(離れの月光荘で)
千枚小屋の母屋はまだ使えず、月光荘なる離れをあてがわれた。隣には百枚小屋がある。まずは着替え。こんな時間から山小屋に入る者なんぞいない。裸になってすべてを着替えて、部屋干し。合羽もズボンもシャツも水が滴っていた。I男と大の字になって休んだ後、コンロを持って食堂に行った。ラーメンでも作って食べるつもりだ。ここの山小屋だが、工事中のため、寝る以外の目的を達成させるためには、傘をさし、ゴム長なり、サンダルで移動しないといけない。距離はそれなりにある。トイレや食堂とて例外ではなく、さっきのお兄さんの話では、今夜は70人の宿泊予定があるらしく、とてもじゃないがこの程度のグッズ在庫では、だれかが戻るまで外に出られないはめになる。
(千枚小屋の食事。薄いトン汁が付いていた。おかわり自由)
(月光荘の中の光景)
ビールを飲み、ラーメンを食べ終わると大田原さんがやって来た。彼も我々と同じ立場になってしまった。その後、ぞろぞろとやって来たが、この先に行く方はだれもいない。やる事が何もない。布団(といっても寝袋タイプの布団だったが)に横になり、読書タイムとしたが、最初のうちは良かったものの、ロッジで一緒だったグループの方々が入り込むようになってから、うるさくてかなわない。雨が瞬間、止むのを見計らって、外でコーヒーを沸かして飲んだりした。そんなことをしても時間は余る。大田原さんも同じとみえ、傘をさして、外でしばらく花の写真を撮ってきたのをI男相手に説明していた。I男はこちらに救いの目を向けてきたが、寝たふりをしていた。雨のせいか、6時を過ぎても到着する人は絶えない。こんな雨の中でテント場に向かう方もいる。みんな例外なく、ずぶ濡れでの到着だ。当然、寝床の中も、雨水を落とす合羽やら衣類が無数に吊るされている。夕食後、さっさと寝たが、喧騒の中、なかなか寝付けない。明け方までうつらうつらだった。
(いざ出発)
翌日、4時半に朝食。朝食だけは新館の食堂であった。中を覗くと、三階建てで、木の香が漂っている。I男は具合でも悪いのか、箸を2~3度付けただけで済ませてしまった。5時出発。取りあえず悪沢岳を目指す。荷物はそのまま小屋に置いていってもいいのだが、万一、本当に万一、天気が急変して晴れたら、気も変わって、その先に行きたくなるやもしれない。赤石小屋まで行けるなら、行ってもいいとさえ思ってもいた。ザックは、昨日よりも水分で重くなり、衣類もまた乾いてはいない。今朝は合羽を上下ともに着用。戻る場合は、千枚小屋に8時半到着が目標。これなら14時の最終バスに何とか間に合うだろう。
(これ、小屋の周りのお花畑)
(空には、こんな青い部分も覗くのだが…)
(千枚岳山頂)
お花畑の脇を登る。いろんな花が目に付く。好きな人なら飽きないだろう。雨の中ゆえ、ゆっくり見ていたい気持ちにはなれない。大工さんたちがもう工事を始めている。かき入れ時にはオープンか。二軒小屋ロッジへの分岐を過ぎる。真っ白の世界だ。たまに青空が覗くこともあるが、ほんの瞬間のことだ。この分では今日も天気はダメか。今朝早く、寝床の中で、どこから仕入れた情報か知らぬが、「3時まで雨だって」といった会話が聞こえていた。食後すぐに歩いたせいか、登りがえらくきつく感じる。千枚小屋の標高は2,610mくらい。悪沢岳は3,141m。500mの標高差は、出だしの今のところはいいが、下りで響くだろうな。今朝も珍しく快便であった。いつもなら、山小屋での排泄は苦手とするところだが、トイレが和式ながらも水洗風できれいだったためだろう。これが便秘だったら、さらに厳しく感じるだろう。千枚岳(2,880m)に到着。晴れた日なら、ここから富士山も見えただろうに。何ともはやの世界だ。さて、荒川三山に丸山と千枚岳を加えて荒川岳と総称されてもいるようだ。三山の東岳=悪沢岳というわけだ。
(周辺の花3)
(千枚岳を振り返る)
(丸山)
(こんな岩が乱立している)
(そして雪田)
(ようやく悪沢岳に到着)
丸山に向かう。ただ、尾根伝いにすんなりとはいかない。ガレ場を2か所下る。巻き道もある。晴れていたら恐いところだろう。自分は何ともなかったが、I男は股間がすくむと言っては騒いで下っていた。右手に雪田が見え、先に丸山のシルエットが覗いた。グループが歩いている。おそらく、4時半前に出て行ったグループだろう。丸山(3,032m)周辺はなだらかで、なかなかいい光景なのだが、天気を悔やんでも今さらどうにもならない。丸山の先は一気に荒れ、奇岩のある岩場が続く。急なところがないことだけが救いだろう。視界は悪いが、ペンキがやたらに付いているため、迷うことはない。悪沢岳にやっとこさ到着。ここからの光景は今さら記すまでもないだろう。絶景どころか、この先の稜線すら見えない。山頂には5分もいなかった。さて、昨日、果たしてここまでたどり着き、さらに中岳避難小屋なり荒川小屋まで歩けたろうか。おそらく無理だったかも。千枚小屋泊まりも身分相応といったところか。
(周辺の花4)
先に山頂にいたグループは、椹島ロッジから同宿していた14人(?)グループだった。このグループ、前夜のうちに女性隊員が1人、赤石岳には行かずに脱落し、今朝、さらに1人、追加脱落が出ていた。お2人で椹島ロッジで先下り待機という形になってしまったが、無事に戻れるか不安な状態にもなっていた。その後、どうしたろうか。そのリーダー氏に話を伺うと、今日は、この天候の中、赤石小屋まで強行だそうだ。して、到着予定は?の質問に「16時30分」とのこと。見上げた根性だ。「こちらはこのまま椹島に下って、14時バスですよ」と言ったら、「そっちの方が厳しいよ」と切り返された。
(このピークの先が丸山。山頂に人の姿が見える)
(しつこく丸山。この山、何となく好きだな)
(千枚岳は先のガスの中)
グループを見送り、さっさと下る。千枚小屋から徐々にハイカーが上がって来た。この方たちのほとんどが赤石岳を目指すのだろうな。我々としては、赤石小屋まで行く自信はないし、もう一泊したら明後日の出勤が厳しくなる。赤石岳はまた別の機会にしよう。どうせ、百間洞山ノ家にはいつか泊まってみたいと思っていた。いずれ行くこともあるだろう。山口さんやら、大田原さん、そして、一昨日からの何人かの顔見知りの方々と出会う。聖を回る山口さんはさらに3泊、大田原さんは、予定を変更して、荒川小屋、赤石小屋に泊まられるそうだ。うらやましですねと言ったら、あっけなく「ヒマですから」と言われてしまった。昨夜、伺ったお話では、栃木の山もほとんど歩かれているようだ。I男は、大田原さんに、ヘッデンを忘れていたから受付に届けておいたと言われていた。
(周辺の花5)
(周辺の花6)
(周辺の花7)
(改めてお花畑。花も知らないくせに…。だから、ヘタに花の名前は記さないようにしている)
千枚小屋に戻る。何とか、目標タイムだ。今、8時半過ぎ。小屋の前には「椹島4時間30分」とあった。うまくいけば1時には着くはず。2時のバスに遅れたら、さらに8,000円が飛んでいき、またまた長い午後になってしまう。
(蕨段の2073.2m三角点。気にする人はまずいないだろう)
(清水平、再び。荷物が散乱し、歩行が困難。I男は水汲みにも時間がかかっていた)
(林道の合流地点に廃れた標識があった。今の登山道が新道か?)
(こんなところ、昨日歩いた記憶ない)
(吊り橋を渡って)
(こんな滝もすぐ脇を流れている)
下りはとにかく長かった。雨が降っているため、登山道は悪路になり、木の根や石も滑る。合羽の中は汗だく。足が痛みだし、ちょっとした上りもしんどい。展望がさらに悪くなっている見晴台を過ぎたあたりから、椹島ロッジ前泊組と行き会うようになる。清水平では、秩序とマナーに欠落した20名グループがいた。その後もだらだらと雨の中を登って来る方々。聞けば、今日のバスは始発を7時に運行したそうである。それだけ、ハイカーも多かったのだろう。鉄塔から下、ここは、昨日、歩いてはいるものの、薄暗い中での歩きだったため、周囲を見渡すことが出来なかったが、こんなに急なところとは気づかなかった。それだけに、この延々の下りもうんざりする。こんなところ登ったっけ?と迷うところも何か所かあった。雨はますます強くなった。吊り橋を経由して、ようやく林道に出た。まったく足が上がらない。
(椹島ロッジ到着)
椹島ロッジに向かう。13時の臨時バスが運行しているようで、それに乗れなくもなかったが、余裕がないのでやめておいた。中でビールを、I男はコーラを飲んだ。そして、千枚小屋の弁当を食べる。ついでに700円のソバ。泊まるはめになることを考えれば安いものだ。14時のバスで畑薙ダムに向かう。10人くらいの乗車。発車して間もなく、聖沢入口から2人、下りて来た。ここからではバスには乗せてもらえない。雨の中、4時間は歩かないといけないだろう。お気の毒に。駐車場には60台ほどの車。まだまだ置けそうだし、明日歩く人の姿もちらほら。雨は上がっている。2人とも、身体がすっかり悪臭を放っている。白樺荘に寄って帰ることにする。温い、ぬめっとしたお湯だったが、すっきりした。
車での帰り道も遠かった。どうも道を間違えたらしく、同じところをぐるぐる回ったりなんかして、新静岡インターから新東名に入った。まっ、それにしても徒労とはいえ、いい経験をした山歩きだった。こんなのは初めてだ。I男にしてみれば、星空眺めのビールもお預けか。これで、瞬く間に夏季休暇は2日消え、手持ちは1日しかなくなった。どこに行くにせよ、繰り返しにならなきゃいいが。
千枚小屋の母屋はまだ使えず、月光荘なる離れをあてがわれた。隣には百枚小屋がある。まずは着替え。こんな時間から山小屋に入る者なんぞいない。裸になってすべてを着替えて、部屋干し。合羽もズボンもシャツも水が滴っていた。I男と大の字になって休んだ後、コンロを持って食堂に行った。ラーメンでも作って食べるつもりだ。ここの山小屋だが、工事中のため、寝る以外の目的を達成させるためには、傘をさし、ゴム長なり、サンダルで移動しないといけない。距離はそれなりにある。トイレや食堂とて例外ではなく、さっきのお兄さんの話では、今夜は70人の宿泊予定があるらしく、とてもじゃないがこの程度のグッズ在庫では、だれかが戻るまで外に出られないはめになる。
(千枚小屋の食事。薄いトン汁が付いていた。おかわり自由)
(月光荘の中の光景)
ビールを飲み、ラーメンを食べ終わると大田原さんがやって来た。彼も我々と同じ立場になってしまった。その後、ぞろぞろとやって来たが、この先に行く方はだれもいない。やる事が何もない。布団(といっても寝袋タイプの布団だったが)に横になり、読書タイムとしたが、最初のうちは良かったものの、ロッジで一緒だったグループの方々が入り込むようになってから、うるさくてかなわない。雨が瞬間、止むのを見計らって、外でコーヒーを沸かして飲んだりした。そんなことをしても時間は余る。大田原さんも同じとみえ、傘をさして、外でしばらく花の写真を撮ってきたのをI男相手に説明していた。I男はこちらに救いの目を向けてきたが、寝たふりをしていた。雨のせいか、6時を過ぎても到着する人は絶えない。こんな雨の中でテント場に向かう方もいる。みんな例外なく、ずぶ濡れでの到着だ。当然、寝床の中も、雨水を落とす合羽やら衣類が無数に吊るされている。夕食後、さっさと寝たが、喧騒の中、なかなか寝付けない。明け方までうつらうつらだった。
(いざ出発)
翌日、4時半に朝食。朝食だけは新館の食堂であった。中を覗くと、三階建てで、木の香が漂っている。I男は具合でも悪いのか、箸を2~3度付けただけで済ませてしまった。5時出発。取りあえず悪沢岳を目指す。荷物はそのまま小屋に置いていってもいいのだが、万一、本当に万一、天気が急変して晴れたら、気も変わって、その先に行きたくなるやもしれない。赤石小屋まで行けるなら、行ってもいいとさえ思ってもいた。ザックは、昨日よりも水分で重くなり、衣類もまた乾いてはいない。今朝は合羽を上下ともに着用。戻る場合は、千枚小屋に8時半到着が目標。これなら14時の最終バスに何とか間に合うだろう。
(これ、小屋の周りのお花畑)
(空には、こんな青い部分も覗くのだが…)
(千枚岳山頂)
お花畑の脇を登る。いろんな花が目に付く。好きな人なら飽きないだろう。雨の中ゆえ、ゆっくり見ていたい気持ちにはなれない。大工さんたちがもう工事を始めている。かき入れ時にはオープンか。二軒小屋ロッジへの分岐を過ぎる。真っ白の世界だ。たまに青空が覗くこともあるが、ほんの瞬間のことだ。この分では今日も天気はダメか。今朝早く、寝床の中で、どこから仕入れた情報か知らぬが、「3時まで雨だって」といった会話が聞こえていた。食後すぐに歩いたせいか、登りがえらくきつく感じる。千枚小屋の標高は2,610mくらい。悪沢岳は3,141m。500mの標高差は、出だしの今のところはいいが、下りで響くだろうな。今朝も珍しく快便であった。いつもなら、山小屋での排泄は苦手とするところだが、トイレが和式ながらも水洗風できれいだったためだろう。これが便秘だったら、さらに厳しく感じるだろう。千枚岳(2,880m)に到着。晴れた日なら、ここから富士山も見えただろうに。何ともはやの世界だ。さて、荒川三山に丸山と千枚岳を加えて荒川岳と総称されてもいるようだ。三山の東岳=悪沢岳というわけだ。
(周辺の花3)
(千枚岳を振り返る)
(丸山)
(こんな岩が乱立している)
(そして雪田)
(ようやく悪沢岳に到着)
丸山に向かう。ただ、尾根伝いにすんなりとはいかない。ガレ場を2か所下る。巻き道もある。晴れていたら恐いところだろう。自分は何ともなかったが、I男は股間がすくむと言っては騒いで下っていた。右手に雪田が見え、先に丸山のシルエットが覗いた。グループが歩いている。おそらく、4時半前に出て行ったグループだろう。丸山(3,032m)周辺はなだらかで、なかなかいい光景なのだが、天気を悔やんでも今さらどうにもならない。丸山の先は一気に荒れ、奇岩のある岩場が続く。急なところがないことだけが救いだろう。視界は悪いが、ペンキがやたらに付いているため、迷うことはない。悪沢岳にやっとこさ到着。ここからの光景は今さら記すまでもないだろう。絶景どころか、この先の稜線すら見えない。山頂には5分もいなかった。さて、昨日、果たしてここまでたどり着き、さらに中岳避難小屋なり荒川小屋まで歩けたろうか。おそらく無理だったかも。千枚小屋泊まりも身分相応といったところか。
(周辺の花4)
先に山頂にいたグループは、椹島ロッジから同宿していた14人(?)グループだった。このグループ、前夜のうちに女性隊員が1人、赤石岳には行かずに脱落し、今朝、さらに1人、追加脱落が出ていた。お2人で椹島ロッジで先下り待機という形になってしまったが、無事に戻れるか不安な状態にもなっていた。その後、どうしたろうか。そのリーダー氏に話を伺うと、今日は、この天候の中、赤石小屋まで強行だそうだ。して、到着予定は?の質問に「16時30分」とのこと。見上げた根性だ。「こちらはこのまま椹島に下って、14時バスですよ」と言ったら、「そっちの方が厳しいよ」と切り返された。
(このピークの先が丸山。山頂に人の姿が見える)
(しつこく丸山。この山、何となく好きだな)
(千枚岳は先のガスの中)
グループを見送り、さっさと下る。千枚小屋から徐々にハイカーが上がって来た。この方たちのほとんどが赤石岳を目指すのだろうな。我々としては、赤石小屋まで行く自信はないし、もう一泊したら明後日の出勤が厳しくなる。赤石岳はまた別の機会にしよう。どうせ、百間洞山ノ家にはいつか泊まってみたいと思っていた。いずれ行くこともあるだろう。山口さんやら、大田原さん、そして、一昨日からの何人かの顔見知りの方々と出会う。聖を回る山口さんはさらに3泊、大田原さんは、予定を変更して、荒川小屋、赤石小屋に泊まられるそうだ。うらやましですねと言ったら、あっけなく「ヒマですから」と言われてしまった。昨夜、伺ったお話では、栃木の山もほとんど歩かれているようだ。I男は、大田原さんに、ヘッデンを忘れていたから受付に届けておいたと言われていた。
(周辺の花5)
(周辺の花6)
(周辺の花7)
(改めてお花畑。花も知らないくせに…。だから、ヘタに花の名前は記さないようにしている)
千枚小屋に戻る。何とか、目標タイムだ。今、8時半過ぎ。小屋の前には「椹島4時間30分」とあった。うまくいけば1時には着くはず。2時のバスに遅れたら、さらに8,000円が飛んでいき、またまた長い午後になってしまう。
(蕨段の2073.2m三角点。気にする人はまずいないだろう)
(清水平、再び。荷物が散乱し、歩行が困難。I男は水汲みにも時間がかかっていた)
(林道の合流地点に廃れた標識があった。今の登山道が新道か?)
(こんなところ、昨日歩いた記憶ない)
(吊り橋を渡って)
(こんな滝もすぐ脇を流れている)
下りはとにかく長かった。雨が降っているため、登山道は悪路になり、木の根や石も滑る。合羽の中は汗だく。足が痛みだし、ちょっとした上りもしんどい。展望がさらに悪くなっている見晴台を過ぎたあたりから、椹島ロッジ前泊組と行き会うようになる。清水平では、秩序とマナーに欠落した20名グループがいた。その後もだらだらと雨の中を登って来る方々。聞けば、今日のバスは始発を7時に運行したそうである。それだけ、ハイカーも多かったのだろう。鉄塔から下、ここは、昨日、歩いてはいるものの、薄暗い中での歩きだったため、周囲を見渡すことが出来なかったが、こんなに急なところとは気づかなかった。それだけに、この延々の下りもうんざりする。こんなところ登ったっけ?と迷うところも何か所かあった。雨はますます強くなった。吊り橋を経由して、ようやく林道に出た。まったく足が上がらない。
(椹島ロッジ到着)
椹島ロッジに向かう。13時の臨時バスが運行しているようで、それに乗れなくもなかったが、余裕がないのでやめておいた。中でビールを、I男はコーラを飲んだ。そして、千枚小屋の弁当を食べる。ついでに700円のソバ。泊まるはめになることを考えれば安いものだ。14時のバスで畑薙ダムに向かう。10人くらいの乗車。発車して間もなく、聖沢入口から2人、下りて来た。ここからではバスには乗せてもらえない。雨の中、4時間は歩かないといけないだろう。お気の毒に。駐車場には60台ほどの車。まだまだ置けそうだし、明日歩く人の姿もちらほら。雨は上がっている。2人とも、身体がすっかり悪臭を放っている。白樺荘に寄って帰ることにする。温い、ぬめっとしたお湯だったが、すっきりした。
車での帰り道も遠かった。どうも道を間違えたらしく、同じところをぐるぐる回ったりなんかして、新静岡インターから新東名に入った。まっ、それにしても徒労とはいえ、いい経験をした山歩きだった。こんなのは初めてだ。I男にしてみれば、星空眺めのビールもお預けか。これで、瞬く間に夏季休暇は2日消え、手持ちは1日しかなくなった。どこに行くにせよ、繰り返しにならなきゃいいが。
でも、大嫌いな雨の山行を強行したのですね、どの方の姿もうなだれているようにしか見えないのは、雨が強く降り続いていたからでしょうね。そして、重い荷物、考えるだけでも、腰が痛くなりそう。
お花がとても綺麗で、新鮮な気持ちになりますね。
山小屋があんなに混んでいるのに驚き、今週は倍くらいの人が訪れそう。でも、食事は思っていたより、美味しそうですね。
何時間、雨の中を歩いたのか数えたら、とても行ける山ではないと思いました。やはり、山頂の景色が欲しかったね・・・
とにかく、お二人とも、ご苦労様でした(私は雨女でないのが分かったか!!)
丸山へ向かう写真がいいですね。当初の行ってみたい候補にあったのですが、もし帰りにバスが運行しなかったら・・・と思ったので。でも、そこそこの雨には強そうでしょうか?静かな山行と期待をはせていたのですが、営業小屋への泊まりが自分は少ない方なので、時期についてよく研究しなければと思いましたです。お疲れ様でした。
正直のところ、雨の中の歩きの嫌な思いは、記事のアップとともにブログの中に閉じ込めたい気分ですよ。
直前になって天気が崩れるのが分かっていたら、延期するといった器用なことができれば良かったのですがね。休暇の申請やらもあるし、混むのはさらに嫌だしと、雨の予報は知ってはいたのですが、強行するしかなかったです。
山小屋の屋根をたたきつける雨の音の中で、これから登って来る方は大変だなと思っておりました。
高山らしい山の景色は残念ながら…でしたね。
ご指摘の丸山ですが、ただの通過点でありながら、岩場の悪沢岳よりも、こちらの丸山周辺が好きになりました。晴天の時は、さぞ、いい気分かと思います。富士山も見えたでしょう。
こういった、百名山ルートの歩きは、本当に時期を選ばないと失敗するなとも改めて思いもしました。雨の日でこうですから、晴れた日には、倍は入ったでしょう。テントにしたとしても、状況は同じでしょうね。
アルプスは2泊3日で2日晴れたらラッキーだということで。
今回は運が無かったと諦めるしか。
あるほどみー猫さんのレポとの違いには肩を落とすしかないですな。
せっかくの貴重な夏休みが雨にたたられるとは残念でした。
その分雨に濡れたか弱い花々を写せたと言うことで・・・慰めにもならないか。
こちらは根性なしで吾妻山でした。
まっ、あんだけスタスタ歩いたら、足が痛くなっても不思議ではないかと思いますがね。
あんなので「良い経験」というのもまたもどかしい話ですが、また宜しくなんて言わずに、今度は、一人で星空を楽しんできてくださいな。
それこそ、良い体験になりますよ。
慰めのお言葉ありがとうございます。確かに、同じ南アルプスながらも、雨の有無で、みー猫さんとは雲泥の差の状況でした。
私もI男も、基本的には晴れ男のようなのですが、どうしたのでしょうかね。
これでは、どこか、休暇をとってまでも行き直しをかけないことには、何だか大損したような感じでいます。
大人しく、吾妻山が正解だったかもしれませんよ。
サワラ島から悪沢岳ですか!おいらとしては、とても恐ろしくて、最早対象外のコースです。
しかも雨降りで12℃では、先に進む気になれないのは納得です。
その悪天候で、さらに赤石まで行った人々がいるんですねぇ~。
もう一度、赤石岳狙いがあるのでしょうか?百平の景観が忘れられません。是非、当ブログで百平の景色をみてみたいです。
今回のコース、正直のところ、二度と歩きたくないコースです。一般的なルートなのでしょうが、悪路でした。景観もまた「見晴らし」2スポットのみです。あのコースを黙々と歩ける方の気が知れませんよ。やはり、途中から入るのでしたら、鳥倉林道から入った方がいいですね。三伏峠に出てしまえば稜線歩きですから。
残念ながら、続きは、年内はまずないですね。
南アルプスは個々の山がでか過ぎですよ。そういった意味では、北アルプスの方が楽かもしれませんね。しかし、夏休み残り1日では、土日を加えたとしてもどこにも行けませんよ。
しかしながら、百名山を目指す方々の根性には恐れ入ります。筋金入りですね。我々隊を除くほとんどの方が、あんな雨天でも決行しちゃうんですからね。