置付きで九州郵船では最も新しい唐津~壱岐航路の「エメラルドからつ」でも、台風が接近して海上が荒れている時に乗船して船酔いした有様ですので、この様な時に「フェリーげんかい」に乗船したら、もっと大変だろうと思います)
この「フェリーげんかい」は、比田勝の街中からは少々離れた所から発着しており、対馬交通の上県営業所からは徒歩で30分弱、公共交通機関(路線バス)の便も限られます。
そのため自家用車などでの送迎でもない限りは、非常に利用し難いのも難点ですが、街の規模などを考えると、人員だけでなく生活物資輸送の関係もあるかと思いますが、厳原以外に比田勝を発着する対福岡航路が、基本的に毎日就航しているだけでも大したものと感じます。
(「フェリーげんかい」がドッグ入りした際には、唐津~壱岐航路で「エメラルドからつ」と共に就航している「フェリーあずさ」が代船として就航し、その時は唐津~壱岐航路は「エメラルドからつ」1隻での特別ダイヤ運航となります)
また比田勝港では旅客船だけでなく、海上保安庁の巡視艇が何隻も係留されている姿を目撃し、こんな姿を見ると異国に近い事を改めて実感させられたもので、比田勝は様々な点で離島のはずれに位置する田舎町ながらも、日本では他に類を見ない「国境の街」である事を強く実感させられたものでした。
この「国境の街」比田勝からは、旅客航路も対福岡航路だけでなく、国際航路も出航しているのですが、国際航路に関しては近日中に続編記事で取り上げたいと思います。