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MAKIKYUのページ

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臨時快速・おもいで湯けむり号~見た目は昔懐かしの車両ですが…

2008-09-13 | 鉄道[東北]

 

昨日「MAKIKYUのページ」では阿武隈急行からJR線に乗り入れる「ホリデー宮城おとぎ街道号」に関して取り上げましたが、MAKIKYUがこの列車の終点・仙台駅で下車した時間は18時過ぎ、この日は臨時快速・おもいで湯けむり号が運転されており、丁度この列車も終点の仙台駅に入線する時刻でしたので、この列車には乗車こそしていないものの、その様子も見てきました。

「おもいで湯けむり号」は、かつてはJR非電化線区の大半で姿が見られたものの、今や老朽化で廃車が進み、希少な存在となっている急行形気動車・キハ58系列を用いた臨時快速列車で、運転日限定で仙台~新庄間を1往復だけ走る全席座席指定制列車です。

この列車で用いているキハ58系列は、国鉄時代に修学旅行専用列車が纏っていた朱色と黄色の装いに改められた車両を用いており、修学旅行専用列車が掲げていた「おもいで」ヘッドマークまで付けている有様ですので、外見だけなら2両と編成は短いものの、「昔懐かしの修学旅行列車」をリバイバルしたかの様に感じられます。

仙台駅では運転日限定で1往復のみにも関わらず、ホームにもきちんとイラスト入りの乗車位置目標が出ていたのは驚いたもので、現在行われている宮城県観光キャンペーンの一環として、JRも随分力を入れていると感じたものです。

この装いとなったキハ58系列は、JR化後に急行月山・よねしろ号用として、特急並みの回転式リクライニングシートに改められた車両で、月山号・よねしろ号が廃止になった後は快速列車の指定席などに用いられていた車両ですので、MAKIKYUもこの車両には何度か乗車した事(中には知名度の低い臨時快速・千秋号での乗車もありましたが…)があり、普通・快速列車ではかなり乗り得に感じた反面、修学旅行専用列車をイメージさせる列車での抜擢には不似合いな感もあり、乗るよりも見て楽しむ列車と考えた方が良さそうな感を受けたものです。

ただ全席指定制で指定席料金を要する事を考慮すると、設備も「昔懐かし…」のレベルでは非常に限られた日数のレールファン向け列車であればともかくとして、鳴子などの陸羽東線沿線を訪れる一般旅行者には、現代のサービス水準には遠く及ばず、それどころか今や比較的新しい気動車(キハ110系列)で運転される同線のワンマン列車と比べても、明らかに見劣りしますので、レトロなイメージを持ちつつも、別途料金を徴収する列車に見合う車両を用いる必要性がある事を考えると、この車両の抜擢はまさに適材適所なのかもしれません。

またこの列車が終点の仙台駅に入線した際は、降車扱いを終えた後も暫く停車しており、その時には隣のホームに原ノ町行きの普通列車が停車していましたが、原ノ町行きは見るからに現代の車両という雰囲気を漂わせる低床の新型ステンレス車・E721系でしたので、30年以上前を連想させられるレトロな雰囲気(MAKIKYUがまだ生まれていない頃の話ですので、MAKIKYUは写真でしか知らない世界ですが…)が漂う列車と並ぶ姿は対照的で、この様はリバイバル列車ならではと感じたものです。