町田・多摩センターの司法書士ミヤの開業ブログ~生き生きと生きる~

『司法書士法人まちたま』の代表です。多摩センターと町田の2拠点で活動。備忘録として書きます。

コントロール幻想

2020年04月12日 11時46分18秒 | 雑感
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。




コントロール幻想


自分はすべてをコントロールできるという人間の思い込みのことを心理学ではコントロール幻想と言うようです。

・自分はコロナには感染しない
・自分は死なない
・自分には被害は及ばない



このような思い込みはコントロール幻想によって引き起こされているということです。
これは宝くじなんかでも同じことが言えるようで、「もしかしたら自分は宝くじに当たる気がする」という思い込みもコントロール幻想の仕業。

このコントロール幻想は良い面・悪い面があり、プラスにもマイナスにも働くこともあるようです。
詳しくは調べてみてください。笑








非常に危機的な状況ですね。
本当に死ぬかもしれない。

コロナで死ぬのか、経済で死ぬのか。
そんな不安を抱えている一般国民は僕を含め大勢いると思います。




そんな中、SNSで芸能人やスポーツ選手、アーティストなどが様々な動画を挙げているようです。

素晴らしいことだと思います。
本当に国民のことを思ってやっていると思います。

ただ、本当に苦しい人たちからするとどうでもいい。

動画をUPしている人は経済的にも余裕がある人が大半でしょうし、動画を見て楽しんでいる人もそこまで危機的状況ではない余裕のある人なんじゃないでしょうか。

家で筋トレしている暇も、家でできる遊びもやっている暇はない。
生きる必要がある。
芸能人たちが動画をUPしてくれてる。みんな一丸となって頑張ろうよ!!」とテンションを上げるのはいいと思いますが、現実はそうじゃない。

そういったSNSでの活動は本当素晴らしいと思いますし、動画を見ることで外出の機会を減少させ、感染拡大防止に貢献しているということもあると思います。

ただ、そこに注目するのではなく、もっと本気で困っている人達に目を向けたい。





本当に苦しい人は仕事をするしかない。
仕事をしなければ食べていけないし家賃も払えない。
でも、お客さんは減少しているし、取引先も休業状態。

休業するのも要請レベルだから、仮に休業しても積極的な補償はされない。
一時的な給付金が出るといっても「生活が苦しくなったら出すよ」というものであり、しかもそれは一時的なもの。



飲食店であれば、テナント料などの固定費は必ずかかる。

仕入れをどうするかの問題もあるでしょう。

在庫を抱えすぎる危険もあります。

従業員が入れば雇用の問題もある。



国から強制的な命令が出ていない以上、お店を閉めるよりは開店していた方がいいに決まっています。どっちにしろ固定費はかかるんですから。
開店しておけばお客さんが来てくれるかもしれないし、テイクアウトなどの対策が取れる。

休業と補償がセットでない以上、生きるために仕事をするしかない。
もちろん、ランニングコストが支払えずに仕事を休業せざるを得ない人達も多くいるでしょう。
残念ながら廃業する人も徐々に増えてきていますね。





そんな中、安倍首相の上記SNSに対する言動は違和感しか感じませんでした。

国民生活を把握していないし、経済的困窮に陥るであろう人の実情を全く認識していない。

小池都知事と意見がぶつかってましたが、「危機的状況になってから対策を取るのではなく、危機的状況に陥る前に対策を取る必要がある。」という小池都知事の意見に軍配が上がったんじゃないでしょうか。

小池都知事が危機管理の上でごくごく普通のことを言っていると思うのですが、安倍首相は何をしたいのかわからないですね。

自分の身は自分で守れよ。国は守らんぞ。税金は払い続けろよ。役人や議員の給料はもらうからな。」という安倍首相のメッセージなのだと皮肉を込めて受け止めたいと思います。

国民なら大丈夫だろう。そんなことよりも俺は憲法改正できるはずだ。」という安倍首相のコントロール幻想がなせる業でしょうか。




あと、テレワークで仕事しろと言うのなら、まず政治家やお役人がテレワークで仕事してみればいい。
テレワークの現状や課題を何も知らないまま推奨するのはおかしい。




あと、個人的に興味があるのは、このように国を批判する声が多くなってくると「政府も頑張っている!スゴイと思う!」という意見が必ず出てくること。

ある一定の方向に意見が傾くと、「おいおい、その見方は間違っているぜ。こんな見方もあるんだぜ。」と言わんばかりに反対意見が散見されるようになる。

このような現象は多方面で見られます。
これは心理学ではどのような分析をするのか非常に興味があります。










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