今春の青春18きっぷ使用期間が1日から始まり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、早速18きっぷを使って各地へ出かけられたり、これから何処かへ…と考えている方も多いかと思います。
MAKIKYUも今春の青春18きっぷは1セット(5回分)を購入しており、昨日日帰りで静岡県内へ足を運ぶのに、その1回目を利用したものでしたが、その際には185系電車のリバイバル塗装編成に遭遇したものでした。
185系は一応特急形電車ながらも、普通列車での使用も想定されて製造された事もあって、製造当初は普通車の座席が転換式クロスシートだった事などもあり、一部では遜色特急とも言われています。
特急車にしては珍しく窓が開き、客ドアの幅が広く確保されているのも特徴で、JR化後はリニューアルと共に座席の交換(回転式リクライニングシートに取替)や、これと並行した塗装の変更が行われ、今日に至っています。
決して新しいとは言い難い国鉄型車両ながらも、ほぼ同時期に製造され、スペック的にも類似する近郊型車両・117系電車が、JR東海では次々と引退する中で、車両使用年数が短い傾向にあるJR東日本にしては珍しく、まだ退役の話すら…というのは少々不思議な感じがします。
とはいえJR化後に製造されたステンレス製車両でも、余剰車両を中心に大量に運用離脱・廃車が発生している状況などを踏まえると、鋼製車体で抵抗制御の旧式車両をまだまだ使い続けるとは考え難く、その遠くない内に大きな動きが出てくる公算が高いのでは…と思っています。
一時期はJR化後のリニューアル新塗装に統一された185系も、最近になって登場当時の装いを再現したリバイバル塗装車が登場しているのも、引退がさほど遠くない事を暗示している様に感じます。
このリバイバル塗装編成は神出鬼没で、編成数が限られる事から、近場だけあって見かける機会は結構あるものの、運用情報などを念入りにしらべていない限り、たまたま遭遇した際に撮影するのは…という状況で、登場から結構な時間が経過しているものの、今までマトモに撮影した事は…という有様でした。
しかしながら昨日、今月のダイヤ改正で185系充当が終了となる事が発表されている東海道線・東京→伊東の普通列車(朝の下り片道1本のみ)に乗車したら、途中熱海で切り離しとなる後5両に、このリバイバル塗装編成が連結されていました。
この列車は途中、根府川駅で特急(運行ダイヤや料金は大きく異なりますが、設備的には追い抜く普通列車と大差ない乗り損列車です)退避の停車時間があるのですが、その際駅ホームは185系による東海道線普通列車が見納めになる事に加え、この列車にリバイバル塗装車が充当された事で、ミニ撮影会と言っても過言ではない状況でした。
(ただ停車時間に余裕があり、平日の通勤時間帯を過ぎた頃だけあってか、撮影者も殺到する程ではなく、比較的ノンビリとした雰囲気だったと感じています)
MAKIKYUも停車時間を利用し、狙わずにたまたま…となるとなかなか遭遇しないリバイバル塗装編成の姿を何枚か撮影したものでしたが、185系は白に緑のストライプが一番…と感じたもので、現行踊り子号用リニューアル塗装と比べても、リバイバル塗装の方が見栄えも…と感じた程です。
乗車列車の前7両は、現行踊り子号用リニューアル塗装でしたので、連結面付近では両塗装の違いを比較する事もでき、両者を比較すると、どちらも白系+緑系の装いながら、一目で違いが分かる緑だけでなく、白色の色合いも結構違う事を実感させられます。
またリバイバル塗装の後5両は、途中熱海で切り離しとなり、側面は本来「熱 海」の行先表示が出ている筈なのですが、設定ミスなのか、それとも字幕の故障なのかは分かりませんが、何故か「特急踊り子 伊豆急下田(自由席/指定席の表示あり)」が掲出されていたのは少々惜しい限りでした。
とはいえ今春の青春18きっぷを利用して乗車した列車で、希少な185系リバイバル塗装+前面普通表示と言う、巡り合う頻度が少ない車両に遭遇できたのは、幸先の良いスタート…と感じたものでした。
ちなみにリバイバル塗装の後5両は、熱海駅での切り離し後は、前面に185系の主たる任務と言える「踊り子」表示を掲出した姿となりましたが、こちらの姿を見ても、185系にはこの姿が一番…と感じたものです。
話題づくりの為に旧国鉄塗装に塗り替えた、偽リバイバル塗装などは不恰好な邪道と感じているMAKIKYUですが、全車リニューアル済で更新からの年月も経過し、今日ではリニューアル車である事をPRする必然性も薄れている気がします。
185系の大規模検査入場→塗装剥離・再塗装とする際には、各編成共にこのリバイバル塗装にしても…と感じた程で、これからダイヤ改正までの間、「普通」表示の185系があとどれだけ見られるのかも気になる所です。