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北近畿タンゴ鉄道 MF200形気動車(更新車)~開業20周年を迎え、装いも新たに…

2008-10-19 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

 

「MAKIKYUのページ」では最近、北近畿タンゴ鉄道(KTR)の特急用車両に関する記事を取り上げましたが、MAKIKYUが先月KTRに乗車した際は、特急列車や特急用車両を用いた快速列車以外に、一般車両を用いた普通列車にも乗車しています。

その中でもKTRが宮津線をJRから引き受ける前から運行していた宮福線は、宮津線引き受け前は宮福鉄道と名乗っており、現在でも同線の普通列車の大半は、約20年前の宮福鉄道発足時に導入された気動車が用いられています。

宮福鉄道発足時に導入された気動車は、MF100形とMF200形の2形式があり、MFは「宮(Miya)」と「福(Fuku)」から1文字づつ取ったものですが、KTR発足後もこの2形式は宮福線専用車という位置づけもあるのか、MFの形式名はそのままとなっています。
(他のKTR車両は、KTR○○形と名乗っています)

この両形式は車体長16m程度の小柄な軽快気動車で、両者は外観も同一ですが、MF100形は緑色、MF200形は赤色と塗装が異なっており、車内もMF200形はイベント用車両と言う位置づけで製造された事(特急車両がゴロゴロしている現在のKTRでは、普通用車両で特にイベント用車両を用意する必要性は乏しいですが…)もあって、やや高級な造りとなっているなど、若干の差異が見受けられます。

両者は運用上の区別もなく、実質的にほぼ同等の車両と言えますが、その車内は廃車発生品ながらも、2+1配列で回転式リクライニングシートが並んでおり、この座席は当初、普通列車にしては極めて豪華な設備と話題を呼んだ程ですが、KTRではその後の普通列車用車両(宮津線用のKTR700/800形)でも転換式クロスシートを採用しており、KTRのサービスレベルの高さを感じさせられるものです。

ただ豪華な設備を誇る車両とはいえ、20年も使い続けるとさすがに老朽化も進行して来る事もあり、最近になって更新工事が始まっています。

MAKIKYUが宮福線の普通列車に乗車した際、やって来た車両がこのMF200形更新車両だったのですが、この車両は内装の化粧板や座席モケット張替えだけに留まらず、外観も扉部分を従来は無塗装(銀色)としていたモノ(首都圏の西武線などを連想させられますが…)を、黄色く塗装しているのが大きな特徴となっています。

そのため外観を見ただけでも、更新車両である事を一目で見分けられる様になっており、一般への周知にも役立ちそうな反面、この新たな装いは好みが分かれそうですが、これでまだ暫くは活躍が見込まれ、宮福線の主として今後も末永く活躍する事に期待したいと感じたものです。


北近畿タンゴ鉄道 KTR001形気動車~KTRの花形として活躍する特急用気動車

2008-10-15 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

 

先日北近畿タンゴ鉄道(KTR)の特急列車「タンゴディスカバリー」号などに用いられる特急用気動車・KTR8000形に関して取り上げましたが、同社はこの車両を導入する以前にも、特急用気動車を導入しており、その車両が今日取り上げるKTR001形気動車です。

この車両は1990年のJR宮津線→KTR転換時に、KTRの看板車両として3両1編成が製造された特急用気動車で、その後もう1編成が増備されて今日に至っていますが、「タンゴエクスプローラー」と呼ばれる愛称を持つこの車両は、今も同名の特急列車を主体に活躍しており、活躍する2編成は塗装などに差異が存在している様です。

またKTR車両の車庫(宮福線車両を除く)が西舞鶴にある事から、現在特急列車の設定がない宮津線・西舞鶴~宮津間においても、普通・快速列車の一往復に充当されていますが、編成が3両という事や、運用上の都合などもあって、同じKTRの特急用車両でも、「タンゴディスカバリー」に比べると、普通・快速列車での充当は極めて少ない状況です。
(ちなみに同車使用の普通・快速列車は宮津発西舞鶴行き最終普通と、西舞鶴7時台発の宮津行き快速が該当し、この列車は時刻表上では「タンゴエクスプローラー」とは別列車扱いですが、列車はそのまま特急→普通・快速→特急となり、現地ではその旨も案内されています)

MAKIKYUが先月下旬に丹後半島を訪問した際には、「タンゴエクスプローラー」号への乗車機会こそなかったものの、西舞鶴→宮津間の快速列車でKTR001形の第2編成(後に増備された編成)に乗車する事ができ、その車内は特急普通車では一般的な背面テーブル付きの回転式リクライニングシートが並んでいるのですが、そのヘッドカバーには「タンゴディスカバリー」と同様に丹後ちりめんを用いるなど、沿線の地域性を打ち出しており、「乗った瞬間から丹後半島」と言える車両になっています。

そしてこの車両の大きな特徴と言えるハイデッカー構造の客席は、側面窓がカーブして屋根肩まで届く程で、その上天窓まで設けられているなど、展望性を重視した構造になっているのも特徴で、先頭車最前部からの展望性も考慮されているなど、KTRの花形に相応しい車両に仕上がっています。

ただこの様な構造故に荷物棚が客席上部に設置できず、空港アクセス列車の如く車両端部に設けられた荷物スペースに置く様になっている点は、使い勝手の面ではやや難があり、またハイデッカー構造故にバリアフリー対応の問題もあります。

とはいえKTR乗り入れ列車をはじめとする北近畿エリアのJR特急は、福知山で各方面列車が接続するネットワークの利便性を謳い、車両にその事を派手に宣伝したステッカーまで貼り付けていますが、特急にしてはさほど早くない上に、未だに国鉄から継承した旧式車両ばかりが走る有様ですので、グレードの面でもお世辞にも…という状況です。

そのため登場から15年以上の月日を経た今日においても、設備面や車両の独自性といった点では、やはり同車の特急車両である「タンゴディズカバリー」と共に、北近畿方面へ向かう特急列車の中では、気動車でありながらも突出した存在である事には変わりなく、日本三景の一つに数えられる天橋立をはじめ、KTR沿線やその周辺を訪問する機会があれば、是非乗車したい車両の一つです。

写真は丹後由良駅に停車中の快速列車充当中のKTR001形気動車と、その車内の様子です。


北近畿タンゴ鉄道・KTR8000形気動車~車両自体はかなりの意欲作ですが…

2008-10-14 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

 

先月MAKIKYUが北近畿方面へ出向いた際には、豊岡で「はまかぜ」号を降りてから、宮福線開業20周年を記念し、来年3月までの期間限定で発売されている「ぺアきっぷ」(購入日から1ヶ月以内の任意の2日間(或いは2人で1日)、北近畿タンゴ鉄道全線が乗り放題で、別途料金を支払えば特急利用も可能)を使用し、北近畿タンゴ鉄道(KTR)沿線を廻っていました。

その際には「はまかぜ」号が山陽本線内で発生した人身事故の影響で、豊岡には30分以上の延着となり、予定していた豊岡でのKTRの接続列車(普通列車)とは不接続となった事もあり、MAKIKYUは約1時間後に豊岡を発車する特急「タンゴディズカバリー」号に乗車する事になったのですが、この特急で使用されている車両が列車名にもなっている「タンゴディスカバリー」の名称を持つ気動車・KTR8000形です。

この車両は1996年に2両5本が製造された特急用気動車で、第3セクター鉄道で5編成もの特急用車両(その上KTRには、この形式以外の特急用車両も存在しています)を擁するのは、JR在来線のバイパス的な役割を果たす高速化された鉄道(北越急行や智頭急行など)を除くと、極めて異例と言えます。

2両1編成で構成されるこの車両は2両共に普通車で、回転式リクライニングシートが並ぶ車内は、特急用車両では一般的な設備と言えますが、座席のカバーに「丹後ちりめん」を用い、その事を表記している辺りは丹後半島に拠点を置く鉄道ならではと感じると共に、豊岡方の先頭車両運転席寄りに展望スペースを設けている事も、この車両の設備面における大きな特徴と言えます。

車内は座席間隔等もそこそこ確保されている様に感じられ、落ち着いた雰囲気の車内は現代の特急車両に相応しい設備を備えていると言え、国鉄時代からの旧年式車ばかりが走る、北近畿エリアのJR特急車両などに比べると、同じ特急料金で乗車できる特急列車にしては、外観・設備などのあらゆる面で、随分な格差があるものと感じさせられます。

現在はKTR線内の他に、JR線に乗り入れて京都へ向かう特急(それどころか列車によってはJR線内のみ、その上全線電化区間のみを走行する列車も存在しています)にも用いられていますが、以前は豊岡から山陰本線の乗り入れて城崎温泉まで至る列車(この区間は快速扱いで運行し、以前MAKIKYUも乗車した事があります)や、183系電車(485系からの改造車)にぶら下がる格好(KTR8000形は動力非稼動・一部車両のみが電車併結に対応)で新大阪までの列車に用いられた事もあります。

前面には貫通路も設けられている事から、2編成併結で車両間に貫通路を構成した状態で運行する事も可能になっているなど、運用の柔軟性が高い車両というのも大きな特徴ですが、現在電車との併結を行う運用は存在しておらず、現在城崎温泉(乗り入れ取り止め)や新大阪(充当車両変更)へ乗り入れる運用にも充当されなくなっています。

ただ最近では通勤・通学時間帯の列車を充実させる背策や、西舞鶴~宮津間で特急として運行する列車の設定を取りやめた事なども影響してか、KTR線内では俗に「開放扱い」と呼ばれる普通・快速列車扱いで運転される列車に充当されるケースも多くなっています。

この中には西舞鶴~豊岡間の宮津線全線に跨って運転され、通過駅は久美浜~豊岡間にあるホーム1本のみの無人駅・但馬三江駅以外のみという、実質的に普通列車とほぼ同等の快速列車(朝に運転されますが、列車番号の番号帯が他の同区間を走るローカル列車と大きく異なりますので、時刻表上でも容易に判読できます)でも運用される状況です。

こんな列車が走っているとなると、開放扱いとなる列車に当った際には乗り得感を感じて嬉しい反面、豊岡~天橋立間を走るKTR線内特急「タンゴディスカバリー」号に豊岡から野田川まで乗車した際には、通過駅が僅か2駅のみ(野田川以遠では、天橋立までの間に岩滝口駅も通過)で、所要時間も普通列車と変わらない状況でした。

そのためMAKIKYUが乗車した際には「タンゴディスカバリー」号の乗車率は低く、指定席(2両しかない編成にも関わらず1両設定されており、設備的には自由席と同等ながらも、特急料金は100円割高になります)に至っては空気輸送という有様でしたので、軽快気動車がワンマン運転を行っている普通列車でも、比較的グレードが高い車両を用いているKTRにおいては、JR直通以外のKTR線内特急の必要性自体に疑問を感じたもので、特に指定席の存在意義は大いに疑問符が付くものでした。

とはいえ車両自体はかなりの意欲作で、この車両の姿を見れば、日本三景の一つとして知られる著名な観光地・天橋立をはじめとするKTR沿線に足を運ぶ機会があれば、是非この車両に…と感じる車両の一つです。

もっと京阪神方面などからKTR沿線に観光客などを呼び込むためにJR直通列車での充当を増やすなど、優秀な車両だけに運用面での工夫次第でもっと活用策があるのでは…と感じたものです。
(そうすれば特急車両にしては質が劣ると言わざるを得ない旧年式車ばかりがゴロゴロ走る、北近畿方面特急の惨状も、多少は改善されますので…)


近江鉄道700形~1編成だけの花形車両

2007-07-25 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]
「MAKIKYUのぺージ」リンク先の「琵琶湖交通社 社長のブログ」(ろくろー様)が最近「琵琶湖交通社@ブログ」に名称変更となりましたが、今日はこれにも関連してろくろー様の地元、滋賀県を走る近江鉄道の花形車両・700形を取り上げたいと思います。
(ちなみに琵琶湖交通社@ブログへのリンクはこちら・また告知期間として1週間~10日程度の間BOOKMARKにも表示します)

この700系は「あかね号」と呼ばれ、以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げた800形と同じく、親会社である西武鉄道401系を改造した車両ですが、700形と800形の走行性能は同等にも関わらず、この2形式はとても元が同じ車両とは思えないほどの差異があります。

と言うのも、800系では車両限界の関係で切り落とした車端部を除くと車内や側面は殆ど西武時代そのまま、編成によっては塗装や前面までほぼ原型のまま使われているのに対し、700系は前面は原型を留めない程に大きく変化しており、側面の窓配置なども変えられており、車内も転換式クロスシートを装備した豪華な内装に改められているなど、徹底的に改造されている事がその要因です。

ちなみにこの車両は800系と共通の2両編成運用の何処かに運用されますが、高級なグレードを誇る上に特別料金も不要で、かなり乗り得な車両という気がします。

ただ800形が多数ある中で1編成だけ、それも運用が固定されていないのでなかなか巡り合えない車両ですので、MAKIKYUは見かけたのもまだ2回程、この写真も高宮駅でたまたま反対方向に入線して来た時のものです。

MAKIKYUはまだ同形に乗車した事がなく、この車両の乗車狙いはなかなか簡単には行きそうにありませんが、機会があれば是非乗車してみたいものです。

近江鉄道220形(2)~広告付きバージョン

2007-04-05 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]
「MAKIKYUのページ」では以前にも一度取り上げ、軽快な見た目とは裏腹に豪快なつりかけ式駆動のモーター音が魅力的な近江鉄道220形ですが、今日は広告付きのバージョンを取り上げたいと思います。

この電車はMAKIKYUが以前、高宮~多賀大社前間を走る僅か1駅の支線・多賀線に乗車した時に撮影したモノですが、日本国内に住んでいる方は大抵一度は目にした事がある「お~い、お茶」の広告電車になっています。
(今もこの広告で走っているのでしょうか?MAKIKYUは近江鉄道に乗車する機会が殆どありませんので…)

近江鉄道ではこの車両以外にも広告付きの車両が結構走っており、特にこの220形は多い気がしますが、この車両の広告は全体が広告に合わせた黄緑色になっているのが特徴で、意外とインパクトがあります。

最近では車体に無造作に広告を貼り付け、さらには剥した後が目立つ車両も鉄道によっては多数走っており、特にステンレス車のコルゲートの上に広告が貼られている姿を見るとウンザリさせられますが、この車両に限らず車体全体をラッピング(でしょうか?)すると、広告電車もデザイン的に悪くないモノと感じさせられます。
(この手の広告車は近江以外に近鉄などでも見た事がありますが、首都圏では余り普及しない様で…)

ラッピング電車やバスはそれ自体好みが大きく分かれ、また車体全体の広告化と該当広告のみ貼り付けのどちらが良いか賛否両論色々あるかと思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何でしょうか?

北条鉄道フラワ1985形~現在では予備的存在のレールバス

2007-02-17 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

先日北条鉄道の軽快気動車・フラワ2000形について取り上げましたが、今日は北条鉄道が開業(国鉄から移管)以来使用しているレールバスに関して取り上げたいと思います。

この車両はフラワ1985形と呼ばれ、北条町駅に停車中の姿を捉えたものですが、「フラワ」は地元の加西フラワーセンターにちなんだもの、「1985」は開業年の1985年で、こういった形式名のつけ方は如何にも第3セクターの鉄道である事を感じさせるものです。

この車両はレールバスというだけあって、見た目も鉄道車両と言うよりは車輪付きのバスといった方が相応しく、デザインも当時製造されていた路線バスの富士重工5E・6Eボディ(最近は老朽化や排ガス規制の強化などで大都市圏ではなかなか見られなくなっています)とよく似ており、折戸の客用ドアや引違式の側面窓なども路線バスを連想させるものです。

バス用のパーツを多用する事で製造コストは随分抑えられた様ですが、その分車両の寿命も最近首都圏で話題になっているJR某線の通勤型電車(ブルーの帯を巻いた電車)と同レベルかそれ以下といった状況で、予想以上に老朽化の進行が早かった事や、車体の大きさもバス並みという事で収容力に問題がある事から置き換えも早く、北条鉄道でも一部は先日取り上げた後進の軽快気動車・フラワ2000形に置き換えられて、一部は和歌山県の紀州鉄道に譲渡されています。

他の第3セクター鉄道でもこの手の車両を導入した会社は幾つかあり、これも近年は軽快気動車導入で置き換えられる傾向がありますので、この手の車両に乗車できる機会はかなり少なくなっていますが、北条鉄道でも軽快気動車が2両体制になってからは予備的存在で稼働率は低い様で、なかなか乗車できる機会はない様です。

この車両は2軸車という事もあって居住性はお世辞にも良いとは言えないかと思いますが、3セク鉄道創成期を伝える貴重な存在でもあり、機会があればMAKIKYUも一度乗車してみたいと感じますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様でこの車両に乗車された事があるという方が居りましたら、是非その際の感想等寄せて頂ければ幸いです。


北条鉄道フラワ2000形~北条鉄道主力の軽快気動車

2007-02-10 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

先月「MAKIKYUのページ」では兵庫県の三木鉄道に関する記事を取り上げましたが、今日は三木鉄道に近い場所を走り、よく比較される事もある北条(ほうじょう)鉄道の主力車両について取り上げたいと思います。

北条鉄道は神戸電鉄とJR加古川線に接続する粟生(あお)駅を起点に、加西(かさい)市の北条町までの間を結ぶ路線で、この鉄道も三木鉄道と同様に旧国鉄から経営分離した第3セクター方式の鉄道です。

経営移管後は増便を実施してほぼ毎時レールバスを用いてワンマン運転を行い、そして寿命の短いレールバスの置き換えに迫られたのも三木鉄道と同様ですが、北条鉄道で2000年前後に導入した新型の軽快気動車が今日取り上げるフラワ2000形で、メーカー標準設計の車両は三木鉄道とほぼ同形です。

フラワ2000形は従来車両とは異なる塗装が用いられ、それも1両毎に異なる塗装というのは三木鉄道との大きな違いですが、AKIKYUの乗車した車両は三木鉄道と同等のセミクロスシートとはいえ、他にロングシート車も導入されている事も大きな特徴(ロングシート車の画像は、北条鉄道HPに掲載されています)で、従来のレールバスも一部は和歌山県の紀州鉄道に譲渡されたものの、まだ残存している車両が存在する事など、他にも三木鉄道とは似ている様で随分異なる点も見受けられます。

この北条鉄道も三木鉄道と同様に経営状況は芳しくなく苦戦しており、以前取り上げたニュース記事でも名前が挙がっていましたが、三木鉄道とは近い場所を走っているだけに両者を合わせての訪問も比較的容易で、大阪・神戸からの訪問も比較的容易です。

また北条鉄道は北条町への一本線ですが、北条町からは姫路方面への神姫バスもほぼ毎時運行されており、これと合わせての周遊ルートを組む事も可能ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非一度北条鉄道を訪問されてみては如何でしょうか?


近江鉄道の旧型車両~昨年末には稼動している姿も…

2007-02-06 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]
「MAKIKYUのページ」でも以前に何度か取り上げてきた近江鉄道、写真は同社の500系と呼ばれる旧型車両ですが、彦根駅を通るといつも側線に止まっている姿を見かけます。

近年では親会社の西武鉄道から大量に中古車両が移籍しており、その事もあってか近年では「MAKIKYUのページ」でも以前紹介した220形以外の釣り掛け車は専ら予備車になっていて稼働率はかなり低く、MAKIKYUもこの旧型車には乗車した事がありません。

ただそれなりに整備されているのか見た目は以外に綺麗で、他の車両と一味違った山吹色の塗装に、ステンレスのドアがアクセントとなってなかなかいい感じ(この塗装でない車両もあります)ですが、非冷房車の様なので夏場の営業運行は難しい様で、それ以外の時期でもあまり走る事はない様ですが、それでも残存しているだけまだ良いのかもしれません。

ただMAKIKYUが昨年末に関西方面へ出向き、JRの新快速列車で近江八幡駅を通った際には、片開き3ドアの車両が車側灯が点灯してドアが開いた状態で近江鉄道ホームに停車しており、MAKIKYUはこのタイプの旧型車両が稼動している姿を初めて目撃しています。

これは朝の8時40分頃の話で、ラッシュ時間帯だけ稼動する事があるのかもしれませんし、機会があればMAKIKYUも是非一度乗車して見たいと思っていますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様ももしこの車両が稼動している姿を見かけられた際は、是非乗車されてみては如何でしょうか?

ちなみに写真は以前MAKIKYUが近江鉄道に乗車した際、彦根駅に停車中の姿を捉えたもので、この車両は大抵この様に車庫で寝ている有様です。

三木鉄道~軽快気動車1形式のみが走る短距離ローカル線

2007-01-27 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]

「MAKIKYUのページ」では先週、地方の第3セクター鉄道が苦境に陥っているニュースを取り上げ、その中で廃線が検討されている路線の一つとして、先週取り上げた若桜鉄道以外にも幾つかの鉄道の名前が挙がっていましたが、このうち三木(みき)鉄道に関しては先月乗車する機会もありましたので、今日取り上げたいと思います。

三木鉄道は旧国鉄から経営分離された第3セクター鉄道で、厄神~三木間を運行する全長6km強のローカル線ですが、近年成田空港建設の見返りで建設され、全列車が京成線に直通して実質的に京成の一支線と化している千葉県の芝山鉄道を除くと全国の3セク鉄道では最も小規模な部類に入り、3セク以外の鉄道を含めても三木鉄道より小規模な鉄道は、和歌山県の紀州鉄道など数える程です。

三木鉄道沿線は大阪や神戸といった大都市からもさほど離れてはいないのですが、起点の厄神で加古川線に接続するとはいえ、これも近年電化されたとはいえローカル線で使い勝手が良いとは言えず、また大阪や神戸方面から厄神回りではかなりの大回りを強いられる状況です。

また終点の三木でも市内中心部を走り神戸へ直結する神戸電鉄(神鉄)が頻発している上に駅の立地も良いとは言えず、神鉄とは駅も離れており結節性は今一つ、沿線も自家用車の使用が多い上に割合平坦で自転車の使用も割合容易、三木鉄道の全長も短く他線の駅へ向かうのもさほど困難な状況ではありません。

その上に国鉄時代は列車の運行本数も極めて少ない状況だった様ですので、利用不振にならないのが不思議といっても過言ではない状況でしたが、三木鉄道移管後は駅(停留所)の増設や運行本数の増便(概ね毎時1本運行されています)が行われていますが、それでも余り利用は振るわない様です。

またバスでも充分な程度の乗客数(MAKIKYUが乗車した際は昼下がりという事もあり、利用客は指の数で足りる程でした)という事もあって、三木市長(3セク鉄道で地元自治体が株主ですので、自治体が強大な権限を持っています)が廃線を打ち出しています。

この様な路線ですので三木鉄道移管当初からコスト低減に努め、使用車両も小型軽量のレールバスを導入してワンマン運行を行い、運賃収受は全て車内精算にするなど可能な限りの合理化を図っています。

ただレールバスは導入コストが安いだけでなくだけでなく、寿命もバス並みに短い事から早くも取替え時期に来てしまい、90年代後半には早くも軽快気動車に置き換えられていますが、この軽快気動車が写真のミキ300形です。

現在三木鉄道で運行される車両はこのミキ300形一形式のみとなっており、塗装も在籍車両全てが同じ塗装となっていますが、この車両は3セク用に設計されたメーカー標準仕様をそのまま取り入れた関係なのか、極めて短い距離を運行する鉄道であるにも関わらず、車内中央部にはボックスシートが配列されたセミクロスシートになっているのも特徴です。

また近隣を走り三木鉄道と比較される事も多い3セクの北条(ほうじょう)鉄道をはじめ、幾つかの3セク鉄道で色違いの同形車両が走っており、三木鉄道に乗車された事がない方でも、何処かで見た様な車両という印象を受ける方が多いかと思います。

この三木鉄道は沿線も平凡な田舎の風景が広がる地味な路線で、運行車両も現在はこの軽快気動車のみですが、いつまで運行し続けるかも予断を許さない状況で、大阪辺りからは比較的訪問も容易な場所を運行していますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非乗車されてみては如何でしょうか?


近江鉄道 800形

2006-09-24 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]
近江鉄道の電車として以前、220形を取り上げさせて頂きましたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様の中には、近江鉄道に思い入れのある方も結構居られるようですので、今日は主力の800形車両を取り上げたいと思います。

この車両は元々は親会社の西武鉄道で401系として走っていた電車で、黄色の車体にステンレスのドアと西武当時の塗装が踏襲されており、車内も西武時代のモノが殆どそのまま…といった感じですので、近畿地方を走る電車でありながら、首都圏の電車に乗車している様な錯覚を感じさせられます。

近江鉄道に移籍してからの違いと言えば、土地柄を考慮してワンマン運転対応に改造されている事は当然として、前面の形状変更や、車両限界に対応する為の車体連結面の切り欠き、またブレーキが電気指令式に改造されて、運転台のブレーキハンドルがやたらと目立つのも特徴です。

ただこの電車も中には前面が西武時代そのままで走っている車両や、塗装を220形と同じライオンズカラー(白をベースに青・赤・緑)にしたもの、広告電車になっているものなどいくつかのバリエーションがありますが、この写真のタイプが最も標準的なモノです。

この車両もレオカラーに塗られた車両は前面が黒く塗られているのですが、非貫通型でありながら3枚窓で窓枠が黄色いのは、何となく違和感を感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?

近江鉄道 220形

2006-09-16 | 鉄道[近畿・その他私鉄等]
昨日近江鉄道バスが登場、という事で今日は電車の方を。ちなみに写真は以前乗車した時のもので、さすがに夏の旅行では乗車していません。

近江鉄道は日本最大の湖・琵琶湖を持つ滋賀県の中でも琵琶湖の南側を運行している鉄道で、車両の塗装を見ても分る通り西武鉄道の系列会社、路線は米原~八日市[Yōkaichi]~貴生川[Kibukawa]間の本線、八日市~近江八幡[Oumi-Hachiman]間の八日市線、それに高宮[Takamiya]~多賀大社前[Taga-Taishamae]間の多賀線の3本で構成されており、沿線の一部は大阪や京都の通勤圏ですが、1~2両編成のワンマン電車が単線の線路をのんびりと走るローカル線です。

この鉄道では親会社の西武鉄道から払い下げられた車両も多数走り、旧型車を随分置き換えて来ましたが、それらに混じり今でも釣り掛け式モーターの音を響かせて走る電車が存在します。

その電車が写真の220形で、車体は割合新しく冷房も装備されていますが、下回りは旧型の転用と言う事もあって釣り掛け式、小型の車体が特徴的で、素晴らしいモーター音を奏でて走るレールファンにはたまらない車両です。

またこの車両は旧式の下回りにも関らず、ブレーキ装置に新型の電気指令ブレーキを採用しているのも特徴で、運転台のブレーキ指示器が異様な感じですが、このアンバランスさも魅力です。

この220系、多賀線に乗車すれば区間が短いとはいえかなりの確率で乗車でき、また米原~八日市~貴生川間の列車でも時々使用されています。

この電車、青春18きっぷなどで旅行される方などは、米原や彦根[Hikone]で見た事はあるけど乗った事は…という方も大勢いらっしゃるかと思います。

JRと違って青春18きっぷでは乗車できませんし、多数の関西私鉄で利用できる「スルッとKANSAI 3dayチケット」(2day含む)も使えませんが、土日には割安な1日乗車券の販売もあり、乗車される価値は充分にあると感じますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も是非一度乗車されてみては如何でしょうか?