情報科作業日誌

高等学校情報科での毎日の作業記録です

「情報のディジタル化」

2005年10月09日 | 授業
 情報Aを行っている所は、そろそろ3つめのカテゴリー「情報の統合」としてディジタル化を行っているあたりだと思います。本校も、ちょうど2進法・16進法を行っている所です。
ネットで教科「情報」のブログを書かれている田中先生からトラックバックを頂いたので、このあたりの私の経験および悩み(^^;)を打ち明けたいと思います。

 「ディジタル化」は今年で3年目になりますが、1年目は、前期の早い時期に行い、やはり「指曲げ数え」から入りました。生徒は非常に興味を持ってそれこそ一緒に指を曲げ、片手で0から31まで数えられるんだよ、ということに感動していましたが、その後、そこから数値の01で行うと、とたんに「むずーい」「わかんなーい」の嵐でした。どうやら「指曲げ」と2進法・2進数のブリッジがうまく行かなかったのかな、と反省いたしました。
 さらに後から気づいたのですが、「場合の数」は、新課程の数学Aで、だいたい夏休み前後に行う内容みたいですね。ビットバイトは、数学出身の私は、どうもそのあたりも先取りしてしまったようで、「わからなーい」の原因の1つになってしまったようです。
 その頃、ちょうど駒場高校で「色のディジタル化」の授業を見学する機会があり、ビットバイトをどのように指導されているのかお伺いしたところ、見事なPPのスライドを簡単に見せて頂きました。生徒も特につまずいている様子がない、とのことで、これは教員が何とかしなくては、と思いました。

 2年目の昨年は、この反省をもとに、今の位置(後期の初め)の場所にずらし、指の折り曲げは「オプション」にして、「2進数ってどんなもの?」「なぜ2進数なの?」「どのように利用しているの?」ということを、最終的には16進数に落とし込む形で行いました。文字コード表や色のディジタル化だと16進数は外せない、と考えたからです。説明用スライドも丁寧に作成いたしました。その結果もあってか、授業では非常にすんなりといき、安心したものです。
 このあたりの授業内容やスライド・プリントは、2004年度版の「情報科準備室」中の教材室にありますので、よろしければご覧下さい。
 なお、スライド作成にあたっては、「情報科の先生になります」の佐藤先生のものを大きく参考(というか、途中まではほとんど同じです)にさせて頂きました。許可を頂いた上でWeb上に掲載しております。御礼を申し上げたいと思います。

 今年は、この分野のリードである相棒の先生が昨年の内容をもとに組み立てておりますが、ディジタル化を教える上で、「何を」「どこまで」ということが一番悩みます。もちろんサラッといくこともできますが、「折角だから」いろいろと深いところまでやりたいなあ、とどうしても感じてしまっています。昨年も、ディジタル化だけで8時間(=ほぼ1ヶ月)とりましたが、それでも、少し理屈を丁寧に扱うと、音声や映像は十分な実習時間がとれません。コンピュータの「おもしろさ」がわかる分野なのでもっと沢山の実習を行いたいのですが、強弱のつけ方が悩みの種となっております。