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豊橋鉄道 3203号車~市内線で標準塗装を纏う唯一の存在

2009-05-11 | 鉄道[東海]

先日豊橋鉄道(豊鉄)市内電車で活躍する最新型車両・T1000形「ほっトラム」に関して取り上げましたが、先月豊鉄市内電車を利用した際には、ほっトラム以外に3200形と呼ばれる車両にも乗車する機会がありました。

近年比較的新しい親会社からの車両大量移籍に伴い、旧型車両が玉突きで置き換えられた今日では、現在豊鉄市内電車で通常営業運転で用いられている車両の中では古参の部類に入ります。

3200形は移籍年代こそ随分の差(3200形は昭和50年代に移籍)があるものの、最近多数が移籍して主力となっているモ780形と呼ばれる車両などと同じく、隣県の親会社路線から移籍した車両で、彼の地では580形という形式が付けられていましたが、この車両の登場は昭和30年頃ですので、鉄道車両としては比較的古い車両の部類に入ります。
(ただ日本の路面電車はこの年代の単行車両が今も各地で多数走っており、この年代に登場した車両の機器を転用し、車体だけ載せ替えた車両も幾つかの都市で走っているのですが…)

豊鉄では戦前製の3100形と呼ばれる車両が今も1両だけ残存しており、これは3200形よりも古い車両ですが、現在は通常営業に用いられない状況ですので、実質的に営業車としては豊鉄最古参の車両になっていますが、古巣の隣県親会社路線は既に路線廃止となった今日、この車両が」彼の地で活躍した平成生まれの車両と豊橋で顔を合わせるのは不思議な印象を受けるものです。

また豊鉄市内電車は今日広告電車ばかりという状況になっており、2両の低床電車以外の営業車両は皆…という程の状況ですが、ほっトラムの営業開始とほぼ時を同じくして、3203号車がクリーム色に赤帯の装いに改められており、MAKIKYUが乗車した3200形はこの3203号車だったのですが、標準塗装が久々に復活して注目を集めています。

MAKIKYUは豊鉄路面電車が広告電車ばかりになる前の年代には馴染みが…という状況ですが、この塗装は渥美線(郊外電車)でも昇圧前の多車種混在時代(MAKIKYUは残念ながらこの頃に渥美線を訪れた事はないのですが…)に用いられており、この標準塗装は3203号車が現在唯一ですので、リバイバル塗装車が出現した様にも感じたものです。

また3200形は古参車とはいえ冷房改造も施されていますので、今後もまだ活躍する事に期待したいものですが、欲を言うならば3200形に豊鉄標準塗装だけでなく親会社の装いを施した車両も出てくれば…などと感じたものでした。
(さすがに広告なし車両を何両も走らせる事は厳しく、3203号車で豊鉄標準色が見られるだけでも有難い事ですが…)

豊鉄の路面電車は路線長も比較的短く、車両数も決して多い部類ではないものの、新旧様々な車両が走り交う姿は魅力的で、新車好きな方と古参車好きな方のどちらでも楽しめるかと思いますし、豊橋自体も名古屋から近い上に、青春18きっぷ(今は期間外ですが…)で首都圏~関西方面などを移動する際にも比較的立ち寄り易く、豊鉄の路面電車自体も比較的手頃に乗車できます(1乗車150円均一:終点まで乗り通しても30分かかりません)ので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非豊鉄の路面電車に乗車してみては如何でしょうか?